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バイクのクイックシフターとは?仕組みやメリット・デメリットを解説!クイックシフター搭載のおすすめバイクも紹介

バイクのクイックシフターとは?仕組みやメリット・デメリットを解説!クイックシフター搭載のおすすめバイクも紹介

バイクのクイックシフターとは?

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/88gp-833726/

元々はレーサーバイクに搭載されていたクイックシフターですが、最近ではレーサーに限らず、市販車でも装着されている車種が増えてきました。

クイックシフターは長距離走行時では疲労軽減に、サーキットではタイムアップにもつながる便利なものですが、そんなクイックシフターとはどういった装備なのでしょうか。

クイックシフターはクラッチを切らずにシフトアップできる機構

バイクのクイックシフターは、クラッチレバーを握らなくてもシフトチェンジが行える装備のことで、別名「オートシフター」や「シフター」とも呼ばれます。

発進の際はクラッチレバー操作が必要ですが、一度走り出してしまえばあとはクラッチレバーに触れることなく、シフトアップ・ダウンが可能です。

クイックシフターは、ツーリングなどの長距離走行や、サーキットなどタイムを争うシーンでより効果が実感できます。

クイックシフターはサーキット走行で特に力を発揮する

クイックシフターは、クラッチ操作が必要なく俊敏なシフトチェンジが行なえますので、100分の1秒のタイムを競うレースなど、サーキット走行でより大きな恩恵を受けることができます。

シフト操作に合わせクラッチレバーを操作する必要がないので、より正確なシフトチェンジができますし、シフト操作によるタイムロスの軽減にも繋がるので、シフトチェンジの多いサーキットでは優れた装備です。

クイックシフターはツーリングにも使える!

クイックシフターはクラッチ操作が必要ないので、長距離ツーリングでは特にその効果を実感できるでしょう。

信号や一時停止で、ストップ&ゴーの多い市街地走行ではシフトチェンジの回数も多くなりますが、度重なるクラッチ操作による疲労蓄積もありません。

最初は少々慣れが必要ですが、市街地走行から、郊外やワインディングを通るツーリングまで、バイクの乗車時間が長ければ長いほど、クイックシフターは魅力的な装備です。

クイックシフターの仕組みについて

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/af-3147278/

クイックシフターは、チェンジシフト下部にある棒状のシフトロッドに取り付けられたセンサーが、シフト操作を行うときに反応し、一瞬(0.05秒程度)だけエンジン点火をカットします。

エンジン点火をカットすることで、クラッチ操作をしたときのような状態となるため、クラッチ操作不要でシフトチェンジが可能です。

クイックシフターは後付けできる?

クイックシフターは後付けができますし、BATTLE FACTORY(バトルファクトリー)やDynojet(ダイノジェット)などより、車種によっては後付け用キットも販売されています。

後付けキットは大型バイクのみならず、NSR50Rなどの原付MT車や、XJR400などの中型ネイキッドまで幅広い車種で販売されていますので、気になる方はチェックしてみてください。

尚、HONDAからはアフターパーツとして、CBR1000RR-RやCB650R、CBR250RRなどの車種用が販売されていますし、KAWASAKIからもNinja ZX-25R用が販売されています。

クイックシフターの自作は可能?

クイックシフターを自作している方もいらっしゃるので、自作は可能です。

もともと取り付くことが想定されていない場所に、クイックシフターのキットが装着されることになるので、キットの取り付け方法に工夫が必要となります。

自作は自己責任となりますが、市販品のキットに比べ安価で済む点が自作のメリットですので、DIYが得意な方は挑戦してみるのも良いでしょう。

クイックシフターのメリット

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クラッチを操作することなく、シフトチェンジができるクイックシフターですが、その他にも

• 加速時のロスが無くなりライディングに集中できる
• ミッションに負荷をかけず傷めにくい
• クラッチ操作が必要なくライディングが疲れにくい

といったメリットがあります。

加速時のロスが無くなりライディングに集中できる

クイックシフターは、0.05秒程度というほんの僅かな時間だけエンジンの点火をカットするので、ほぼ失速することなく加速でき、ライディングに集中できます。

シフトアップ時の失速を抑えられるので、失速による僅かな差が積もり積もってタイムに影響するサーキットでは、特に効果が大きいでしょう。

ミッションに負荷をかけず傷めにくい

クイックシフトは、シフト操作を行おうと思ってシフトに触れた瞬間、エンジンの点火を一瞬だけ止め、クラッチを切った状態と同じ状況を作り出します。

クラッチの消耗や操作状況によっては、クラッチを切っていてもちゃんと切れていないということが避けられますので、ミッションへの負荷をかけづらいです。

クラッチ操作が必要なくライディングが疲れにくい

クイックシフトを使うことで、発進や停車時以外はクラッチの操作が不要となるため、疲労の軽減につながります。

特にシフト操作の多いサーキット走行や、長距離ツーリングで蓄積される疲労感が大きく変わりますし、市街地走行でも疲れにくくなるでしょう。

クイックシフターのデメリット

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クイックシフターのメリットを解説してきましたが、今度は逆にデメリットについても解説していきます。

クイックシフターのデメリットは

• 消耗品のため買い替えが必要
• 値段が高い
• セットアップが難しい

といった点です。

消耗品のため買い替えが必要

クイックシフターは、センサーに機械的なスイッチが使われているので、多用することでスイッチの接点があまくなるなど消耗していきます。

消耗すると反応が遅くなったり、作動しなかったりといった不具合につながっていくので、交換が必要です。

値段が高い

クイックシフターは追加でキットを取り付ける形なので、クイックシフター無しのモデルに比べ、値段が高くなります。

また、乗り方にもよりますが、シフト操作を多用するとスイッチなど消耗品の交換も必要となるため、キットの値段に加えメンテナンスや整備費用も発生する点がデメリットです。

セットアップが難しい

クイックシフターはセンサーにより、シフトチェンジの際は一瞬だけエンジン点火をカットしていますが、カットするタイミングに調整が必要なことがあります。

セットアップが必要となることがある点が、取り扱いの手軽さという面ではデメリットです。

クイックシフターによるトラブル例

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ライディングに集中でき、疲労軽減にもつながる便利なクイックシフターですが、メカである以上どうしても動作しないなど、トラブルが発生することもあります。

クイックシフターのトラブルとしては、

• シフトアップできなくなる
• 走行中にエンジンが止まる

ということがあります。

シフトアップできなくなる

クイックシフターの本体やセンサーに何らかの問題が発生すると、シフトチェンジの際に作動せず、クラッチ操作なしではシフトチェンジができなくなるトラブルがあります。

粗悪な商品でない限り、本体は振動に強く作られていますが、精密パーツでもあるので稀にトラブルが発生することがあり、点検修理か交換が必要です。

走行中にエンジンが止まる

走行中にエンジンが止まるのは、原因がクイックシフトにあるのなら、介入タイミングなど設定に誤りがある可能性があります。

クイックシフトが介入することで、エンジン点火が一時的にカットされますので、クイックシフトが故障して動作不能の状態なら、エンジン点火もカットされず停止することはないでしょう。

【クイックシフター搭載】おすすめバイク10選

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クイックシフターを標準で装備しているモデルを、国産・輸入車合わせて10車種紹介していきます。

主にクイックシフター搭載車は大型バイクが大多数ですが、(2022年11月現在)クイックシフター付きのモデルを探している方は、購入の際の参考にしてみてください。

1.HONDA CBR1000RR SP【999cc】

 

HONDA「CBR1000RR」は、レーサーマシンのRC213V-Sで培った技術を惜しみなく投入したSSバイクです。

シフトアップ・ダウン両方に対応するクイックシフターを標準装備、ほかにも6速クロスミッション、チタン製マフラーやガソリンタンクなど、装備がスポーツ走行に特化しています。

・新車販売価格(税込み):2,541,000円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,065×720×1,125(mm)
・重量:195Kg

2.YAMAHA YZF-R1 ABS【997cc】

 

YAMAHA「YZF-R1 ABS」は、レースで得た経験や技術を市販用に合わせて投入された
SSモデルで、サーキットなどのスポーツ走行を中心に捉えています。

クイックシフターを始め最新の電子制御デバイスなど、より速く走るために設計された、MoToGPマシンの「YZR-M1」譲りのハイスペックなバイクです。

・新車販売価格(税込み):2,365,000円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,055×690×1,165(mm)
・重量:201Kg

3.KAWASAKI Ninja H2 SX SE【998cc】

 

KAWASAKI「Ninja H2 SX SE」は、Ninja H2をベースにしたスポーツ・ツアラーモデルで、アップ・ダウンに対応した、2,500回転以下で使えるクイックシフター(KQS)を搭載しています。

前方の視覚検知やバンク角に応じ、点灯範囲が変わるLED式コーナリングランプなど、より安全に走行するための装備が充実したモデルです。

・新車販売価格(税込み):2,970,000円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,175×790×1,260(mm)
・重量:267Kg

4.SUZUKI GSX-S1000【998cc】

 

ストリートファイトモデルでクイックシフトを搭載しているSUZUKI「GSX-S1000」は、モデル専用にチューニングされたGSX-R1000Rと共通のエンジンが搭載されています。

クイックシフトのほかにも、低回転時にトルクの落ち込みによるエンストを防止する「ローRPMアシスト」や、5段階のトラクションシステム、ドライブモードセレクターなど安定して楽しく走れる装備も満載です。

・新車販売価格(税込み):1,430,000円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,115×810×1,080(mm)
・重量:214Kg

5.HONDA CB1000R【998cc】

 

HONDA「CB1000R」は、ネオ・スポーツカフェのコンセプトのネイキッドバイクで、アップ・ダウン対応のクイックシフターを搭載しています。

ほかにも、クラッチ操作の軽減となるアシスト&スリッパークラッチや、3モード+ユーザー設定から選べるドライブモード、セレクタブル・トルクコントロールなどを装備しており、快適な走行が楽しめるモデルです。

・新車販売価格(税込み):1,670,900円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,120×790×1,090(mm)
・重量:213Kg

6.BMW S1000RR【999cc】

 

ドイツ・BMWの「S1000RR」は、レーシングテクノロジーが詰まったSSバイクで、シフトアップ・ダウン双方向に対応するクイックシフトも標準装備されています。

シフトダウンの際に回転数を合わせ、シフトショックを減らす「オートブリッパー」も装備されているので、より快適で軽快なシフト操作が楽しめる先進のモデルです。

・新車販売価格(税込み):2,360,000 円〜
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×高さ全高):2,070×740×1,160(mm)
・重量:200Kg

7.KTM 1290 Super Duke GT【1,301cc】

 

オーストリアに拠点があるKTMの「1290 Super Duke GT」は、ネイキッドモデルの1290 Super Duke Rをベースにした、双方向クイックシフターを搭載するスポーツ・ツアラーモデルです。

大型バイクならではのハイパワーを持ちながら、軽量な車体から生み出されるクラス下の取り回しの良さにより、軽快な走行が楽しめます。

・新車販売価格(税込み):2,449,000円
・エンジン型式:水冷4ストV型2気筒
・寸法(縦×全幅×高さ全高):ー(公式サイトに記載なし)
・重量:209Kg

8.DUCATI Panigale V4【1,103cc】

 

イタリアのDUCATIより販売されている「Panigale V4(パニガーレ)」は、レースの最前線で戦うべく、毎年アップデートされているモデルです。

アップ・ダウンの双方向に対応するクイックシフターのほか、トラクションコントロール、フロント部のエアロウイングなど、高速スポーツ走行を主眼においた設計になっています。

・新車販売価格(税込み):2,972,000円~
・エンジン型式:水冷4ストV型4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):ー(公式サイトに記載なし)
・重量:198Kg

9.MVアグスタ BRUTALE 1000 RR【998cc】

 

イタリアのMVアグスタが生産販売する「BRUTALE 1000 RR」は、スーパーバイクのF4をベースにしたモデルで、186Kgの車重に最大出力208psものパワーを持つハイパーネイキッドです。

シフトアップ・ダウンの両方に対応するクイックシフターのほか、電子制御の前後オーリンズ製サスペンション、ラジエター横のエアロパーツなど、レーシング装備が満載となっています。

・新車販売価格(税込み):5,390,000円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,080×805×ー(mm:全高は公式サイトに記載なし)
・重量:186Kg

10.Apriria RSV4 1100 FACTORY【1,099cc】

 

イタリアに拠点を持つApririaの「RSV4 1100 FACTORY」は、レースで得た経験や技術を応用しているモデルです。

202Kgの車重に、最高出力213psものパワーを持つ軽量ハイパワーモデルですが、シフトアップ・ダウンの双方向に対応するクイックシフターで、走りに集中できます。

・新車販売価格(税込み):3,168,000円
・エンジン型式:水冷4スト直列4気筒
・寸法(縦×全幅×全高):2,055×735×ー(mm:公式サイトに全高の記載なし)
・重量:202Kg

クイックシフターに関するFAQ

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/84-930715/

こちらの項では、クイックシフターに関するよくある質問と回答をまとめてあります。

クイックシフター装着車に乗っている方や購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

後付けと純正の違いって?

バイク生産メーカー以外が販売するパーツを後付け(社外品)、生産メーカーで装備されているパーツを純正と呼んで区別しています。

純正は、バイクに合わせ最適になるよう設計されているので、後付けよりも安定した高い性能と機能のクイックシフターです。

クイックシフターって楽しい?つまらない?

クイックシフターは、発進や停車時以外クラッチ操作が不要となるので、快適になる反面、シフト操作の楽しみが減ると言う人もいます。

サーキットのようにタイムや順位を競う場面では、シフトアップ時の失速がタイムに影響するので恩恵は大きいですが、楽しいかつまらないかは乗り方や状況によっても変わりますし、人それぞれでしょう。

クイックシフターがいるかいらないか迷う…

クイックシフターの必要性も人それぞれで、あっても困らないという意見の方もいれば、必要ないという方もいます。

何を目的にバイクに乗りたいのか、「長距離ツーリングを快適に走りたい」「サーキット走行などスポーツ走行をしたい」などを明確にし、同じような目的の方で使っている方に使用感を聞いて参考にしてみるのもよいでしょう。

ドゥカティのクイックシフターの使い方は?

ドゥカティ(DUCATI)のクイックシフター(DQS)は、シフトアップ・ダウンの双方向に対応するクイックシフターで、スロットルを適度に開けたまま、シフトチェンジが可能です。

近年のドゥカティは、ほとんどのモデルに標準でDQSを装備しています。

オートシフターの構造は?

オートシフターは、シフト操作を行おうとした際、シフトロッドに取り付けられたセンサーが反応し、一瞬だけ(0.05秒程度)エンジン点火をカットします。

エンジン点火をカットすることで、クラッチを切ったような状態となり、シフト操作が可能となる構造です。

まとめ

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/8a-1269978/

バイクのクイックシフターはクラッチを操作することなく、シフトアップやダウンができる装備で、最近では大型クラスを中心に、標準装備される車種も増えてきました。

当記事は、そんなクイックシフターの構造や装備することのメリット・デメリット、よくある疑問・質問や回答まで解説してあります。

クイックシフターが標準装備されているバイクも10車種紹介していますので、クイックシフター付きバイクに乗られている方や、購入を考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

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