バイク用トランポの選び方は?必要なものから積み方、運び方、車種の選びまで解説

バイク用トランポの選び方は?必要なものから積み方、運び方、車種の選びまで解説

バイクのトランポ(トランスポーター)ってなに?

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/AF-784392/

バイクを積載して移動する乗り物のことをトランスポーター(略してトランポ)と呼び、Transport(輸送)するもの(Transporter)という意味の英語が語源です。

ナンバーが付いていない、公道走行できない競技用のバイク(レーサーやモトクロッサなど)をレース会場まで運ぶのにトランポは必須になります。

トランポを使う場面

トランポとして使われるのがハイエースなどのバンタイプの乗用車や、ステップワゴンなどのミニバン、エブリイなどのワンボックス軽自動車など様々です。

競技車両を積載し、レース会場まで運搬するのがトランポの利用方法として最も多いですが、ほかにも旅先でバイクに乗れるようトランポにバイクを積載していく人もいます。

原付バイクでもトランポに積載すれば、高速道路を使った長距移動ができ、車中泊も行えるので行動範囲も広がるでしょう。

バイク用トランポを選ぶ際に考えたい事・選び方

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バイク用トランポは様々なタイプの乗用車が選ばれていますが、トランポを選ぶ際は以下のポイントを意識しながら選ぶのがおすすめです。

  1. 車種
  2. 積載容量・積載スペースの広さ
  3. 使いやすさ
  4. 予算

順番に詳しく解説していきますので、トランポを選ぶ際の判断材料として参考にしてみてください。

1.車種

トランポとなる車両のパワーや燃費など、基本性能も使用状況に合わせてこだわりたいポイントです。

例えば、バイクを積載しながら急な坂道をいくつも超えていくような場合は、パワーのないトランポだと、難儀したりストレスが溜まったりするでしょう。

車中泊を行う場合は、バイクを積載しながらシートがリクライニングしないと、直立姿勢のまま寝ることになるので、使用状況に応じた車種選択が必要です。

2.積載容量・積載スペースの広さ

積載するバイクの大きさや車種に応じたトランポの車種を選ぶ必要があり、例えば大型バイクを運搬する場合、積載スペースの狭いトランポだと積載できないことがあります。

積載スペースの工夫をすればミニバンにも大型バイクを積載できますが、バイクの全高が積載スペースの床から天井までのサイズを超えると、バイクの積載ができません。

また、積載スペースが広いと、バイクを積載したまま車中泊ができたり、工具箱などの備品を積載したりでき、ゆとりのある輸送ができます。

3.使いやすさ

スライドドアの有無や、収納スペースに固定用ベルトをかけるフックの有無など、トランポとなる乗用車の使いやすさも選ぶ際に確認しておきたい点です。

工具箱やバイクの装備など、バイク以外にも積載するものが多い場合は、それらも固定しないと走行中にあちこち動き回るため、フックなどがあれば固定できます。

ほかにも、トランポのサイズや運転のしやすさも

含めた使いやすさもトランポを選ぶ際の重要なポイントで、サイズの大きな乗用車の運転が苦手な場合、ハイエースなど全長の長いトランポを選ぶと、運転に苦労するでしょう。

4.予算

トランポの車種によって購入に必要な予算が異なるため、予算が決まっている場合は、その範囲内でトランポを選ぶ必要があります。

トランポ車両を購入する場合、予算の目安は以下の通りです。

トランポの種類 新車乗り出し予算 中古車価格相場
バン
(ハイエースなど)
320万円~460万円程度 70万円~450万円前後
軽ワンボックス
(エブリイなど)
130万円~190万円程度 12万円~220万円前後
ミニバン
(ステップワゴンなど)
330万円~450万円程度 25万円~320万円前後
軽トラック
(サンバーなど)
130万円~160万円程度 10万円~130万円前後
ピックアップトラック
(ハイラックスなど)
430万円~550万円程度 25万円~480万円前後

まずは積載するバイクが収まるサイズのトランポを選択し、その上で予算や都合に応じた車種選びや、新車・中古車の選択を行いましょう。

トランポに必要なアイテムや装備が知りたい

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バイクを積載して輸送するうえで、トランポに必要なアイテムや装備、あると便利なアイテムを紹介していきます。

特に、ラダーレールやタイダウンベルトがないと、バイクの積載や固定ができないので、これらは必須のアイテムです。

ラダーレール

ラダーレースはトランポにバイクを積載する際に、荷物室口にかけてスロープを作る役割のアイテムです。

超軽量なバイクを除き、ラダーレールがないとバイクの積載ができないので、トランポの使用に必ず必要となります。

ラダーレールには、どれだけの重量まで耐えられるかという「耐荷重」があるので、積載するバイクに応じたラダーレールを選びましょう。

■折りたたみアルミラダーレール

引用元:https://bikeman.jp/products/cj-tool506

折りたたみ式のラダーレールがあれば、限られた荷物室のスペースを有効活用できます。

軽量なアルミ製を選べば、力に自信のない方や、頻繁にバイクの出し入れを行うような場面で重宝するでしょう。

  • サイズ:(全長)1820×(幅)295×(高さ)93:mm
  • 折りたたみ時サイズ:(全長)930×(幅)295×(高さ)150:mm
  • 耐荷重:200Kg
  • 参考販売価格(税込):14,461円

タイダウンベルト

タイダウンベルトは、バイクを固定するためのアイテムで、片方をバイクにかけ、もう片方をトランポのフックにかけて固定します。

ほかにもベルトでバイクのハンドルなど安定する場所を縛って固定し、タイダウンベルトの両方をフックにかける方法もあり、積載状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

タイダウンベルトには、ラチェットタイプとバックルタイプ(フックのみ)があり、ラチェットタイプはハンドル(ギア)を往復させ、タイダウンベルトを締め上げていきます。

■ラチェット式タイダウンベルト

引用元:https://bikeman.jp/products/drc-d36-05-510

ラチェット式の扱いやすいタイダウンベルトが2本セットになっており、フックが外れるのを防ぐセーフティフック仕様です。

S時フックはビニールコーティングされ、外れを防ぐセーフティフックと、傷が付くのを防ぐループストラップが標準で付いています。

  • 入り数:2本セット
  • 全長 :170cm
  • ベルト幅 ::2.5cm
  • 参考販売価格(税込):3,470円

ラバーマット

ラバーマットは荷室に敷くゴム製のマットで、荷室が傷ついたり汚れたりするのを防いでくれます。

ラバーマットによっては滑り止め加工が施されており、ラバーと滑り止め加工で、バイクのタイヤとの摩擦力が発生し、バイク車体が滑りにくくなって安心です。

バイクを乗せていないときでも、ラバーマットを敷いておけば、積載する荷物からトランポの荷室を守ってくれます。

■荷台ゴムマット

引用元:www.amazon.co.jp/dp/B0CQXHZ5XS

表面に滑り止め加工が施された、トランポの荷室や倉庫など、いろいろな場所に使用できるラバーマットです。

弾力性と収縮性のあるラバーマットで、トランポの荷室に合わせてハサミやカッターで簡単にカットできます。

厚みは3mmで、荷室の形状に沿わせるように曲げることもでき、様々な荷室に対応するラバーマットです。

  • サイズ:(長さ)500×(幅)100:cm
  • 厚さ:3mm
  • 参考販売価格(税込):7,699円

ブレーキロック

ブレーキロックはバイクを駐車している際に、ブレーキをかけたままにしておけるアイテムです。

トランポでバイク輸送中はバイクが振動やGなどで移動しないよう、ブレーキをロックさせておく必要がありますが、ブレーキロックがあれば、結束バンドなどで毎回ブレーキを固定する必要がなくなります。

脱着も簡単に行え、価格もリーズナブルなので、一つ備えておくと便利なアイテムです。

■フロントブレーキロック

引用元:https://bikeman.jp/products/d-96996

バイク用品販売の大手、DAYTONA(デイトナ)のブレーキロックは、リーズナブルな価格ながらフロントブレーキをガッチリ固定してくれるアイテムです。

色も画像のイエローのほか、レッドやブルーなど全6色用意されており、好みやバイクに合わせて色が選べます。

  • 参考販売価格(税込):761円

サブベルト

サブベルトは、バイクをタイダウンベルトで固定する際に、補助する役割のベルトです。

サブベルトを巻き付け、サブベルトにタイダウンベルトのフックを掛けて使用するのが一般的で、バイクにフックを掛けられない場合に重宝します。

タイダウンベルトのフックをバイクに直接かける必要がなくなるので、バイクに傷が付くリスクも減らすことができる補助ベルトです。

■サブベルト

引用元:https://bikeman.jp/products/kj-303-0081r

長さ550mm(55cm)×幅25mm(2.5cm)の程よい長さのサブベルトで、2本セットになっています。

サブベルトがループ形状となっており、タイダウンベルトと併用して使用する際に、ねじれないよう仕様です。

  • 入り数:2本
  • 長さ:550mm
  • 幅:25mm
  • 参考販売価格(税込):1,085円

バイクをトランポで安全に運ぶ!基本的な積載方法

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/8A-500910/

バイクをトランポに乗せただけでは、輸送中にバイクが動いたり、転倒したりするリスクがあります。

トランポを使った安全な輸送方法について、基本的な積載方法を積載の手順にそって解説していきますので、参考にしてみてください。

手順1.ラダーレールをかける

バイクをトランポの荷室に乗せるには、まず荷室口と地面にラダーレールをかけ、スロープを作る必要があります。

ラダーレールをかけたら、タイダウンベルトを使ってラダーレールと荷室のフックを固定しておくと、積載途中にラダーレールが外れることがなくなり、安心です。

また、積載する場所が傾斜していると、積み込みの際にラダーレールが外れるリスクが高まりますので、平坦な場所で積載しましょう。

手順2.バイクを積み込む

ラダーレールをかけ固定したら、ラダーレールと直線になる位置取りでバイクをトランポに乗せていきます。

トランポやバイクによっては、積載すると荷室の天井にミラーが干渉することがあるので、初めて積載する場合は、ミラーを外しておくと安心です。

エンジンを掛けながらの方が積載時に力も必要なくなりますが、事故になる危険があるので、必ずエンジンを切った状態で積載しましょう。

手順3.タイダウンベルトを使いハンドルやフレームに固定する

バイクをトランポの荷室に積載できたら、サイドスタンドを掛けてバイクを設置し、タイダウンベルトでバイクを固定していきます。

タイダウンベルトを掛ける位置はハンドルやフレームですが、バイクによってはタイダウンベルトのフックが掛けられないことがあり、傷の心配をする方もいるでしょう。

バイクにタイダウンベルトを掛けられない場合や傷が心配な場合は、サブベルトをハンドルやフレームに掛け、サブベルトの耳部分にバイクにタイダウンベルトを掛ければ、傷の心配もなく固定が可能です。

手順4.しっかり四方を固定しバイクが動かないか確認する

タイダウンベルトでバイクを固定したら、前後左右にバイクが動かないか、しっかり固定されているかを確認しましょう。

タイダウンベルトが緩んでいると走行中にバイクが動くので、タイダウンベルトにしっかりテンションがかかっているかも、確認のポイントです。

しっかり固定されていたら、バイクのフロントブレーキをロックしますが、フロントブレーキロックがない場合は、結束バンドなどで固定しましょう。

手順5.タイヤ止めを使うとさらに安定する

タイダウンベルトとフロントブレーキロックで固定されているバイクですが、フロントホイールクランプなどのタイヤ止めがあると、より輸送中にバイクの車体が安定します。

タイヤ止めが用意できない場合は、滑り止め加工の施されたラバーマットを敷いておけば、タイヤのゴムとの摩擦によって滑りにくくなり、効果的です。

長距離を輸送する場合は、道中でタイダウンベルトが緩むことがあるので、定期的にバイクの固定状態を確認するとより安全な輸送ができます。

バイク用トランポに適した車種

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/9E-2251530/

バイクのトランポとして使用できる車両には、タイプやサイズなど様々なものがあります。

バイクのトランポとして使用できる車種を、車両のタイプごとに紹介していきますので、トランポの導入を考えている方は、選ぶ際の参考にしてみてください。

車種1.軽トラック

軽トラックは農業などでよく利用される、荷台がオープンになった形状の軽自動車です。

スズキ「キャリィ」やスバル「サンバートラック」、ダイハツ「ハイゼットトラック」がバイクのトランポとして使用でき、どの車両も新車・中古車ともに販売されています。

軽トラックの荷台がオープンのため、雨天時はバイクが濡れてしまう点と、荷台がやや高くラダーレールをかけると、かなりの急角度になってしまう点が注意点です。

車種2.ワンボックス/バン

ワンボックスは、キャリアカーを除き最も積載量を多く取れる車両です。

トランポとしてよく使用されているのが、トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」で、原付バイクなら2台積載でき、大型バイクでも余裕の収納力を発揮してくれるでしょう。

ハイエースやキャラバンは普通自動車ですが、軽自動車のスズキ「エブリイ」やダイハツ「アトレー」も、軽自動車とは思えないような収納力があり、トランポとして高い人気があります。

車種3.ミニバン

ミニバンは人と荷物を同時に運べる空間が魅力で、ファミリーカーとして高い人気があります。

バイクのトランポとして、トヨタ「ヴォクシー」や「アルファード/ヴェルファイア」、ホンダ「ステップワゴン」、日産「セレナ」辺りがトランポとして使用可能です。

ただし、ワンボックスやバンに比べ、室内長が低めに設定されているミニバンもあり、積載するバイクによっては全高がクリアできないこともあるので、購入前に寸法測定をして確認をしましょう。

トランポを使ったバイクの移動にかかる費用はどれくらい?

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トランポを使ったバイク輸送には最低限車両購入費用と維持費、移動の度に燃料費が必要で、初期費用として120万円(軽トラックの場合)~450万円(ミニバンの場合)程度必要です。

輸送に必要な費用は、燃料代に加え高速などを利用する場合は高速料金も必要となり、燃料代はトランポの車両や移動距離によって異なります。

仮に片道200Kmの距離を往復する場合、燃料費は軽トラックで4,300円ほど(燃費17Km/L、ガソリン1L:180円で計算)、ハイエースなどのバンでは6,000円ほど必要(燃費10Km/L、軽油1L:150円換算)です。

まとめ

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バイクの輸送ができるトランポ(トランスポーター)について、トランポとなる車両やバイクの積載方法について解説してきました。

 

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