バイクの排気漏れは放置すると大きなデメリットに!症状の確認方法と修理方法を解説!

バイクの排気漏れは放置すると大きなデメリットに!症状の確認方法と修理方法を解説!

バイクの排気漏れの症状と原因

引用元:https://www.pexels.com/ja-jp/photo/581295/

排気漏れとは通常は燃焼を終えた排気が、マフラーの先端以外の場所から排出される症状で、排気漏れが起きている場合、以下のような症状が見られます。

• 排気音が大きくなる
• エンジンパワーが低下する
• 燃費が悪くなる
• 異常燃焼を起こす
• 周辺パーツが腐食する

それぞれを順番に解説していきますので、これらの症状が現れたら排気漏れを疑い、チェックしてみてください。

排気音が大きくなる

排気漏れを起こすと、いつもより排気音が大きくなることが多いです。

排気漏れになっている場所や症状によって、エンジンを掛けた瞬間に判断できる場合や、エンジン回転数を上げていったときに判断できる場合があります。

排気音が大きくなったと感じる場合や、「ビチビチ」「シュシュシュ」など詰まったような音が聞こえる、普段とは違う排気音になったと感じる場合は、排気漏れの疑いがありますので一度調べてみましょう。

エンジンパワーが低下する

排気漏れを起こすと、排気圧の低下によって吸気効率が低下したり、燃焼室の圧縮圧も低下したりすることでエンジンの効率が下がり、パワーも低下することがあります。

マフラーはエンジンにとって効率のよい排気となるよう、エキゾーストマニホールド(エキマニ)からサイレンサー出口まで、排気の流れや通路の長さも計算された設計です。

排気漏れになることで、設計で想定されているエンジンにとって効率のよい排気循環が行えなくなるため、パワーの低下につながります。

燃費が悪くなる

排気漏れにより排気効率が低下しエンジンパワーも低下するので、いつも通りの速度を出すには、より多くアクセルを開ける必要があります。

より多くアクセルを開けることで燃費の低下につながり、距離を走れば走るほど、燃費の差は大きく出てくるでしょう。

異常燃焼を起こす

排気漏れによりエンジン燃焼室内の圧縮比が下がったり、燃焼室の温度が変化してしまったりすることにより、異常燃焼を引き起こすことがあります。

異常燃焼とは、燃焼がスパークプラグの点火によって引き起こされるのではなく、燃焼室内の温度が高すぎる場合に混合気が勝手に燃焼する自然燃焼など、プラグ点火以外をきっかけとして起きる燃焼のことです。

また異常燃焼は、エンジンから「カラカラ」などの異音がするノッキングの原因ともなり、症状が酷いと燃焼室内の欠損やピストンリングの破損など、エンジン内部に重大な破損被害を及ぼすことがあります。

周辺パーツが腐食する

排気ガスはかなりの高温となっており、エンジンを掛けた直後でもエキパイに触れると大やけどを負うくらいで、エンジンがかかっている間は常に高温です。

排気漏れを起こすことで、高温の排気ガスが周辺に必要以上に熱を与え、パーツによっては腐食や故障となることがありますし、配線に熱が当たり続けると配線外側を保護する覆膜を溶かすことも。

【見分け方】バイクの排気漏れを確認する方法

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バイクの排気漏れを確認する方法は、排気漏れを起こしやすい場所を一つ一つ確認してみると良いでしょう。

主に排気漏れを起こしやすい場所は以下の通りで、腐食や錆による穴はエキマニの底部(裏側)になっている部分によく見られます。

• フランジ
• ガスケット
• エキゾーストパイプ(エキパイ)
• エンジンとエキパイの結合部
• エキパイとサイレンサーの結合部

排気漏れの確認方法

排気漏れの確認はまずエンジンをかけ、上記の排気漏れを起こしやすい場所を、まずは目視で「穴が開いていないか」「マフラーやエキマニが曲がって取り付いていないか」順番に確認していきましょう。

目視で異常が見つからなければ、手を近づけて排気漏れしていないかを確認しますが、風がない環境なら、ティッシュや紐を近づけ動きを見ることでも排気漏れ箇所の特定が可能です。

あとは、「シュシュシュ」「ビチビチ」など異音がどの場所からするのかを確認し、排気漏れ箇所を特定していきます。

2人いるなら排気口の出口をふさいで確認できる

2人以上いるなら、マフラーの排気出口を靴などで塞いでもらい、アクセルを少しずつ回していくことで、排気漏れの箇所が分かりやすいです。

しっかり排気口を塞ぎ、エンストするなら排気漏れが起きていないか、比較的軽微な排気漏れで、もしエンストしないならどこかで排気漏れしています。

排気漏れを見つけるポイントと注意点

年式の古いバイクや長い期間放置してあったバイク、マフラーが純正のまま雨ざらしで保管しているバイクは、エキパイの錆による穴が発生している可能性があります。

新車や比較的新しい年式のバイクで、マフラーを社外のものに交換している場合は、フランジやガスケット、エキパイの接合部を中心に確認してみると見つかりやすいです。

確認の注意点としてエンジンやエキパイ、マフラー周辺はとても高温になるので、火傷しないよう十分に配慮し、排気ガスを吸い込み過ぎないようにしながら確認を進めましょう。

バイクの排気漏れを放置した場合のデメリット

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マフラーの排気漏れを放置した場合のデメリットは以下の通りです。

• 少量の排気漏れでもトラブルになる場合も
• 車検に通らなくなる
• 燃費の低下
• 取り締まりの対象になる

排気漏れの疑いがあるなら一度確認を行い、もし排気漏れしているのなら、排気によって周辺のパーツにも悪影響が及ぶこともあるので、早めに修理またはマフラー交換をしましょう。

少量の排気漏れでもトラブルになる場合も

少量の排気漏れでも排気は高温になっており、周辺のパーツが故障したり、配線なら被覆が溶けて配線がむき出しになったりするなどのトラブルにつながることがあります。

放置を続けることで排気漏れの症状が進み、排気圧で穴が拡大し、より大きな音になったり、排気漏れの量が多くなったりすることも。

車検に通らなくなる

排気漏れを起こすことで排気音が大きくなり、音量規制にひっかかるため車検に通らなくなります。

また、排気ガスの有害成分(炭化水素:HC、窒素酸化物:NOxなど)が浄化されずに大気開放されるので、年々厳しくなる排気ガス規制に対応できず、車検落ちとなる可能性も高いです。

本来なら人体に悪影響を及ぼす有害物質が、酸化還元反応で浄化されてから大気開放されますが、排気漏れにより浄化されないまま大気開放されるので、ライダー自身の健康にとっても好ましくありません。

燃費の低下

排気漏れを起こすことでエンジンの効率も下がるため、以前と同じパワーを出すには、より多くアクセルを開ける必要があります。

アクセルをより多く開けると燃費の低下となるため、とくに長距離走行では燃費の差が現れてくるでしょう。

取り締まりの対象になる

重大な排気漏れになると、エンジンを回したときの排気音も爆音となり、警察官による取り締まりの対象となることもあります。

近隣への騒音問題となる暴走族(珍走団)への取り締まりが厳しいように、大きな排気音を出しての走行は取り締まりの対象となりやすく、交通違反で切符を切られるケースも少なくありません。

バイクの排気漏れは自分で修理できる?

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バイクの排気漏れが確認できた場合、排気漏れの程度と場所によっては自分で修理することも可能です。

しかし、開いた穴やヒビなど物理的な破損がひどい排気漏れは、応急処置を行ったとしても再び症状が出てくることも多々あるので、早めに信頼のおけるプロに修理依頼をすると良いでしょう。

排気漏れの修理方法

排気漏れは、主にフランジやガスケットやマフラーの接合部、穴やヒビが原因で起こる場合があり、それぞれ修理方法が異なります。

まずは排気漏れの場所を確認し、場所に応じて次のように修理をしてみてください。

フランジやガスケットからの排気漏れの場合

マフラー交換を機会として起きやすいのが、フランジやガスケットからの排気漏れで、マフラーが真っ直ぐは接合されていない場合や、ガスケットを新品に交換していない場合に起こりやすいです。

マフラー交換後から排気漏れが起きたら、マフラーがしっかり接合されているのかを確認し、曲がっているようなら一度取り外し、真っ直ぐに接合されているのか確認しながら取り付けます。

ガスケットは潰れることで隙間を塞ぐパーツで、取り外しの度に新品に交換を行うのが好ましいため、排気漏れがエンジンとエキパイの接合部からの場合は、ガスケットを新品に交換してみましょう。

マフラー接合部から排気漏れしている場合

マフラー接合部より排気漏れを起こしている場合は、接合部がしっかりジョイントされているかを確認しましょう。

しっかりジョイントされているにも関わらず、排気漏れが収まっていない場合は、接合部に耐熱テープ(マフラー高耐熱テープなど)を巻きつけたり、耐熱シール剤を塗ったりすることで排気漏れを抑えることができます。

穴やヒビなど破損が原因の排気漏れの場合

マフラーやエキパイに穴が開いた場合、耐熱パテで穴を塞ぐことができます。

耐熱パテを使う前に補修する面の錆や化合物・汚れを研磨して落とし、パテが乗りやすい状態にしてから作業を行いましょう。

注意点として、研磨した状態が外に露出したままだと研磨部から錆が発生してくるので、耐熱塗装を行ったりテープを巻いたりして、研磨部を外部から隠す必要があります。

修理の際の注意点

排気漏れの原因がマフラーやエキパイに開いた穴の場合、外部からの接触によって開いた穴ではないのなら、内部に発生した錆が広がり、穴を開けるに至っていることが多いです。

補修しても今度は別の部位に穴が開くこともあり、一時しのぎにしかならないこともありますので、マフラーやエキパイを新品に交換することも視野に入れると良いでしょう。

マフラーは純正の方が社外製品よりも高いことが多いので、車検や保安基準適合品のマフラーに交換することで交換費用が抑えられます。

修理を業者に頼むときの料金相場は?

排気漏れの修理をバイクショップなど業者に依頼するときの料金相場は、修理の内容によって異なり、修理に時間を要す方が費用も高くなります。

フランジなどナットを締め直しの場合

フランジのナットを増し締めして貰う場合の費用は、ネイキッドバイクで2,500円前後~、フルカウルバイクで3,000円前後~が相場です。

ガスケットを新品に交換してもらう場合は、車体によって必要枚数が異なり、ガスケット代が上記の価格に加算されます。(ガスケット1枚500円前後×シリンダー分)

溶接などで穴の修理を行う場合

排気漏れがマフラーやエキパイに開いた穴が原因の場合、溶接で穴を塞いでもらうこともできますが、穴の大きさや数によって費用が異なります。

マフラーの取り外しや溶接部の研磨も必要となり、費用は6,000円前後~で、耐熱錆止め塗装まで含めると10,000円前後~が目安です。

マフラーやエキパイを交換する場合

マフラーやエキパイを純正品で交換する場合、交換工賃とマフラー代を含めると25,000円前後~(車種により変動)です。

社外品に交換した方が、マフラー代が安く付くこともありますので、マフラー交換を考えている方はショップに相談してみるのも良いでしょう。

まとめ

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バイクの排気漏れは、意識して確認しないと分からない軽微な状態から、他者が聞いてもすぐに排気漏れだと分かる状態まで、排気漏れを起こす部位や状態によって様々です。

排気漏れが起きることで燃費の低下や排気音が大きくなる、異常燃焼を引き起こしやすくなるなどの悪影響があり、影響の大きさによっては整備不良で取り締まりを受けたり、車検にも通らなくなったりします。

そうならないよう、当記事では排気漏れの確認の方法から修理をする方法まで解説していますので、自分のバイクが排気漏れを起こしていないか、起こしていたらどう対応すれば良いのかの参考にしてみてください。

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