バイクの盗難対策やりすぎてない?メリットやデメリットと適切な対策ラインを解説

バイクの盗難対策やりすぎてない?メリットやデメリットと適切な対策ラインを解説

バイクの盗難対策はやりすぎはよくない?

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/AF-7086569/

バイクの盗難が年々増えていますが、移民が増えている影響もあり、よりバイク盗難の件数が増えるのではと言われています。

そのためバイク盗難防止の観点から言えば、やりすぎて良くないということはありませんが、利便性やコスト面から考えるとデメリットもある、という点に注意しなければなりません。

バイク(オートバイ)盗難件数

近年のバイク盗難件数は増加の傾向にあり、以下のようになっています。

年度 盗難件数 検挙数 検挙率
2018年 15,292件 2,652件 17.3%
2019年 11,255件 2,422件 21.5%
2020年 9,018件 1,489件 16.5%
2021年 7,569件 1,289件 17.0%
2022年 7,913件 1,458件 18.4%
2023年 9,946件 1,717件 17.2%
2024年 11,641件 2,127件 18.3%

参照元:自動車・オートバイ委員会活動報告書

https://www.ssaj.or.jp/jssa/pdf/car-bike_2024.pdf

検挙数:警視庁 犯罪統計

https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/statistics.html

認知されている件数で実際はもっと多くの盗難件数がありますが、2018年は15,292件だったのが、翌年2019年に11,255件、2021年に7,569件と減少の一途でした。

しかし翌年2022年に7,913件に増え、2023年には9,946件と激増し、さらに2024年には1万件を超え11,674件と、1万件を超える2019年の盗難件数を超えています。

移民など日本を訪れる外国人が激増している背景もあり、今後はよりバイクの盗難件数が増えていく可能性が高くなっているため、バイクの盗難防止に対する処置が必須となっている現状です。

2024年度 バイク盗難件数の多い都道府県

順位 都道府県 バイク盗難件数
1 大阪府 1,423件
2 神奈川県 973件
3 埼玉県 882件
4 東京都 834件
5 愛知県 571件
6 千葉県 481件
7 兵庫県 383件
8 福岡県 319件
9 京都府 233件
10 岡山県 188件

参照元:日本二輪車普及安全協会

https://www.jmpsa.or.jp/about/nifunews.html

都道府県別でバイク盗難件数を見ると、最もバイク盗難の多い都道府県は大阪で、2024年だけでも1,423件もの盗難がありました。(認知件数で実際はもっと多い)

ついで神奈川県が973件で埼玉県の882件、東京都の834件と続き愛知県が571件、千葉県が481件と、首都圏や人口が多い地域でのバイク盗難犯罪が目立ちます。

盗難件数の多い都道府県から、人口の多い都道府県では人口に比例してバイク盗難件数も多い傾向にあるので、それらの地域に住んでバイクを保有している人は、バイクの盗難対策が必須です。

盗難対策をやりすぎる事のメリットとデメリット

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バイクの盗難対策をやりすぎたことによるメリットがあれば、逆にデメリットもあります。

バイクの盗難対策をやりすぎた場合、まずはどんなメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット

バイクの盗難対策をやりすぎた場合のメリットには、以下のようなものがあります。

  • 盗難抑止力が非常に高くなる
  • 精神的な安心感が得られる
  • 盗難を未遂で防げる 

バイク盗難対策を徹底的にすると、盗難抑止力を高めることになり、精神的な安心感を得られやすい点が最大のメリットと言えるでしょう。

盗難対策を厳重に行えば行うほど、盗み出すのに時間がかかり、盗難を未然に防げる可能性も高まります。

デメリット

一般的なバイクの盗難対策よりも、過剰に盗難対策をした場合のデメリットは以下の通りです。

  • バイクに乗るのが面倒になる
  • コストと手間は増えるのに、見合うだけの対策になりづらい
  • バイクの存在が逆に目立ちやすい
  • バイクの置き場所に困る
  • 近所迷惑になることがある
  • 「対策しすぎ」と笑われてしまわないか心配

ディスクロックや地球ロックを複数個使用するなど、やりすぎだと思うくらい盗難対策をした場合、バイクの乗り降りが面倒になってしまうほか、コストと手間に見合うだけの盗難対策になりにくいです。

過剰盗難対策を行った結果、かえってバイクが目立ってしまったり、置き場所に困ったりすることがあるほか、近所迷惑になることがあるデメリットもあります。

特にSNSでは、厳重な盗難対策はやりすぎだとして、笑い話のネタとなって拡散されることもありますが、実際に盗難を経験した人は「もっと対策しておけば…」と後悔をするケースがあとを絶ちません。

周囲の目が気になるかも知れませんが、バイクを盗まれないようにするほうが遥かに重要なので、周りの目を気にせず、しっかり防犯対策を取るのが最優先です。

これはやりすぎ!盗難対策のやりすぎ具体例

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盗難対策を何重にも施しておくことにより、盗難される可能性を下げることができますが、中には意味のない対策や、かえって盗難のリスクを高めてしまうことも。

投じる労力や費用に対し、盗難対策の効果が薄い「費用対効果」の低い「やりすぎ盗難対策の具体例」を紹介していきます。

フェイク警告ステッカーを大量に貼る

警告ステッカーには一定の抑止効果が期待できるものの、大量に貼っていたらかえって不自然で、フェイクと見破られやすくなります。

ステッカーには盗難の抑止効果はありますが、盗難自体を防ぐ効果があるわけではないので、大量に貼っても無駄です。

バイクのデザインや見た目を損なう原因にもなるので、フェイク警告ステッカーを大量に貼る行為はやりすぎで、あまり盗難防止の効果が期待できません。

極太チェーンロックを3重以上に使用

盗難対策の基本は、「盗むのが面倒」と犯人に思わせることで、複数のチェーンロックをすれば、盗むのが面倒そうと思わせることができます。

しかし、プロの犯行になると、チェーンロックを切ってでも盗んでいくので、必要以上にチェーンロックをしても無駄に終わる可能性が高いです。

3重以上にチェーンロックを行うと、脱着やチェーンロックを持ち運ぶ手間も増え、バイクに乗るのが億劫になってくることがあるので、手間の割に効果が期待できないやりすぎの盗難対策となります。

GPSトラッカーを複数個仕込む

GPSトラッカー(Air Tag)を仕込んであったバイクが、ツーリング先でスリランカ人の窃盗犯によって盗難されましたが、GPSトラッカーによってバイクの盗難先が分かり、盗難されたバイクの発見につながる事件がありました。

そのためAir TagなどのGPSトラッカーは、万が一バイクが盗難された場合、盗難先を特定できる可能性があり有効な防犯対策ですが、大量に仕込むことはあまり意味がありません。

大量に仕掛けておけば1個発見されたとしても、残りのGPSトラッカーが有効に働くことを期待できますが、手慣れたプロはGPSトラッカーを見つけ出す可能性があり、大量すぎるGPSトラッカーはやりすぎです。

アラーム × 傾斜センサー × 振動センサーのフル装備

バイクの振動を感知しアラームやホーンを鳴らして周囲に知らせる防犯センサーのほか、傾斜センサーや振動センサーなどがありますが、それらをフルに装備をしても意味がありません。

バイクの動きや振動を感知してアラームを鳴らしたり、スマホなどにお知らせをしてくれたりする各種センサーですが、どれかが感知すればセンサーの役目は果たせています。

また、防犯センサーが多くなると誤作動によるアラームも発生しやすくなり、センサーやアラームをフルに装備すると、強風などで作動しやすくなるデメリットも。

バイクカバーを2〜3重にかける

バイクカバーは他人にバイクの存在を気づかせにくくし、埃や雨風からバイクを守る役割があるので、何重にもバイクカバーをかけても意味がありません。

2重~3重にバイクカバーをかけると、乗り始めや駐車時の手間が増えるだけで、防犯の効果が高まることはないので、無駄な防犯対策となります。

直接カバーをバイクにかけると小傷がつきやすくなる面があるので、カバーの下に柔らかい毛布などを被せるほうが、バイクを保護できる効果が高いです。

周囲に防犯カメラを複数台設置

防犯カメラはバイクの監視だけでなく、万が一盗難に遭った場合、記録情報から窃盗犯の特定につながることがあります。

バイク周辺に防犯カメラを設置すれば、盗難を未然に防げることも期待できますが、複数台のカメラを設置しても、防犯効果が高まることはありません。

覆面などで特定されるのを防いでくる窃盗犯に対しては効果がないので、複数台の防犯カメラを設置しても、費用対効果は薄くやりすぎの盗難対策です。

ちょうどいいバランスの適切な盗難対策

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バイクの盗難対策はやりすぎると発進や停車に時間がかかりますが、逆に対策をしないと簡単に盗難に遭う可能性が高まるため、「やりすぎ」も「やらなさすぎ」もNGです。

盗難対策を厳重にしつつ、発進・停車時に負担にならないよう、盗難対策の効果は高いけど、負担は少ないというバランスが大切になります。

最低限レベル(これだけはやるべき)

近年バイクの盗難件数が増加していることもあり、バイクの盗難対策を行うのは必須になりつつありますが、最低限やっておきたい盗難対策は以下の通りです。

  • U字ロックまたは、チェーンロック(1本)
  • バイクカバー
  • 明るく見通しの良い場所に駐車

バイクに備わっているハンドルロックだけでは不十分で、U字ロックやチェーンロックを使い、ホイールやポールなどの建造物でバイクをロックしましょう。

地球ロック(地面に接して、安定する場所)を行うと、より厳重なロックになるため、できれば地球ロックを行い、バイクを目立たないようカバーを被せます。

窃盗犯は人に犯行を見られるのを恐れるので、できるだけ明るく見通しの良い、人目につく場所に駐車をしましょう。

バイクを目立たなくするバイクカバー

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バイク盗難対策の基本でもある「バイクを目立たなくさせる」ために有効なのが、バイックカバーをかけることです。

DAYTONA(デイトナ)「バイクカバー SIMPLE シルバー」は、風景に溶け込みやすいシルバーのバイクカバーで、愛車を目立たなくさせてくれます。

また、雨風や埃や紫外線などからバイクを保護する役割もあり、愛車が傷みにくくなりますが、カバーを被せる前に柔らかい毛布などをかけると、バイクにカバーがこすれることによる小傷がつきにくくなるのでオススメ。

  • 商品名:バイクカバー SIMPLE シルバー
  • メーカー:デイトナ(DAYTONA)
  • 販売価格(税込):5,393円

標準的レベル(都市部や人気車種の場合におすすめ)

都市部や人気車種など、盗難の確率が高い環境でバイクに乗っている人におすすめなのが、標準的レベルの盗難対策です。

  • 極太チェーンまたは、U字ロック × 2箇所
  • 簡易アラームか、アプリ通知型ロック
  • GPSトラッカー1つ仕込む

太めで切断されにくいチェーンロックや、U字ロックを前後の2箇所に行い、簡易アラームかアプリ通知型ロックを施しましょう。

GPSトラッカーを1つ仕込んでおき、駐車場所からバイクが移動したらすぐに分かるようにしておくほか、バイクカバーはマスト(必須)です。

持ち運びもしやすいU字ロック

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頑丈なボディと太いシャックルでバイクを守ってくれる、そんなU字ロックでおすすめなのが、デイトナ(DAYTONA)「ストロンガーU字ロック」です。

切断されにくい太さの16mm丸鋼を採用し、クッションラバーを巻いてあるのでホイールを傷つけにくく、ピッキングに強いディスクシリンダーキー(夜間も安心なLED付き)を採用しています。

  • 商品名:ストロンガーU字ロック
  • メーカー:デイトナ(DAYTONA)
  • W×H(mm):154×220
  • 断面径:16mm
  • 付属品:キー3本(LED付き)
  • 販売価格(税込):5,500円

万全レベル(高額車・盗難多発地域など)

BMWやハーレーダビッドソンなど、人気のある高額バイクに乗っている場合や、大阪など盗難多発地帯に住んでいる人は、しっかりバイクに意識を向けて盗難対策をしておくのがおすすめ。

  • 地球ロック×2、アラーム、カバー、GPSのフルセット
  • 自宅での保管はガレージまたは、屋根付き場所にセキュリティカメラ
  • 定期的に位置情報やロック状態を確認

地球ロックを前後2本行い、振動を検知してアラームを鳴らす盗難警報システムや、GPDトラッカーを装着し、バイクカバーを被せてバイクが目立たないようにしましょう。

自宅で保管する場合は、ガレージなど他人が侵入できない場所にバイクを停め、ガレージ保管が難しい場合は、屋根の着いた場所にセキュリティカメラで監視するのがマストです。

高額バイクだけでなく、海外で需要のあるHONDA「PCX125」や「モンキー125」なども盗難に遭いやすいため、出先でもしっかり盗難対策を行いましょう。

地球ロックできるチェーンロックなら

引用元:https://bikeman.jp/products/kpn-0720018000846

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地球ロック(地面など動かせない部分を利用したロック)ができる強力なチェーンロックが、クリプトナイト(KRYPTONITE)「クリプトロック2 インテグレイテッド チェーンロック」です。

まるで鷹のツメのように、ロックの先をがっちりクロスバーに接続する堅牢なチェーンロックで、クリプトナイトの特許技術が投入されています。

  • 商品名:クリプトロック2 インテグレイテッド チェーンロック
  • メーカー:クリプトナイト(KRYPTONITE)
  • 全長:1.5m
  • 断面径:9mm
  • 重量:3.67kg
  • 販売価格(税込):17,141円

アラームの解除に注意

アラームの誤作動を装ってアラームを鳴らし、所有者にアラームを解除させた上で窃盗を行う窃盗犯がいるので、不意にアラームを解除しないことが重要です。

台風が来たときなど風が強い日にバイクを揺らし、強風によってアラームが誤作動したとバイク所有者に思わせ、近所迷惑にならないようアラームの解除を狙ってきます。

アラームはバイクに不自然な振動があった場合、大音量のアラームやホーンなどで周囲に知らせる防犯アイテムですが、強風の日は誤作動を起こすことがあり、判断が難しい面も。

アラームを装着した場合、どの程度の強風で誤作動するのか、予め調べておくことも、判断を誤らないためにも大切です。

適切ラインの見極めポイント

バイクの盗難対策において、バランスのよい適切なラインは以下のようになります。

判断ポイント 考慮ポイント
どこに停める? 自宅・月極・路上など。人目があるかどうか
どんなバイク? 人気車種・高額車は狙われやすい
地域の盗難状況は? 都市部や盗難の多い都道府県(大阪、愛知など)なら盗難対策すべき
自分の性格は? 継続できない対策は意味がない

バイクを停めておく場所に応じた盗難対策が必要で、人目があるかどうかも考慮ポイントになります。

バイクの車種によって盗まれやすいものがあり、BMWやハーレーダビッドソンなどの高額者や、海外で人気のある125ccバイクは盗難に遭いやすい傾向にあるため、より厳重な対策が必須です。

全国的に見て盗難件数の多い大阪府や愛知県なども、より厳重な盗難対策が必要になり、それら地域に住んでいる人だけでなく、ツーリングで訪れる際も盗難を意識する必要があります。

継続できない盗難対策はあまり意味がないので、自分の性格と照らし合わせて、毎回しっかりできる盗難対策でバイクを守るのが基本です。

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