バイクのオイル漏れはなぜ起こる?原因と対処法、修理の費用目安を解説!

バイクのオイル漏れはなぜ起こる?原因と対処法、修理の費用目安を解説!

バイクのオイル漏れが発生しやすい場所と原因・対処法

引用元:https://x.gd/bUCiw

バイクをしばらく止めておいて、地面に黒い染みができていたり、バイクにオイルが付着していたりする場合はオイル漏れの可能性があります。オイル漏れの箇所を突き止めて早急に修理などの対応をしましょう。

バイクのオイル漏れが発生しやすい箇所は以下の通りです。

  • ヘッドカバーの継ぎ目
  • エンジン側のスプロケット付近(オイルシール)
  • オイルのドレンボルト周り
  • ジェネレーター(ステーターコイル)のグロメット
  • オイルフィルター
  • シリンダーベース

ヘッドカバーの継ぎ目

エンジンのヘッドカバーとシリンダーの継ぎ目からオイルが漏れている場合は、ガスケットの劣化が原因でオイル漏れになっている可能性があります。

年式の古いバイクや長期間放置していたバイクから発生しやすく、そのままにしておくとエンジンオイルが既定値を下回ったり、最悪の場合はエンジンが焼き付いたりしやすいです。

ゴム製のガスケットや、ヘッドカバーを固定するマウントラバーを交換するとオイル漏れが収まる可能性があります。

エンジン側のスプロケット付近(オイルシール)

エンジン側のスプロケットの辺りからオイル漏れが起きている場合は、スプロケットを軸受けし回転しているドライブアスクルのオイルシールに問題がある事が多いです。

オイルシールの劣化が原因でオイル漏れが発生している場合は、オイルシールを交換(工賃5,000円~15,000円前後)すれば直ります。

オイルのドレンボルト周り

バイクのエンジンオイル排出穴をふさぐドレンボルトやドレンボルト周辺にオイルが付着している場合は、ドレンボルトからのオイル漏れが疑われます。

ドレンボルトからのオイル漏れは、間に挟むドレンワッシャーがへたっていたり、付け忘れていたりして起きることが多いです。

また、ドレンボルトが締まり切っていないときにもオイル漏れが起きますので、ドレンボルトからのオイル漏れを確認したら、ドレンワッシャーが適切になっているか、ドレンボルトがしっかり締まっているかを確認しましょう。

ジェネレーター(ステーターコイル)のグロメット

クランクケースから伸びる配線付近にオイル漏れが見つかったら、ジェネレーター(ステーターコイル)のグロメットに原因があると考えられます。

グロメットは配線部からのオイル漏れを防ぐゴム製のパーツなので、経年によって劣化しやすく、隙間ができてオイル漏れを引き起こしやすいです。

グロメットからのオイル漏れを放置していると、どんどんオイル漏れの量が多くなっていくので、早めに部品交換をしましょう。

オイルフィルター

直接取り付けるタイプのオイルフィルターは、接合部にオイル漏れを防ぐ「Oリング」が備わっていますが、Oリングが密着していないとオイル漏れの原因になります。

フィルター交換を含むオイル交換を行った場合は、ドレンボルトからのオイル漏れの点検と、オイルフィルターからもオイル漏れしていないかを確認しましょう。

シリンダーベース

エンジンのブロックとシリンダーの合わせ目(継ぎ目)からオイル漏れしている場合は、ベースガスケットやシリンダーガスケットに原因がある可能性があります。

ガスケットによってエンジンブロックとシリンダーからのオイル漏れを防いでいますが、そのガスケットがへたっていたり、破損していたりする状態がガスケット抜けです。

ガスケット抜けを起こすとオイルが漏れるだけでなく、症状の重さによっては「エンジンパワーが落ちる」「アイドリング不調」などが起きるので、発見したら早めに修理をしましょう。

オイル漏れの修理費用の目安

引用元:https://x.gd/L5mrr

バイクにオイル漏れが見つかった場合、オイル漏れ箇所によってはエンジンの焼付など深刻な状況になる可能性があるので、できるだけ早い修理が必要です。

こちらでは、オイル漏れが起きこりやすい箇所でオイル漏れを起こした場合の修理費用の目安を解説していきます。

ヘッドカバーの継ぎ目

エンジンのヘッドカバーの継ぎ目からのオイル漏れは、ゴム製のガスケットの劣化や破損で起きているケースが多く、ガスケットの交換が必要です。

ガスケット代が2,000円~5,000円程度で、交換工賃はバイクの排気量やモデルによっても多少異なります。

50cc~125ccの小排気量クラスは5,000円前後、250cc~400ccの中型クラスは8,000円~14,000円前後、大型クラスだと12,000円~25,000円前後が交換工賃の相場です。

エンジン側のスプロケット付近(オイルシール)

エンジン側のスプロケット付近からのオイル漏れの場合、ドライブアスクルのオイルシールが劣化している事が多く、オイルシール交換で直るケースも多いです。

交換用のオイルシールは車種によって500円~1,000円前後で、ショップに持ち込んだ場合の交換工賃は、5,000円~15,000円程度が相場になります。

オイルのドレンボルト周り

オイルのドレンボルトが原因でオイル漏れを起こしている場合、ドレンボルトを増し締めすると直る場合は無料で、ドレンワッシャーのへたりが原因の場合は500円~1,000円程度です。

ドレンボルトを強く締めすぎるとネジ山の破損につながることもあり、ドレンボルトを締めても固定されなくなるので、規定のトルク以上の力を加えて強く締めすぎないように注意しましょう。

万が一ドレンボルトのネジ山が破損してしまった場合は、一度オイルを抜いてネジ山の修復が必要となり、車種によってはエンジンを降ろしての作業となるため、費用は7,000円~20,000円前後の修復費用が必要です。

ジェネレーター(ステーターコイル)のグロメット

ジェネレーター(ステーターコイル)のグロメットの破損や劣化が原因でオイル漏れを起こしている場合、車種によってグロメットのみの交換で済む場合と、周辺部品も一緒に交換(アッセンブリ交換)になる場合があります。

グロメットのみの交換が難しい場合は応急処置で5,000円程度、アッセンブリ交換になると部品代が12,000円~20,000円前後で、工賃相場は12,000円~25,000円前後です。

オイルフィルター

オイルフィルターからのオイル漏れは、オイルフィルターがしっかり締まり切っていない時に起きやすく、増し締めをしてオイル漏れが直る場合、費用はかかりません。

また、オイルフィルター交換時に、Oリングにオイルを塗布して装着するのが基本ですが、オイル塗布を忘れるとオイル漏れしやすくなります。

増し締めをしても直らない場合は、新品のオイルフィルターに交換するのがおすすめですが、その際の費用はオイルフィルター代が1,500円~5,000円程度、工賃は1,000円~3,500円前後です。

シリンダーベース

エンジンブロックとシリンダーベースの間からのオイル漏れは、ガスケットに原因がある可能性があり、新品ガスケットは車種やエンジン排気量などにより、数百円~4,000円程度です。

ガスケット交換の工賃も車種や排気量などによって異なり、12,000円~35,000円前後の費用となることがあります。

オーバーヒートが原因でオイル漏れを起こしたなら、エンジンのオーバーホールと変わらない作業が必要となり、作業工賃は30,000円~100,000円前後と高額です。

フロントフォーク

フロントフォークからのオイル漏れは、インナーチューブを密閉する役割のオイルシールの劣化や破損で起きることがほとんどです。

オイルシールの交換は、シール代が1,000円~2,500円程度、作業工賃は8,000円~25,000円前後が相場になります。

フロントフォークのオイルシールが破損している場合、中のオイルが漏れるだけでなく、症状が進むと雨など外からの水分もフロントフォーク内に入り込むので、フロントフォークの衝撃吸収性の悪化やブレーキング性能の低下に繋がり危険です。

オイル漏れを自分で直す方法

引用元:https://x.gd/85JI5

バイクのオイル漏れを発見した際は修理が必要ですが、ショップに持ち込んで修理をしてもらう方法と、自分で直す方法があります。

オイル漏れの原因となっているパーツ交換を行わないと完全にオイル漏れを直すことができないケースも多いですが、比較的軽いオイル漏れやオイル滲みなら、以下のことを試してみましょう。

まずはオイル漏れ箇所の確認

停車していたバイクの地面にオイル染みが見つかった場合など、オイル漏れを確認したらまずはオイルがどこから漏れているのか「オイル漏れ箇所の特定」を行います。

地面に垂れたオイルの位置からも、バイクのどのあたりからオイル漏れが生じているのかを特定する手がかりになるでしょう。

オイル漏れ防止剤を使う

比較的軽微なオイル漏れやオイル滲みの場合、市販のオイル漏れ防止剤を使うとオイル漏れが止まることがあります。

オイル漏れの多くはオイルシールなどの劣化によって発生しますが、それらパーツの劣化が酷い場合や裂傷などがある場合は、オイル漏れ防止剤ではオイル漏れを防げません。

オイル漏れが激しい場合は、できるだけ早くショップにバイクを持込み、修理を依頼しましょう。

オイルを足す

オイル漏れの箇所が特定できない場合は、エンジンオイルが漏れていた場合、オイルを新たに継ぎ足して様子を見てみるとよいでしょう。

エンジンオイルを足し、しばらく経ってオイルが減っているようならエンジンオイルが漏れていますので、エンジンオイルが漏れやすい箇所を調べます。

違うオイルを入れてみる

違うオイルを入れると、粘度や添加剤などの違いからオイル漏れが止まることがあります。

エンジンオイルは「5W-30」など表記されていますが、右側の数字が大きくなればなるほどオイルの粘度も高くなりますので、粘度の高いオイルを選んで入れてみましょう。

ただし、粘度の高いオイルはピストンなどの動きに抵抗を与えるので、燃費に影響することもあります。

直らないならショップへ

オイル漏れの原因が特定できない場合や、粘度の違うオイルを入れてみるなどの処置を施してもオイル漏れが改善されない場合は、ショップへ持ち込み、点検・修理の依頼をしましょう。

大量にエンジンオイルが漏れている場合は、走行するとエンジンが焼き付く可能性もありますので、レッカーサービスやショップの引き上げサービスを利用するのがおすすめです。

オイル漏れを放置するとどうなる?

引用元:https://x.gd/lVxLG

オイル漏れを放置していると、以下のようなことになる可能性があります。

  • エンジンの焼付き
  • 車検に通らなくなる

エンジンの焼付き

エンジンから多くのオイルが漏れていると、オイルの規定量を下回り、最悪の場合はエンジンの焼付きになることもあります。

焼付きに至らなくとも、シリンダーやピストンを傷つけるなど、修理費用が高額になる可能性も。

オイル漏れが見つかったらできるだけ早く点検や修理を行えば、最悪の事態は避けられます。

車検に通らなくなる

車検のあるバイクは、オイル漏れしていると車検に通らなくなります。

車検は車体上部から下部までをくまなく確認され、検査員によっては比較的軽微なオイル滲みであっても車検に通らないことも。

車検に通すためには、オイル漏れや滲みが起きないよう修理が必要になるので、オイル漏れを発見したら早めに直しておきましょう。

バイクのオイル漏れに関するFAQ

引用元:https://x.gd/Ilbuc

バイクのオイル漏れについて「よくある質問」と「回答」についてまとめてあります。

バイクのオイル漏れが見つかった方はもちろん、現在はオイル漏れの心配がない方も今後の予防や対策にもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

バイクから緑色の液体が漏れているのはなぜ?

緑色や赤色など着色された液体が漏れている場合、エンジンの冷却水(LLC:クーラント)が漏れているので、早急に修理が必要です。

クーラントが循環してエンジンを冷却していますが、クーラントが漏れ続けているとエンジンを冷却するだけの量に満たなくなっていきます。

クーラントが不足するとエンジンの冷却が間に合わず、最悪の場合オーバーヒートを起こすこともあるため、早めにショップに点検と修理を依頼しましょう。

オイル漏れとオイルにじみの違いは?

オイル漏れとは、オイルが大量にたれて地面やタイヤ、フレームなどに付着し、オイルで濡れているようになっている状態です。

オイル滲みとは、オイルが漏れている箇所の周辺に少量のオイルが付着し、滲みているように見える状態を指します。

ポタポタとオイルがたれているような量の多い状態がオイル漏れ、オイル漏れ周辺にしみ渡るように少量のオイルが確認できる状態がオイル漏れです。

フロントフォークからオイルが漏れるのはなぜ?

フロントフォークを密閉する役割のシールに傷や裂けがあったり、劣化したりしているとシール辺りからオイル漏れを起こすことがあります。

もしフロントフォークからのオイル漏れが見つかったら、できるだけ早急にショップで点検や修理をしてもらいましょう。

フロントフォークからオイルが漏れるのは危険?

フロントフォークのオイルが漏れると、サスペンションの働きが悪くなることがあります。

また、ブレーキング時にフロントフォークがうまく沈み込まず、ブレーキの効きが悪くなることもあり危険です。

走行の安定性やブレーキの制動にも影響が出ることがあるので、ショップにできるだけ早く修理を依頼しましょう。

オイル漏れ止め剤でおすすめ・最強はある?

こちらの項では、二輪用のオイル漏れ止剤を2点ご紹介していきます。

四輪用のオイル漏れ止め剤は数多く販売されていますが、用途が四輪に限ったものも多いので、バイク用として使う場合は、必ずバイクにも使えるか確認をした上で使用しましょう。

Daytona パーマテックス

引用元:https://bikeman.jp/products/d-26823

Daytona(デイトナ) パーマテックスは、スプレータイプのオイルシール材です。

軽度のオイル漏れなら、スプレーするだけで樹脂被膜を形成してオイル漏れを防いでくれるので、応急処置にも使えます。

耐熱温度:-53℃〜148℃なので、シリンダーガスケットやエキゾーストパイプなど高温になる箇所には使用不可です。

  • メーカー:Daytona
  • 商品名:パーマテックス
  • 用途:バイク用 シール材
  • 容量:340ml
  • 使用可能エンジン:4ストローク
  • 販売価格(税込):4,780円

シュアラスター ループ エンジンストップリーク LP-45

引用元:https://amzn.to/48tL7Nk

シュアラスター「ループ エンジンストップリーク LP-45」は、オイルに添加するタイプのオイル漏れ止剤です。

ゴム製パッキンやガスケットのへたりから生じるオイル滲みやオイル漏れを抑えてくれ、予め入れておくことでオイル漏れの防止にもなります。

オイル交換の度に使う必要がなく、1度入れると2万Kmは効果が持続するのでコスパもよいです。

  • メーカー:シュアラスター
  • 商品名:ループ エンジンストップリーク LP-45
  • 用途:オイルシール材
  • 容量:300ml
  • 使用可能エンジン:4ストローク
  • 販売価格(税込):4,780円

まとめ

引用元:https://x.gd/oyqTa

バイクのオイル漏れは、症状が軽い場合はオイル止め剤などで止まることがありますが、症状が重い場合は早めにショップへ持ち込んで点検・修理を依頼したほうがよいです。

オイルが漏れ続けると最悪の場合、エンジンの焼付きが起こることもありますし、車検のあるバイクは車検にも通らなくなります。

地面をオイルで濡らすとスリップの危険も高まりますので、オイル漏れが見つかったら早めにショップで修理を行いましょう。

ブログに戻る