バイク旗棒のルーツとは?自作・取り付け方・車検違反の有無まで徹底解説!

バイク旗棒のルーツとは?自作・取り付け方・車検違反の有無まで徹底解説!

■そもそも旗棒って?付ける意味は?

最近ではバイクに旗をたなびかせている人は少なく、目にすることもないのではないでしょうか。旗棒と言われてもピンと来ない方も多いかもしれません。

旗棒とはバイクに取り付ける棒であり本来は旗を掲げる為に取り付けられるパーツの事です。旗を掲げるための棒なので、旗もセットのカスタムかと思われがちですが、現在では旗棒のみを取り付けるカスタムが主流となっています。これは道路交通法や、元々の使い方とは異なり見た目を重視する為のカスタムとされているためです。

商品ページ:https://bikeman.jp/

上記の写真の様に棒を取り付けるカスタムが旗棒カスタムです。旗棒自体はその名の通り旗を指すための棒ですが、80年代に暴走族、俗にいう「カミナリ族」が好んでこのようなカスタムを施し、場合によっては旭日旗などを掲げて走っていたことから、現在では旧車会と呼ばれるような族車風のバイクを好む人々が旗棒をバイクにつけるカスタムを施しています。

本来の役割である旗をかざして走るためのものではなく、カミナリ族風のカスタムとするために使用される事が多く、旗棒を取り付ける意味としては機能や役割よりも見た目の為に使用される事がほとんどです。
また、バイクに大きな旗を付けて走ることは道路交通法上違反となる場合が多く、棒自体も大きさや長さによっては違反対象となってしまう場合がある為、注意が必要なカスタムでもあります。

旗棒はバイク以外でもクルマにも使われる事があり大型トラックや配送の小型トラックが自社の宣伝の為に旗棒を取り付けて小さな宣伝用の旗を掲げている事もあります。

■旗棒のルーツって?

旗棒の起源は1970年代まで遡ります。1970年代にはまだメールや携帯電話のような便利な機能もなくインターネットも普及していません。そのため新聞社などの記者は原稿や写真フィルムをいち早く手元に届くようにする、または届けるためにバイク便を使って輸送していました。その輸送を担っていた人々は「プレスライダー」と呼ばれていました。現代風に言えば新聞社専属のバイク便ライダーです。

このプレスライダーたちが宣伝のためにバイクに小さな社旗を掲げて走っていました。そしてこのライダーたちは壮絶なテクニックを持っていたそうです。当時はまだ道路交通法も厳しくなく、一刻を争うジャーナリストの仕事の中でいかに早く依頼された品を記者に届けるかを使命にしていました。

こうしたライダーたちに憧れを抱くようになったのは当時の若者でした。颯爽と旗をたなびかせて走るプレスライダーをマネするためにポールをバイクに取り付け、旗を付けるようになったことが旗棒のルーツです。また、カミナリ族は旭日旗を好んで付けていましたが、それは一部の新聞社の社旗が旭日旗だったからであると言われています。当時の若者にとって、とんでもないスピードでかつ、凄まじいテクニックで走り去るプレスライダーは憧れの的であり、マネをすることで一歩でも近づこうとしたのです。

また、族車の象徴でもある絞りのついたハンドルもプレスライダー達が車列を縫って走りやすくなるように行っていたカスタムで、旗棒と同じく当時の若者がマネしたことがルーツです。いずれも80年代のカミナリ族の必須カスタムです。

■旗棒の自作の仕方はある?

旗棒の自作は難易度が高く、用意するものも一般家庭では中々用意が難しい道具もあるため難易度は高いでしょう。しかし工夫次第で簡単な材料で自作することもできますので腕に自信のある方は是非チャレンジしてみてください。

ただ、現在ではインターネットでも旗棒を販売しているショップもあるため、自作する費用と購入する費用を考えると購入したほうがお安く済む可能性が高いです。
自分のイメージ通りのものがない場合や作ってみたいという気持ちの方は以下の材料と手順で作成も可能ですので、参考にしてみてください。

旗棒を自作するにあたって必要は材料と道具は以下の通りです。
・鉄の棒(またはステンレス棒)
・鉄プレート、またはステンレスのステー
・バーナー
・ボール盤(またはインパクトドライバーのドリルチャック)
・半自動溶接機またはMIG溶接機(なければ難易度は上がりますがロウ付けでも可)

以上の道具と材料で自作することは可能です。中には一般家庭で使用することが難しい道具もあるため少し加工が難しくなりますが、代用品でも可能です。

まずは、ステンレスの棒を作成したい旗棒の長さに切断します。道路交通法上も長さが規定されていますので法律は守るようにしましょう。棒の切断が完了したら角度を決めて棒を曲げる工程に移ります。バーナーで棒を炙って曲げます。この時棒が赤くなるまで熱することがポイントです。曲げる際は固定し、棒の一方を防熱手袋やプライヤーで挟んで曲げていきます。

適切な角度に曲げることが出来たら次に固定するためのステーを取り付けていきます。この際には取り付ける位置を計測して仮付けして、車体との干渉や取り付けの強度を図って本付けに移ります。

最後に溶接機またはロウ付けにてステーを取り付けます。溶接機を持っていない場合はロウ付けでステーを固定することも可能です。溶接の際やロウ付けの際は危険が伴うのでしっかりと保護具を着用して作業しましょう。

ステーの取り付けが完了したら取り付けるための穴をボール盤で開けます。この時も穴の大きさが大きくなりすぎないように注意してください。取付穴が大きすぎると取り付けの際にガタが出てしまい走行中に脱落などの危険があります。すべての工程が完了したら旗棒を取り付けて完成です。

金属加工になりますのでバリが気になる方は紙やすりや金属やすりで整えるようにしましょう。以上が旗棒の自作方法です。構造は至ってシンプルなので工夫次第では市販品よりも優れた旗棒の自作も可能ではないでしょうか。

■旗棒の付け方は?

バイクへの旗棒取り付けは法令に違反していないかを注意しなければなりません。もちろん車検のないバイクでも道路交通法は遵守しなければ違反対象となりますので、取り付ける際には注意しましょう。

◇違反になるの?車検は通る?

旗棒の車検や違反対象についてですが、基本的には「外部突起物」とみなされますのでミラーやハンドル同様のバイクの突起物扱いとなります。そのため規定値内であれば違反にはならず、車検についても問題ありません。外部突起物は以下のように規定されています。

・バイク中心より280mm以上外に取り付けられていること
・バイク幅より250mm以上突出していてはならない
・バイク高さより300mm未満が突出していてはならない

上記のように規定されています。鋭利な突起物は周囲への影響があるため、先端が尖っている場合は違反と見なされる場合があります。旗棒を選ぶ際には注意しましょう。

バイクに取り付けるには、バイクの車検証、またはメーカーカタログの数値を参考にします。車高よりも30cm以内かつ、車幅から25cm以内でバイクの中心よりも28cm以内である必要があります。バイクの前後に取り付ける際はバイクの全長内に収める必要があります。

この規定をきちんとクリアできていれば車検も問題はありません。しかし各都道府県ごとに規制されている可能性もあるため不安な方は一度自動車登録検査場に問い合わせてみてください。

◇長さの目安はあるの?

上記で取り付け位置についてもご説明しましたが、長さも規定があります。車体上部に取り付ける場合は車高の制限値によって長さを短くしなければならないため、車高との兼ね合いで長くはできません。

長さの目安は特にはありませんが、1mを超える長さの旗棒については車検適合、または法律規定に収まらない可能性が取り付ける位置によって考えられるため、上記でご説明した規制値とカタログの数値、取り付ける位置によって旗棒の長さを検討してみてください。

■バイク旗棒のカスタム画像まとめ!

ではここからはバイクの旗棒を取り付けるカスタムについて画像を交えながらご紹介していきます。ただし、車検適合ではない可能性もあるため同様のカスタムをする場合にはご注意ください。

No.1「六角レンチでミニ旗棒カスタム」

引用元:
https://twitter.com/SKG_channel/status/953895163159392256/photo/2
こちらのカスタムは非常に小さいなサイズの旗棒を取り付けたカスタム事例です。ホームセンターで販売しているロックレンチにステーを取り付けて旗棒を制作した事例ですね。また、先端が鋭利にならないようにナットで覆い隠す工夫もなされています。
このようなサイズではほとんどの場合が違反とならないので手軽にカスタムすることが出来そうですね。

No.2「王道スタイルの旗棒カスタム」

引用元:
https://twitter.com/3232Go/status/1272877311969222658/photo/1
こちらは王道スタイルのフロントに旗棒を取り付けたカスタム例です。非常にレトロな雰囲気が漂っていてかっこいいですね。このカスタムではセパハンを併用してよりスタイリッシュな雰囲気に仕上がっています。セパハンのおすすめの商品は以下の通りです。

パイロット ハンドルバー セパハン セパレートハンドル ハンドル チタンカラー MID. 53φ

引用元:
https://bikeman.jp/

元々バーハンドルの車両であっても上記の様な商品を使うことでセパハン仕様にすることが可能です。是非旗棒とセットでのカスタムを検討してみてはいかがでしょうか。

No.3「カミナリ族風カスタム」

引用元:
https://twitter.com/Banbou_Brian/status/1110792046652977152/photo/3
こちらは80年代を彷彿とさせるカミナリ族風のカスタムです。スクリーンやシートなど全体のイメージと旗棒のセットが非常によくマッチしています。スクリーンは以下の商品を使うことで旗棒のとの相性もばっちりではないでしょうか。

ブルー風防 クリアモール 布タレ緑

引用元:
https://bikeman.jp/

合わせることで旗棒のカスタムもより引き立てることができます。旗棒の取り付けをお考えの際は是非一緒に検討してみてはいかがでしょうか。

■まとめ

いかがでしたでしょうか。旗棒のカスタムについてご紹介しました。カスタム事例や過去のルーツなど旗棒に関しての知識やイメージも参考にして頂きかっこよくバイクをカスタムしてみてはいかがでしょうか。

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