【2024年】バイクの中古車相場はどうなる?コロナ禍で高騰した相場は下がるか

【動向】2024年バイクの中古車相場はどうなる?

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バイクの中古車価格は需要と供給の関係によって変動しますし、特定の車種が人気の映画やアニメなどで登場したことをきっかけに価格が高騰するなど、様々な要因で上下しています。
2024年(令和6年)のバイク中古車価格はどのようになっていくのでしょうか。
高騰していた中古車価格が落ち着いてくる
2019年に発生した世界的な新型コロナ感染症により、パーツや半導体の生産が追いつかなくなり、新車の納期が大幅に伸びた結果、中古車の需要が高まりました。
2024年に入った現在も新車の納期に若干影響が残るものの、コロナ以前の生産体制にもどりつつあり、高騰していた中古車価格も落ち着きを取り戻しています。
この先も大きな出来事がなければ、新車の供給が安定するようになり、中古車価格も下がっていくでしょう。
中古車の価格はどう決まる?
中古車の価格は、基本的に欲しい人の数と在庫数の関係(需要:買い手と供給:売り手)によって決まっています。
加えて人気のない車種であっても、珍しい車種やタマ数が少ない車種は希少性があるということで、価格が高くなる傾向です。
環境問題などの面から生産が終了となった2ストロークのモデルも、中古車市場からどんどん球数が減っていくため希少性が高まり、価格も高騰しています。
【背景】バイクが高騰していた主な理由とは?

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こちらの項では、バイクの中古車価格が高騰していた背景について、より細かく解説をしていきます。
バイクの中古車価格が高騰している原因は、主に次の通りです。
- 新車の納期遅れ
- メーカーの受注規制
- 所得などの影響
理由1.新車の納期遅れ
2019年頃に発生し世界的な流行となった新型コロナ感染症の影響により、バイクの新車納期が大幅に延期され、新車の納期を待てない方が中古車に流れました。
バイク関連工場の操業停止や稼働時間を大幅に減らすなど、新型コロナの影響で生産に大きな制約が出てしまった点が、新車納期が長引いた理由の一つです。
また、それまで電車やバスなど公共機関を利用していた方も、できるだけ人との接触を避けて移動するためにバイクを買い求めるようになり、普段の足としてすぐにでも必要なため、納期の長い新車よりも中古車の需要が高まりました。
理由2.メーカーの受注規制
バイクメーカーが自社バイクの販売先を限定し、正規ディーラー以外は販売できる車種が限られるようになったのも、中古車価格高騰の要因の一つです。
様々なバイクメーカーを取り扱う全国チェーンのバイクショップであっても、ホンダやカワサキの大型バイク全車種が販売できないなど、車種によっては購入先が正規ディーラーに限定されるようになりました。
新車の販売ができなくなったバイクショップは中古車の販売に力を入れるようになり、ユーザーのみならず、より多くバイクショップが中古車を求めるようになったため、中古車の需要が増え価格が高騰しています。
理由3.所得などの影響
ここ数十年、物価の上昇に合わせて平均賃金が上がっておらず、新車の購入に踏み切れない人も増えています。
税や社会保障費の負担は増え、毎月使えるお金(可処分所得)は減る一方で、新車価格はどんどん上がっているため、購入時の初期費用が安くすむ中古車の需要が増えました。
物価や新車価格の上昇率以上に所得が増えれば、新車の購入を考える人も増えていきますが、現状は有効打を打てておらず所得の低迷が続く見通しのため、中古車の需要は増え続けるでしょう。
【傾向】旧車や名車は価格が高騰する傾向に

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新型コロナ感染症の影響で新車の納期遅れや、個人で移動できるバイクへの需要が高まったため、中古車価格が高騰していました。
2024年2月現在では少しずつ中古車相場も落ち着きつつありますが、世情に関係なく名車や絶版車など旧車の中古車相場が高騰していく可能性があります。
90年代に販売されたバイクも上昇傾向
1970年代に販売されたバイクの中古車価格が軒並み上昇し高止まりになっており、80年代も同様に上昇や高止まりになっています。
90年代に販売されたバイクも一部の車種を中心に価格上昇が始まっており、70年や80年代のバイク同様に、現在価格の上昇が見られないバイクも、時間の経過とともに価格が上昇していくでしょう。
中でもネイキッドブームの火付け役となった、カワサキのZEPHYR(ゼファー)400は2009年に生産が終了しましたが、すでに200万を超える中古車価格の車両があるなど、価格の上昇が著しいです。
新車販売が行われない2スト車の高騰
1980年代~90年代にかけてレーサーレプリカブームの中を駆け抜けた、HONDAのNSR250RやYAMAHAのTZR250R、スズキのRG-V250Γなどを中心に、2スト車の中古車価格が高騰しています。
環境に配慮し二酸化炭素などの排出基準を設けた、欧州の環境規制(EURO規制)や騒音などの影響で、2ストローク車は絶版となりました。
中には走行距離が2万Kmほどにもかかわらず、200万以上の値がついているなど、すでに絶版となった2スト車は新車販売がなされない希少性があるため、中古車価格が高騰しています。
自動車で聞く25年ルールとは?
自動車は一部スポーツカーを中心に中古車の価格が高騰していますが、高騰の一因にアメリカの25年ルールが関係していると言われています。
デモカーなどを除き、基本的にアメリカは右ハンドル車の輸入を認めていませんが、例外として製造から25年を経過した自動車は、例え右ハンドル車であっても輸入できるようになるのが、「25年ルール」です。
バイクには自動車のような25年ルールはありませんが、映画やアニメなどの影響によってアメリカでの日本車人気が高まっていることから、バイクも特定の車種で人気が高まる可能性があります。
【予測】中古車バイクの相場は今後どうなる?

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2024年2月現在、バイクの中古車相場は少しずつ下がり、落ち着きを取り戻しつつありますが、今後の中古車相場はどのようになっていくのでしょうか。
中古バイクの価格相場が下がる
2019年頃に発生し流行となった新型コロナへの対応が落ち着きつつあり、中古バイクへの需要も減ってきていることから、中古バイクの相場も下がっていくでしょう。
中古バイク相場が高騰していた理由の一つに、新型コロナ感染症の流行があり、人と人が接する「密」を防ぐ手立てとしてバイクや車の需要が加速しました。
新型コロナが5類となり、公共機関を利用して通勤や移動する人の数も戻りつつあり、新型コロナ対策としてのバイクの需要も下がってきています。
新車の供給が増えれば落ち着く
新車の供給が減っているため、中古車の価格が上昇している部分については、新車の供給が増えていけば価格も下がっていきます。
半導体不足など部品不足により、新車の生産に影響が出ていましたが、2023年には部品不足も解消されていったので、今後は新車の供給量も上がっていくでしょう。
2022年より中古車相場が下がった車種も出てきているので、新型コロナ感染症以前の相場に近づいていくと思われます。
名車は高騰する可能性
多くの人から支持を集める「名車」と呼ばれる車種は、中古車価格が高騰していくでしょう。
HONDAのCB400 SUPER FOURやSUPER BOL D’OR(スーパー・ボルドール)、YAMAHAのSR400など、名車と呼ばれる車種はすでに中古価格が上昇傾向にありますが、さらに価格上昇となる可能性があります。
バイクの中古車相場の高騰は、新型コロナ感染症の影響が大きいですが、新型コロナが流行る以前から価格の上昇していたモデルもあり、新型コロナが落ち着いても相場が大きく下がることはないでしょう。
【上がる】中古車相場が高騰しそうなバイク7選

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今後中古車相場が値上がりしていきそうな7車種を紹介していきます。
すでに絶版となっている車種ばかりですので、気になる車種がある方は、市場のタマ数が少なくなる前にチェックしてみてください。
HONDA CB400 SUPER FOUR
HONDA「CB400 SUPER FOR(スーパーフォア)」は、教習所で中型自動二輪免許用の車両として採用されるなど、初めて中型バイクに乗る人でも運転がしやすいと定評のあるバイクです。
扱いやすい4ストロークDOHCの水冷直列4気筒エンジンを搭載、初代は1992年に登場し、モデルチェンジを繰り返しましたが、2020年10月に生産が終了となりました。
可変バルブ機構のHYPER V-TECを搭載したCB400 SF、HYPER VTEC、派生モデルにフロントカウルが装着された「SUPER BOL D’OR(スーパー・ボルドール)」などがあります。
- メーカー:HONDA
- 車種名:CB400 SUPER FOUR
- 排気量:399cc
- 中古車相場:20万~165万円
YAMAHA SR400
YAMAHA SR400は1978年3月に登場、2022年のファイナルエディションを最後にカタログモデルから姿を消しました。
重厚感のあるクラシカルなデザインで、エンジンには399ccの空冷・4ストロークOHC単気筒エンジンが搭載されています。
2017年から2018年まで販売されていない期間があるものの、40年以上にも渡って販売され続けたロングセラーモデルで、生産終了となった現在でも根強い人気のあるモデルです。
- メーカー:YAMAHA
- 車種名:SR400
- 排気量:399cc
- 中古車相場:22万~185万円
KAWASAKI ZEPHYR400
KAWASAKI ZEPHYR 400は、ネイキッドブームの火付け役として1989年4月に登場しました。
ZEPHYR 400が登場した時代は、「パワーや性能こそ全て」といったレーサーレプリカ全盛期で、46ps(当時は自主規制の最高馬力は59ps)の空冷エンジンを搭載するなど、時代に逆行するような形で登場。
ブームだったレーサーレプリカに興味関心のない人達の心を捉え、ネイキッドというジャンルを確立するなど、バイクに新しい風(ゼファーはギリシャ神話の西風の神の意味)を吹かせたモデルです。
- メーカー:KAWASAKI
- 車種名:ZEPHYR400
- 排気量:399cc
- 中古車相場:20万~450万円
SUZUKI GSX400 インパルス
SUZUKIの400ccクラスネイキッド「GSX400 インパルス」は、1994年の2月に販売開始、2008年のスペシャルエディションを最後にカタログモデルから姿を消しました。
最高出力53psを発生する水冷直列4気筒を搭載し、販売開始から2か月にはビキニカウルを装着したタイプSが登場。
1995年にはSUZUKIの創立75周年を記念したモデル、初のマイナーチェンジとなる1999年モデルにはブレンボ製4ポットキャリパーが装着されるなど、走りにもテコを入れたモデルとなりました。
- メーカー:SUZUKI
- 車種名:GSX400 インパルス
- 排気量:399cc
- 中古車相場:50万~165万円
SUZUKI GSX-R1000R ABS
SUZUKI GSX-R750のスーパーバイク選手権での実績やノウハウを詰め込み、2001年に登場したのが「GSX-R1000R」です。
2000年型GSX-R750のエンジンをベースに、ストローク量をアップして排気量が987.8ccとなった水冷4ストローク直列4気筒エンジンを搭載、初代は160psの最大出力を発生します。
初代の発売からモデルチェンジを繰り返し、2017年に発売された最終モデルでは最高出力が197psにまで高められ、ABSやTECが標準装備となるなどより快適なライディングが楽しめるモデルです。
- メーカー:SUZUKI
- 車種名:GSX-R1000R ABS
- 排気量:999cc
- 中古車相場:45万~205万円
HONDA HORNET250
英語でスズメバチを意味するHONDA HORNET(ホーネット)は、250ccとは思えないような180mmのタイヤをリアに装着したバイクです。
1996年1月より販売開始、数回のマイナーチェンジを行うも、2007年の平成18年排気ガス規制の影響によりカタログモデルから姿を消しました。
エンジンには4スト水冷直列4気筒エンジンを搭載、リアカウル直下にマフラーのサイレンサーが配置された特徴的なデザインに、フロント16インチ、リア17インチの前後異径ホイールが採用されています。(一部モデルを除く)
- メーカー:HONDA
- 車種名:HORNET(ホーネット)250
- 排気量:249cc
- 中古車相場:23万~85万円
KAWASAKI ZRX1200
KAWASAKI ZRX1200は、ZRX1100の後継モデルで、2007年に登場しました。
ZZR1100やGPZ1100に搭載された4スト水冷直列4気筒エンジンをベースにしたZRX1100のエンジンをベースに、1,164ccにまで排気量を高め搭載されています。
基本的な構造はZRX1100を引き継いでいますが、フレームやスイングアームを見直して合成が高められている他、盗難防止イモビライザーや260Km/hのスピードリミッターを装着、2006年まで販売されました。
- メーカー:KAWASAKI
- 車種名:ZRX1200
- 排気量:1,164cc
- 中古車相場:70万~220万円
【下がる】買い時?中古車相場が下がりそうなバイク4選

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/BD-2444621/
今後中古車相場が下がりそうなモデルを、5つ紹介していきます。
新型コロナ感染症などの影響で、本来の価格よりも高騰しているモデルがありますが、さらに購入時期によっても価格は変動するので、少しでもお得にバイクを買いたい方は購入時期も検討してみてください。
HONDA CBR250R
HONDA CBR250Rは1987年に登場し、1990年3月にはCBR250RRへと引き継がれ姿を消しましたが、2011年3月に再びCBR250R(MC41型)として登場しました。
CBR250Rは日本以外でも販売され、生産はタイで行われていたため、新車販売価格も約43万円(標準仕様)と安価に抑えられています。
2012年にはシート形状変更、2014年モデルでは2眼ヘッドライトが採用などマイナーチェンジも行われてきましたが、平成28年の排ガス規制をクリアすることなく、2017年のモデルを最後にカタログモデルより姿を消しました。
- メーカー:HONDA
- 車種名:CBR250R
- 排気量:249cc
- 中古車相場:15万~85万円
SUZUKI GSX-S750
スーパーネイキッドモデルのSUZUKI GSX-S1000の兄弟車として、2017年に販売開始されたのがGSX-S750です。
エンジンの回転数やシフト位置など様々な要素を元に、低回転時にエンジン回転数を自動で上げるローRPMアシストや、ワンプッシュでエンジン始動ができる「スズキ・イージースタートシステム」が備わり、街乗りしやすいモデルになっています。
2018年モデルではハンドルバーがアルミに変更されるなどマイナーチェンジも施されましたが、2022年に排ガス規制に適合させることなくカタログモデル落ちしました。
- メーカー:SUZUKI
- 車種名:GSX-S750
- 排気量:749cc
- 中古車相場:45万~85万円
HONDA MONKEY125
2017年にそれまで販売されていた50ccモデルが生産中止となるものの、翌2018年には125ccモデルとして再登場したのが、HONDA MONKEY125です。
MONKEY125は、125ccクラスのグロムをベースに従来の50ccモデルからは車体が大幅に大型化されましたが、フロント倒立サスペンションや前後ディスクブレーキなど、見た目も走行性能も高められています。
2024年2月現在も現行車として販売されていますが、2021年には新エンジンやミッションが4速から5速と大幅な変更がなされたため、安価なモデルを探している方は2021年以前のモデルが狙い目です。
- メーカー:HONDA
- 車種名:MONKEY125
- 排気量:124cc
- 中古車相場:25万~72万円
HONDA PCX150
HONDA PCX150は、人気の高かった125ccクラスのビッグスクーター「PCX」をベースに、排気量149ccの水冷単気筒エンジンを搭載し2012年6月に登場しました。
2014年に外灯類のLED化や燃料タンクの大型化、2018年には外装デザインの変更やスマートキーの採用やアクセサリーソケットの装備など、より利便性の高いモデルへチェンジされています。
2021年にはエンジンの一新が行われ、それまで149ccだった排気量が156ccへとアップ、そのことに伴い車種名もPCX160に改められており、従来型のPCX150が今後の狙い目です。
- メーカー:HONDA
- 車種名:PCX150
- 排気量:149cc
- 中古車相場:11万~45万円
まとめ

引用元:https://pixabay.com/ja/photos/AF-552787/
中古車バブルとも言われてきたバイクの中古車価格について、価格が高騰してきた理由と今後の見通しについて解説してきました。
2024年以降はバブルとも言われたバイク価格の熱も下がっていくと思われますが、世情に関係なく値上がりしていきそうなバイクもあります。
バイクの中古車価格高騰についての解説に加え、今後値上がりしそうなバイクや逆に値下がりしそうなバイクも紹介していますので、ぜひそちらも参考にしてみてください。
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