排気量別バイクの平均燃費!燃費が良いバイクの特徴や燃費向上のコツを解説

排気量別バイクの平均燃費!燃費が良いバイクの特徴や燃費向上のコツを解説

【排気量別】バイクの平均燃費

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車に比べ燃費がよいのがバイクですが、カタログ値による一般的なバイクの平均燃費は以下のようになっています。

実燃費(実際に走行した場合の燃費)がカタログ値と同じ数値が出るのはあまりないため、7割程度を目安に見るとよいでしょう。

バイクのクラス 平均燃費(WMTCモード値)
原付一種(50cc) 50~60Km/L
原付二種(125cc) 40~45km/L
250ccクラス 25~30km/L
400ccクラス 20~25km/L
大型クラス(400cc超) 15~20km/L

中でも原付一種クラスの50Km~60km/L、原付二種クラスの40Km~45Km/Lとなっており、他のクラスに比べ群を抜いています。

参考例として、乗用車のハイブリッド代表車種であるプリウスのWMTCモード値は32.6km/Lと、250ccクラスと同じ平均燃費です。

車種別平均燃費

クラスごとの車種別平均燃費は、以下のようになっています。

バイクのクラス 車種 平均燃費(WMTCモード値)
原付一種(50cc) スーパーカブ50 69.4Km/L
原付二種(125cc) MT-125 ABS 49.4km/L
250ccクラス Vストローム250 32.1km/L
400ccクラス Ninja 400 25.7km/L
大型クラス(400cc超) CB1300 SUPER FOUR 17.2km/L

バイクの走行環境や乗り方により燃費が異なるのであくまでも参考値ですが、スーパーカブ50の69.4Km/Lは圧倒的に優秀な平均燃費です。

参考までに実燃費(実際に走行した場合の燃費)がカタログ値の7割程度だとすると、スーパーカブ50は48.5Km/L、大型バイクのCB1300 SUPER FOURは約12Km/Lとなっています。

燃費が良いと言われるバイクの特徴

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燃費が良いバイクには、以下のような特徴があります。

  1. 車体が軽い
  2. 気筒数が少ない
  3. 排気量が小さい
  4. 4ストローク
  5. アイドリングストップ機能が付いている

少しでも燃費が良いバイクを探している方は、これらの特徴をもとにバイクを選んでみてください。

特徴1.車体が軽い

車体が軽いと車体を動かすのに必要なエネルギー量も少なくなり、燃料の消費も少なくて済みます。

原付バイクはエンジンや車体がコンパクトで車重も軽いため、ほかの重量のあるクラスのバイクに比べ走行するのに必要な燃料も少なく、燃費がよいです。

エンジンの気筒数などの影響もありますが、少しでも燃費のよいバイクを探している方は、車重の軽いバイクを選ぶとよいでしょう。

特徴2.気筒数が少ない

気筒(シリンダー)の数が少ないと、使用するパーツの点数が少なく、エンジン回転のロスも少なくなるため燃費がよくなります。

また、気筒の数が少ないと最大トルクが低回転で得られるため、常用する回転域も低くて済むため、回転数を低く抑えやすいです。

気筒の数が多いとスムーズなエンジン回転になりますが、パーツ同士が接する部位の数も多くなり、摩擦によるロスも大きくなる傾向にあり、燃費が悪くなります。

特徴3.排気量が小さい

排気量が小さいバイクは、排気量の大きなバイクに比べ爆発させる燃料も少なくて済むため、燃費が良いです。

また、排気量の小さなエンジンはサイズや重量も軽く、燃費のよいバイクの特徴1でも解説した車重の軽いバイクとなり、燃費が良い傾向にあります。

排気量が小さいため燃料の消費が少なくて済み、車重も軽い傾向にあるため、小排気量のバイクは燃費が良いです。

特徴4.4ストローク

バイクのエンジンには4ストロークと2ストロークがあり、同じ排気量で燃費が良いのは4ストロークです。

4ストロークの方が2ストロークより燃焼効率が良く、エネルギーが無駄になりにくいため、燃費に差が生まれます。

排ガス規制の影響により、近年では2ストロークのバイクが販売されることはなくなりましたが、2ストロークのバイクは燃料以外にもオイルを補充する必要があり、走行するには燃料代とオイル代が必要です。

特徴5.アイドリングストップ機能が付いている

アイドリングストップ機能があれば、信号待ちなどの停車時にエンジンが自動で停止し、アイドリングしなくなるため、燃料の消費が抑えられます。

停車1回あたりのアイドリングストップ時間が短くても、積み重なることで大きな差となるため、ストップ&ゴーの多い市街地を長時間バイクに乗れば乗るほど、アイドリングストップによる燃料消費を抑える効果は大きいです。

ただし、発進時のエンジン始動にはアイドリング5秒分の燃料が必要とされており、5秒未満の停車を繰り返すと、かえって燃料消費が大きくなることもあります。

バイクの平均燃費を向上させる方法

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バイクの燃費を向上させるには、メンテナンスを行う他に、運転操作を見直す必要があります。

バイクの燃費が向上する方法について解説していきますので、「このところ燃費が悪くなったと感じる方」「バイクの燃費をもっと良くしたい方」は、以下の点を意識してみてください。

燃費向上1.定期的なメンテナンスを怠らない

定期的にメンテナンスを行いバイクのコンディションを良好に保つことで、バイクの燃費が向上します。

燃費に関わるメンテナンス内容は「タイヤの空気圧のチェック」「スパークプラグ」「エアクリーナー」「定期的なエンジンオイルの交換」です。

タイヤの空気圧が低いとタイヤの転がり抵抗が増えて燃費が悪化しますし、スパークプラグが劣化していると不完全燃焼となり、加速性能やエンジン始動性が低下します。

エアクリーナーのつまりやエンジンオイルの劣化も、エンジン効率の低下を生んで燃費が悪化しますので、日頃からしっかりとメンテナンスを行いましょう。

燃費向上2.運転操作にも注意

急発進や急加速を行うと、一気に燃料が消費され燃費の悪化になります。

また、スイッチ操作のようにアクセルを開けるか閉じるかで操作すると、必要以上に燃料を消費するので、走行状況に応じて緩やかにアクセルの開閉具合の調整を行うのが理想です。

不要なアイドリングを避け、急のつくアクセル操作を行わないようにし、アクセルの緩やかな開閉操作を意識しましょう。

燃費向上3.無駄な荷物を減らす

バイクに積載する荷物が多いと重量が増え、加速により多くのエネルギーが必要となり、燃費の悪化となります。

必要のない荷物は下ろすなど、積載する荷物は最小限にして、できるだけ重量を軽くするようにしましょう。

バイクの平均燃費測定・表示方法は3種類ある

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バイクの平均燃費値はカタログに掲載されていますが、これまで採用されてきた「低地燃費値」のほかに「WMTCモード値」も採用されるようになりました。

ほかにも、実際に走行した際に計測する実燃費もあり、それぞれの燃費値の違いについて解説していきます。

1.定地燃費値

一定の速度で平坦な舗装路を走行し、平均燃費値を求めるのが「低地燃費値」です。

平坦な道路を時速60Km(原付一種は30Km)で走行し続けて燃費値を測定するため、上り下りや発進・停止、加速を行う、一般道路での走行とは燃費値が大きく異なります。

そのため、バイクの燃費値には低地燃費値のほかに、WMTCモード値も取り入れられるようになりました。

2.WMTCモード値

WMTCモード値とは2005年より始まった国際基準の試験方法で、発進や停止・加速など実際の走行に近いさまざまなパターンを取り入れた試験です。

排出される排ガスより計測され、台の上(シャーシダイナモ)でバイクを走行させ、発進・停止・加速など、さまざまな走行パターンを行って計測します。

これまでは低地燃費値が採用されてきましたが、実際の走行とは条件が大きく異なることから、近年ではWMTCモード値がカタログ公称値として採用され、より実際に走行した際の燃費値に近くなりました。

3.実燃費

実燃費はバイクユーザーが実際に走行して計測する燃費値で、走行した距離を消費した燃料の量で割れば出せます。

例えば20Lの燃料を使い400Km走行した場合、(走行距離)400(Km)÷(消費した燃料量)20(L)=20となり、平均燃費は20Km/Lです。

実際に走行した上で算出するので、WMTCモード値よりも正確な燃費値となりますが、ライダーの運転の仕方によっても上下します。

バイクの平均燃費に関するFAQ

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こちらの項では、バイクの平均燃費に関する「よくある質問」と「回答」についてまとめてあります。

バイクの燃費が気になる方や燃費の良いバイクを知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

自分のバイクの燃費が一般的な平均と比べてどうなのか知りたい

自分のバイクの「メーカー名やバイク名+平均燃費」で検索すると、WMTCモード値などのカタログ値やユーザーによる実燃費が出てきます。

検索で出てきたユーザーの実燃費と、自分のバイクの燃費を比較すれば、一般的な平均燃費との差異がわかりますので、チェックしてみてください。

ただし、車種によってはデータがない場合もあります。その際はカタログ値の7割を目安に、自分のバイクの燃費と比べてみましょう。

もし平均燃費よりも燃費が悪い場合は、タイヤの空気圧やプラグのチェックなどのメンテナンスや、運転操作を見直すなど燃費向上につながる行動を試してみましょう。

平均燃費が良いバイクは何がある?

バイクの排気量クラス別に、燃費が良い代表的なバイクは以下のとおりです。

バイクのクラス 車種 平均燃費(WMTCモード値)
原付一種(50cc) スーパーカブ50 69.4Km/L
原付二種(125cc) モンキー125 68.7km/L
250ccクラス YZF-R15 50.2km/L
400ccクラス GB350/GB350S 39.4km/L
大型クラス(400cc超) NC750X 28.6 km/L

WMTCモード値で最も燃費が良いバイクは、ホンダ・スーパーカブ50で69.4Km/Lですが、125ccクラスのホンダ・モンキー125も68.7km/Lと、スーパーカブ50に迫る優秀なWMTCモード値になっています。

燃費の良いバイクが欲しい方は、これらのバイクの平均燃費を参考に、候補のバイクと比較をしながら決めるとよいでしょう。

燃費の良い回転数は?

バイクの燃費が良い回転数は、車種や排気量によっても異なりますが、2,500rpm~4,000rpm前後の回転数で、幹線道路では時速50Km/h前後です。(原付一種は道交法により30Km/hが上限)

逆に燃費が悪くなる走りは、加速の際にレッドゾーン手前まで回転を上げたり、急加速や急発進など「急」のつく操作をしたりすることなので、これらの操作を避けて走行しましょう。

また、高速道路を走行する場合は3,000rpm~4,500rpm前後の回転数で、できるだけアクセルの開度を一定にして、同じ回転数を維持しながら走行するのがポイントです。

まとめ

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バイクの排気量クラス別の平均燃費や燃費の良いバイクの特徴の解説や、クラスごとに平均燃費のよい代表車種を紹介してきました。

急加速や急発進など急のつく操作は燃費の悪化につながり、バイクのメンテナンスを怠ると加速性能やエンジン始動性が悪くなって燃費の悪化につながるので、日頃からのメンテナンスも大切です。

バイクメーカーが公表している燃費値には2種類があり、必ずしも実燃費と同じ数値になるとは限りませんが、燃費の良いバイクを選ぶ際の判断基準にもなります。

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