バイクパーツの名称一覧総まとめ!それぞれの役割と知っておくべきこと
バイクのパーツ名称①:車体関連(フレーム)

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/A1-6785838/
バイクは数多くのパーツで構成されており、それぞれに名称が付けられています。バイクの部分ごとに構成されているパーツとその役割については以下の通りです。
車体関連1. フレーム
フレームはバイクの骨格にあたるパーツで、エンジンや足回りなど、数々のパーツをつなぎとめる役割があります。
フレームには、エンジンが搭載される「メインフレーム」と、シートなどが付くサブフレーム(シートフレーム)があり、走行中の振動やねじれなどに対応できるよう、高い剛性をもったパーツです。
車体関連2.タンク(燃料タンク)
燃料タンク(ガソリンタンク)は、バイクのエンジンに供給するガソリンを入れて貯めておくパーツです。
燃料タンクはバイクの外観の中で大きな面積を占めるため、バイクのデザインなど見た目の印象にも影響しています。
車体関連3.シート(サドル)
シートとは、バイクのサドルのことで、ライダーのお尻を支えるクッションになったパーツです。
スポンジ形状になって走行時の衝撃を和らげる役割もあり、2人乗りできるバイクには、後部座席用のタンデムシートが付いています。
車体関連4.フェンダー(前後)
フェンダーとは、タイヤの回転で跳ね上げられた泥や雨水がライダーにかからないよう、タイヤの一部分を覆っているパーツのことです。
雨などのみならず、小石などが跳ねてライダーに当たることを防ぎ、フロントタイヤにあるのがフロントフェンダー、リアタイヤにあるのがリアフェンダーになります。
車体関連5.カウル
カウル(フェアリング)とは、バイクの車体を覆うパーツのことで、レーサータイプのバイクや、ツアラーバイク(ツーリング向けバイク)に装着されています。
空気抵抗を減らして加速や最高速度を伸ばす役割があるほか、ライダーに風が当たるのを防ぐので、疲労軽減にもなるパーツです。
車体関連6.アンダーカウル
アンダーカウルとは、エンジン下部に装着されるカウルのことで、エンジンからマフラーにつながる、エキゾーストパイプを覆う形で取り付けられています。
巻き上げた小石などからエンジンなどの損傷を防いだり、空気の流れを整えたりして、スムーズな走行ができるようにするのが役割です。
車体関連7.サイドカバー
サイドカバーは、シートの下部や車体の側面にあるカバーのことで、バイクの見た目にも影響するパーツです。
エアクリーナーやバッテリーなどのパーツを雨風などから守る役割があり、サイドカバーの中に収納場所が確保されている車種もあります。
バイクのパーツ名称②:エンジン関連

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/A4-459593/
エンジンはシリンダーやピストン、クランクシャフトなどさまざまなパーツが組み合わされて作られています。
エンジン関連1. エンジン
エンジンは燃料と空気を合わせた混合気を点火し、爆発力を得て動力を生み出す重要な役割で、多くのパーツが集まってできています。
現在のエンジンは「吸気」「圧縮」「爆発」「排気」と、4つの運動プロセスでエンジンが駆動する4ストロークエンジンが主流です。
エンジン関連2.シリンダー
シリンダーとは、エンジン内部にある筒状のパーツのことで、内部にあるピストンが往復運動を行うためにあります。
シリンダーは気筒とも呼ばれ、シリンダーが1つだけの場合は単気筒、2つの場合は2気筒となり、気筒の数によってエンジンの特性が変化するパーツです。
エンジン関連3.エアクリーナー
エアクリーナーは、エンジンに吸い込まれる空気の埃やゴミなど、空気以外の異物を取り除く役割があります。
異物がエンジンに入って傷をつけないよう、フィルターの役割があり、エンジンを保護するための重要なパーツです。
エンジン関連4.ピストン
ピストンはシリンダー内部で上下して、燃焼ガスを作り出す役割です。
燃焼室に吸入されたガソリンを圧縮し、燃焼しやすいようガスに変え、燃焼のエネルギーを動力に変える役割もあります。
エンジン関連5.クランクシャフト
クランクシャフトとは、ピストンの上下運動を回転運動に変換する役割があるパーツのことです。
ピストンの上下運動がクランクシャフトの回転軸によって回転運動に変わります。
エンジン関連6.カムシャフト
カムシャフトは、4ストロークエンジンで吸気や排気を行う、バルブの開閉をコントロールするパーツです。
シリンダーヘッド(頭の部分)にある、雨粒の形(ティアドロップ形状)をしたカムが取り付けられています。
エンジン関連7.キャブレター / インジェクター
キャブレターやインジェクターは、ガソリンを霧状にしてエンジンに供給するパーツです。
エンジンに適切なガソリンを噴射する役割があり、旧車ではキャブレターが、現代のバイクではほとんどがインジェクターを採用しています。
エンジン関連8.ラジエーター
ラジエーターは、エンジンがオーバーヒートを起こすのを防ぐ役割のパーツです。
水冷エンジンのバイクではエンジン内部を冷却水(クーラント)が循環し、エンジンの熱を取っていますが、エンジン内部を循環してきた冷却水をラジエーターが冷やしています。
エンジン関連9.エンジンオイル
エンジンオイルはエンジン内部を循環し、潤滑や冷却、洗浄などの役割がある液体状のオイルです。
エンジンオイルは常に高温にさらされ、熱や金属同士の摩擦で出てくる細かな金属片などによって劣化するため、3,000km~5,000km毎に交換が必要になります。
エンジン関連10.オイルフィルター
オイルフィルターは、エンジンオイルに含まれる不純物や異物を取り除き、エンジン内部を保護する役割があります。
不純物などでオイルフィルターの目が詰まるため、定期的な交換が必要になるパーツで、オイル交換2回に1回のペースで交換するのが目安です。
バイクのパーツ名称③:足回り(サスペンション・駆動系・ブレーキ)

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サスペンションは走行中の振動を和らげ、駆動系はエンジンからの動力をタイヤに伝える役割があります。
ブレーキはスピードの乗ったバイクを減速させたり、停止させたりするとても重要な部分です。
足回り1. チェーン/ベルト/シャフトドライブ
チェーンやベルト、シャフトドライブは、エンジンからの動力を後輪に伝える役割のパーツです。
チェーンやベルトは加速や減速により伸びてくるので、定期的なメンテナンスや交換が必要になります。
足回り2.フロントフォーク
フロントフォークは前輪を支える2本の棒状のパーツです。
走行時の衝撃を吸収し和らげるクッションの役割があり、バイクの乗り心地やハンドリングにも関わっています。
足回り3.リアサスペンション
リアサスペンションは後輪と車体をつなぐパーツで、路面からの衝撃を和らげ、バイクを安定させるのが役割です。
リアショックとも呼ばれ、1本のみのモノショックのほか、2本備わっているツインショックなどがあります。
足回り4.スイングアーム
スイングアームは後輪とフレームをつなぐ金属製のパーツで、リアアームとも呼ばれています。
フレームとスイングアームを接続する部分に大きなシャフトが使われ、シャフトを軸に上下に動く仕組みです。
足回り5.ホイール
ホイールはタイヤをはめる円形状のパーツで、バイクの見た目にも大きく影響しています。
材質によってスチールやアルミ、レースなどで使われるマグネシウム含有などがあり、軽量で剛性が高いホイールは高価です。
足回り6.タイヤ
タイヤは走行時に唯一地面と接する円形状のパーツで、何層にもなったゴムで形成されています。
タイヤの接地面(トレッド)には溝が掘られており、溝が減ってきたり、ゴムが効果してきたりしたら交換が必要になる消耗品です。
足回り7.スプロケット(前後)
スプロケットはエンジンの動力を後輪に伝える、歯車形状のパーツです。
スプロケットには、エンジン側にある「ドライブスプロケット」と、後輪側にある「リアスプロケット」の2種類があります。
足回り8.ブレーキキャリパー
ブレーキキャリパーは、ディスクブレーキに備わっている、ブレーキパッドが収まっているパーツです。
ブレーキを握ると、ブレーキキャリパーの中にあるピストンがブレーキパッドを押さえますが、ピストンの数が多いほうがより大きな制動力を発揮します。
足回り9.ブレーキディスク(ローター)
ブレーキディスク(ローター)は、車輪と一緒に回転している円盤状のパーツです。
ブレーキキャリパーの中にあるブレーキパッドがブレーキディスクを挟み込み、バイクを停止させる役割をします。
足回り10.ブレーキパッド
ブレーキパッドはブレーキキャリパーの中に収まっているパーツです。
ブレーキを握ると、ブレーキパッドがディスクローターを挟み込み、バイクに制動力を与えます。
摩擦によって制動を行うため、減ってきたら交換が必要になる消耗品です。
足回り11.ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とは、急制動を行った場合にタイヤが回転力を止め(ロック)、安定性を失うのを防いでくれる安全装置のことです。
急に車が飛び出してきたときなど、パニックブレーキでタイヤがロックしたら転倒の可能性が高まるため、安全性を高める観点から、近年では多くのバイクに採用されています。
バイクのパーツ名称④:操縦系(ハンドル・ペダル・レバー)

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/A1-1283201/
ハンドルやレバーなど、バイクの操作に関わる部分は操作系です。
ハンドルやシフトペダルなどは、体型に合わせて交換できるよう、多くの車種でカスタム用のアフターパーツが発売されています。
操縦系1. ハンドルバー
ハンドルバーとは、左右のハンドルが1本のバー(棒状のパーツ)になっているパーツです。
ネイキッドバイクやオフロードバイクなどに採用されており、レーサータイプのスポーツバイクは、左右のハンドルが独立しているセパレートハンドルが採用されています。
操縦系2.シフトペダル(チェンジペダル)
シフトペダル(チェンジペダル)は、バイクのギアを変更するときに操作するパーツです。
バイクの変速はリターン式とロータリー式がありますが、どちらも左足のつま先で操作します。
操縦系3.グリップ
グリップはハンドルを握る部分に装着された、ゴム状のパーツです。
グリップの先端(グリップエンド)が貫通した貫通式と、貫通していない非貫通式があり、貫通式はバーエンド(ハンドルの先端に取り付けるパーツ)を装着できます。
操縦系4.スロットル(アクセル)
スロットル(アクセル)はバイクのエンジン回転数を調整するパーツで、右手で握る部分がスロットルです。
スロットルを操作すると、エンジンに送られる燃料と空気の量が変わり、手前(内側)に回すごとにスロットルが開き、エンジン回転数も上がっていきます。
操縦系5.クラッチレバー
クラッチレバーは、シフトチェンジのときや停車時に動力を切断する、クラッチを操作するための金属製バーです。
ブレーキレバーと左右対称になるようにハンドルに取り付けられており、バイクは左手側がクラッチになっています。
操縦系6.ブレーキレバー
ブレーキレバーは前輪のブレーキを操作するためのレバーで、ハンドルの右手側についています。
ブレーキレバーを握ってから実際にブレーキが効き出すまでの間を遊びといい、最適な握り具合になるよう、遊び調整機能がついている車種も多いです。
操縦系7.リアブレーキペダル
リアブレーキペダルは、MT車(マニュアル車)で後輪ブレーキを操作するためのパーツです。
MT車の後輪ブレーキは右側についており、つま先付近で操作して後輪ブレーキをかけます。
操縦系8.キックペダル
キックペダルは、ライダーが脚の力を使ってエンジンを始動するためのパーツです。
50ccの原付や旧車に備わっていることが多いですが、最近のバイクではセルモーター(ハンドルにあるボタンを押してエンジンを始動)タイプのバイクがほとんどで、キックペダルが付いていることはあまりありません。
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バイクのパーツ名称⑤:電装系(ライト・メーター・バッテリー)

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/93-1839003/
ライトやメーターなど、電力に関わっているパーツは電装系と呼ばれています。
バッテリーが弱っていると、電装系のパーツにも影響が及ぶため、定期的なバッテリーの点検が必要です。
電装系1. バッテリー
バッテリーはエンジンを始動させたり、ウインカーやヘッドライトなどを点灯させたりするのに必要な、電気を溜め込んでおくためのパーツです。
バッテリーは消耗品で、走行距離で50,000km~70,000kmか、2年~3年での交換が推奨されています。
電装系2.ヘッドライト
ヘッドライトは前照灯とも呼ばれ、暗い時間帯にバイクの前面を灯りで照らし、視界を確保するのが役割です。
またバイクは視認性を高めるために、昼間の明るい時間帯であっても、ヘッドライトの常時点灯が義務化されています。
電装系3.ウインカー(方向指示器)
ウインカー(方向指示器)は、バイク前面や後部の左右に付いているパーツで、右折や左折する際、周囲の交通や歩行者などに曲がることを予め知らせる役割です。
ウインカーの色はオレンジ色と決まっており、交差点の30m手前や、車線変更の3秒前にウインカーを出すことが法律で決められています。
電装系4.テールランプ
テールランプとは、バイクの最後尾に取り付けられている赤色のランプのことで、ブレーキをかけた際に後続車にブレーキを知らせるのが役割です。
また、テールランプが点灯することによって、周囲に自車の存在を知らせる役割もあります。
電装系5.ホーン(クラクション)
ホーン(クラクション)は、危険を知らせるときに鳴らす警笛の役割があるパーツです。
ホーンは音量や音質が決められており、見通しの悪い場所など、標識などで警笛を鳴らす指示がされている場所もあります。
電装系6.メーター(スピードメーター・タコメーター)
メーターはハンドル付近に取り付けられており、スピードやエンジン回転数など現在のバイクの状態を知らせる役割があります。
昔は時計のように針が動くアナログ式でしたが、近年ではスマートフォンのような液晶画面に表示されるメーターも増えてきました。
電装系7.イグニッションキー
イグニッションキーとは、エンジン始動の際に点火の準備を行う、スイッチの役割がある鍵のことです。
イグニッションキーを差し込んで回すことで通電され、エンジン始動の準備ができます。
電装系8.セルモーター
セルモーターは、エンジンを始動するためのモーターで、ハンドルに付いたセルボタンを押して操作します。
バッテリーが弱っているとセルモーターが回らなくなり、エンジン始動もできなくなるので、セルモーターが回らない場合はバッテリーのチェックをしてみるのがおすすめです。
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