バイクのローダウンのメリット・デメリット!方法や費用についても解説
バイクのローダウンとは?

引用元:https://pixabay.com/ja/photos8B-1313343/
バイクのローダウン(Low down)とは、バイクのシート高(地面からシートまでの高さ)を下げるカスタムのことで、主に足つきを良くするために行われています。
バイクを低く(Low)下げる(Down)ことから、ローダウンと呼ばれて、サスペンションの調整を行ったり、変更したりしてローダウンを行うのが基本です。
ローダウンを行う主な目的
バイクのローダウンを行う主な目的は、以下のようになっています。
- 足つきをよくする
- 安心感を高める
- 見た目の変化を求める
バイクをローダウンすることでシート高が下がるため、足つき性がよくなって停車時の安定感が高まります。
とくに両足が着いて安定感が高まると、精神的な安心感の向上にもつながり、立ち転けがしにくくなるなど転倒の危険性も減らす効果も。
また、ローダウンによって車体の重心が下がることでバイクの見た目にも反映され、よりスタイリッシュに見える効果があります。
バイクのローダウンのメリット・デメリット

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バイクのローダウンにはメリットもデメリットもあり、これからローダウンをしようか考えている人は、両方をおさえた上で判断するのがおすすめです。
無計画にローダウンを行うと、操作性が変わるなど乗り味に変化が生じることもあるので、慎重に判断するようにしましょう。
メリット
バイクをローダウンした場合のメリットは、以下のようになっています。
- 足つきが良くなる
- 立ちごけ防止に効果的
- 取り回しがしやすくなる
- スタイリッシュな見た目になる
- 心理的な安心感
ローフダウンするとバイクのシート高が下がり、足つきが良くなるのがメリットで、足つきが良くなることで立ちごけしにくくなり、心理的な安心感が高まります。
足つきが良くなることでバイクの取り回しもよくなり、Uターンや発進時に転倒しにくくなるのも、ローダウンの大きなメリットです。
また、バイクの重心が下がることでスタイリッシュな見た目になり、よりバイクに愛着が持てるようになるのも、ローダウンのメリットと言えます。
デメリット
バイクをローダウンすることのデメリットは、以下のようになります。
- バンク角が浅くなる
- 乗り心地が悪化することも
- サイドスタンドの調整が必要
- 見た目のバランスが崩れる場合がある
- 車検や保安基準への影響も
ローダウンでシート高が下がり、ポジションが変わることでカーブ時のバンク角が浅くなり、乗り心地が悪化することがある点が、ローダウンのデメリットです。
ほかにも、バイクの重心が変化するので、サイドスタンドのバランス調整が必要になったり、ローダウンの加減によっては見た目のバランスが崩れたりすることもあります。
また、車検のあるバイクは仕様変更などの手続きが必要になり、ヘッドライトやテールランプなど、保安基準の範囲に合致しなくなることがある点もローダウンのデメリットです。
バイクをローダウンする方法・手順とアイテム

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メリット・デメリットを踏まえたうえでローダウンをしたい人に向け、バイクをローダウンする方法と、方法ごとの手順を解説していきます。
さまざまなローダウンの方法とプラスアルファを紹介しているので、自身に合った方法を探す参考にしてみてください。
ローダウンの方法① 【リアサスペンションを交換する】
バイクをローダウンする方法で定番なのが、リアサスペンションの交換で、一般的には純正よりも少し全長が短いサスペンションに交換します。
リアサスペンションを社外のものに交換しローダウンさせることで、1cm~3cm態度のローダウンになり、価格は1万円前後~数十万円と、車種やサスペンションによってさまざまです。
自分で交換する場合はサスペンション代だけで済みますが、バイクショップなどで交換を依頼した場合、リアサスペンション代に加え交換工賃(15,000円~30,000前後)が必要になります。
ローダウンリアサスペンションのメリット・デメリット
リアサスペンション交換によるローダウンのメリットは、乗り心地を犠牲にせずに、安定したローダウンができる点です。
また、ゴールドやブルーなどのアルマイト仕上げが施されたものも多く、見た目の印象もアップします。
デメリットは、リアサスペンションごと交換になるため、パーツ代や交換工賃などのカスタム費用が高くつく点です。
ローダウンリアサスペンションには、以下のようなものがあります。
見た目も乗り心地もアップ!おすすめのリアサスペンション

引用元:https://bikeman.jp/products/kn-kn-aslwp-gd
「スーパーアブソーベントショック ローダウン ゴールド」は、HONDA PCX 125や150用のローダウンリアサスペンションです。
乗り心地が滑らかでゴツゴツしづらく、サスペンションを寝かせても、クランクケースに緩衝しにくい専用設計になっています。
- 商品名:スーパーアブソーベントショック ローダウン ゴールド
- メーカー:KN企画(KN KIKAKU)
- サイズ:285mm
- 適合車種:HONDA PCX125/PCX 150
- 販売価格(税込):24,090円
また、サスペンション全体(ショックアブソーバーとスプリング)を交換するローダウン以外にも、スプリングのみを交換するローダウンもあります。

引用元:https://bikeman.jp/products/ac-22032211
ハイパープロ(HYPER PRO)「リアスプリング ローダウン」は、純正サスペンションのスプリングと交換するだけで、簡単に約25mm程度のローダウンができます。
画像はYAMAHA MT-09用ですが、リッターバイクから原付クラス、トライアンフやBMW、KTMなどの輸入車まで幅広いラインナップが魅力です。
- 商品名:リアスプリング ローダウン
- メーカー:ハイパープロ(HYPER PRO)
- ローダウン量:約25mm
- 適合車種:YAMAHA MT-09
- 販売価格(税込):27,078円
ローダウンの方法② 【ローダウンリンクプレートを装着する】
リンクプレートとは、スイングアームとサスペンションを接続するパーツのことで、長さが短いローダウンリンクプレートに交換することで、車高も低くなります。
サスペンションやスプリングをローダウン用に変更するのと並び、ローダウンリンクプレートに交換するのも、バイクローダウンの定番カスタムです。
バイクのモデルによっては純正部品として、バイクメーカーからローダウンリンクプレート
が販売されているほか、バイク用品メーカーからも販売されており、8,000円から25,000円前後となっています。
ローダウンリンクプレートのメリット・デメリット
ローダウンリンクプレートのメリットは、リアサスペンション交換よりも手軽にローダウンできる点で、デメリットはサスペンションの調整が必要になることがある点です。
また、ローダウン量によっては純正の再度スタンドでは、車体が安定して停車できなくなることがあり、その場合はショートタイプのスタンドに交換する必要があります。
おすすめのローダウンリンクプレート

引用元:https://bikeman.jp/products/ac-22339004
ハイパープロ(HYPER PRO)「ローダウンリンクキット」は、約40mmのローダウンができる、YAMAHA「YZF-R6( '06~'15)」用のローダウンリンクプレートです。
掲載のYZF-R6以外にも、最適なローダウンになるよう車種ごとの設定があり、ローダウンしたことによって起こりやすい、フルストローク時の底付きを防ぐ「ストロークリミッター」も付属しています。
- 商品名:ローダウンリンクキット
- メーカー:ハイパープロ(HYPER PRO)
- ローダウン量:40mm
- 適合車種:YAMAHA YZF-R6 '06~'15
- 販売価格(税込):13,539円
ショートタイプのサイドスタンドがセットで販売されている商品を選べば、ローダウンリンクプレートを交換したあと、サイドスタンドで車体が安定しないという事態が避けられます。

引用元:https://bikeman.jp/products/plot-pha526d-set
プレートタイプのアルミ製ローダウンリンクキットと、ブラックに塗装されたショートサイドスタンドがセットになっているのが、エフェックス(EFFEX)「ローダウンCOMPキット」です。
純正のリンクキットと交換することで、約18mmのローダウンができるほか、ショートタイプのサイドスタンドがセットなので、ローダウンによる停車時に車体が不安定になる事態も防ぎます。
- 商品名:ローダウンCOMPキット
- メーカー:エフェックス(EFFEX)
- ローダウン量:約18mm
- 適合車種:GSX1300R ハヤブサ
- 販売価格(税込):23,760円
ローダウンの方法③ 【フロントフォークの突き出し調整】
フロントフォークの突き出し量調整とは、バイクのフロントフォークが「トップブリッジからどれだけ突き出しているか」を調整することです。
トップブリッジからフロントフォークを多く突き出すことで、フロントの車高が下がりローダウンできます。
突き出し量を増やすとローダウンのほかにも、ハンドリングがクイックになったり、コーナリング性能が上がったりしますが、極端に突き出すと直進安定性が損なわれ危険です。
フロントフォークの突き出し調整のメリット・デメリット
メリットはパーツの購入が必要ないので、工具があれば費用もかからずにフロントのローダウンができる点で、サイドからみた場合の見た目の印象も変わる点です。
デメリットは、純正サイドスタンドをそのまま使用すると、車体が安定せずに転倒しやすくなる点やライディングポジションが変わってしまう点になります。
また、フロントフォークの可動域も変化するため、バイクの乗り味が変化してしまう点もデメリットです。
フロントフォークの突き出し調整にあると便利なアイテム

引用元:https://bikeman.jp/products/cj-27702437
バイクのフロントフォークの突き出し量を調整は、左右のフロントフォークが同じだけの突き出し量にする必要がありますが、サイドスタンドではより片方のフロントフォークに力が加わっているので、左右均等に調整するのが難しいです。
そんなときにあると便利なのが、車体を下から支えるプロツールス(Pro TOOLs)の「モーターサイクルジャッキ」で、ジャッキがあれば両方のフロントフォークが真っ直ぐ上がり、調整しやすくなります。
ジャッキを使用し調整する場合は、フロントタイヤが完全に浮き上がるまでジャッキアップさせず、フロントの荷重が抜ける程度でジャッキアップさせましょう。
- 商品名:モーターサイクルジャッキ
- メーカー:プロツールス(Pro TOOLs)
- 全長×全幅×全高(mm):495×90×305(上部のアダプター含まず)
- 用途:オートバイのジャッキアップ
- 本体質量:13kg
- 定格荷重:499kg
- 販売価格(税込):11,689円
ローダウンの方法④ 【シートを変更する】
厚みが少ないシートに交換したり、アンコ抜き(シートの詰め物を抜いて厚みを減らす)をしたりしてシート高を下げ、足つき性を向上させるローダウンの方法です。
バイクの車種によっては、純正品としてスポーツシートやローダウンシートなど、標準品よりも薄めのシートが設定されていることもあります。
もともとシート厚が薄めのスポーツバイクでは効果は薄いですが、ネイキッドやカフェレーサーなどでは車種にもよりますが、20mm前後のローダウンが可能です。
シート交換費用は、交換シート代が15,000円程度~55,000円前後で、交換をプロに依頼した場合の工賃は1,000円~2,000円程度になります。
シートを変更するメリット・デメリット
シート変更のメリットは、シートを交換するだけで簡単にローダウンできる点で、バイクをローダウンさせる方法の中で最も手軽にできます。
デメリットは、シートの厚みが減るので乗り心地が悪化する点で、とくにアンコ抜きをした場合は段差の衝撃がより強く出てくるので、乗り心地を悪化させたくない場合は、別の方法がおすすめです。
おすすめのローダウンシート

引用元:https://bikeman.jp/products/d-48378
画像のDAYTONA「コージーシート COMP シートベース付き」は、GB350用のローダウンシートで、ローダウン量は純正比で約20mmです。
シートベースが付いているので、シート交換でガタが出ることもなく、安定したシート交換ができます。
- 商品名:コージーシート COMP シートベース付き
- メーカー:DAYTONA(デイトナ)
- 対応車種:GB350
- ローダウン量:約20mm
- 販売価格(税込):50,316円
ローダウンの方法・例外 【厚底ブーツを履く】
ローダウンの目的が「足つきをよくするため」なら、底が厚めのライダーブーツを履くことで、足つき性の向上につながります。
あまり底が厚すぎるとバイクの操作性に変化が生まれ、正しい操作が難しくなって危険なので、操作に影響のない範囲で厚底ブーツを選びましょう。
おすすめのバイク用厚底ブーツ

引用元:https://bikeman.jp/products/d-26336
バイクを降りても違和感がない、おしゃれな厚底ライダーブーツが、ヘンリービギンズ(Henly Begins)「HBS-007 ミドルブーツ」です。
画像は26.0cm(ブラウン)ですが、ほかにもブラックがあり、ファッションスタイルやバイクの色などに合わせやすいカラーになっています。
- 商品名:HBS-007 ミドルブーツ
- メーカー:ヘンリービギンズ(Henly Begins)
- サイズ:23.5cm~28.0cm(23.5~24.5cmはレディースサイズ)
- 販売価格(税込):14,688円
ローダウン作業の注意点
バイクのローダウン作業を行うにあたって、以下の点に注意しましょう。
- サスペンションの前後バランスを取る
- スポーツ走行が多い人はマフラーなどが擦りやすくなる
- チェーンの張りに影響が出ることがある
- 保安基準の範囲内でカスタムを行う
バイクのローダウンを行うことで、前後のバランスが崩れることがあり、コーナリングに影響が及ぶことがあるので、片方だけを極端に下げるローダウンは避けたほうが無難です。
車高が下がることで、マフラー回りやステップなどを擦りやすくなることがあるため、スポーツ走行を行う人は注意が必要で、同時にバックステップに交換するなどの追加カスタムも必要になる場合があります。
また、車体が下がるとスイングアームの角度が変わることで、チェーンの張りに影響が出ることもあるため、チェーンの調整も合わせて確認しましょう。
保安基準の範囲内に収めておかないと、車検が通らなくなるだけでなく、警察による取り締まりを受けることがあるので、保安基準の範囲内でカスタムを行うのが無難です。
バイクのローダウンに関する車検・規制について

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/8A-3874867/
足つき性が向上したり、バイクの見た目の印象が変わったりするローダウンですが、カスタム内容によっては法規制にひっかかり、車検が通らないなどの弊害があります。
また、車検の必要がないバイクでも、警察による取り締まりの対象となることがあるので、どのようなカスタム内容だとNGなのかを見ていきましょう。
合法だが、保安基準を満たさないと車検NG
バイクをローダウンさせることは、原則として違法ではありませんが、以下の条件を満たす必要があります。
- 最低地上高9cm未満はNG
- ウインカーやライトの高さが基準外にならないよう注意
- 車高の変化が±4cm以上の場合は構造変更申請が必要
- スタンドの角度もチェック対象(安定性が必要)
マフラーなどバイクの最も低い部分が、地上から9cm以上の高さがないと違反となり、ウインカーやヘッドライトなどの位置や角度が、法定基準の範囲内に収まっていないといけません。
カスタムによって車高が±4cm以上になる場合、車検が必要なバイクは陸運支局にて「構造変更の申請」が必要で、250ccなど車検が不要のバイクは「改造申請」となり、どちらもカスタムした日から15日以内の申請が必要です。
また、車高が低くなると純正のサイドスタンドではバランスが取りづらくなり、転倒しやすくなることもあるため、ショートタイプのサイドスタンドに交換が必要になる場合があります。
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