【原因と対策】バイクのセルモーターが回らないのはなぜ?対処方法から修理の費用感まで

バイクのセルモーターが回らない主な原因と対策

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「バイクのエンジンを掛けようと思ったらセルが回らない」そんなときは焦らず、1つ1つ原因を確認してみましょう。
セルが回らない原因で多いのは次の通りです。
• バッテリーあがり
• パーツの故障
• 電装系の故障
• 安全機能が働いている
• 安全機能の接触不良
順番に解説していきますので、バイクのセルが回らなくなったら焦らずに、まずは確認してみてください。
バッテリーあがり
セルモーターはバッテリーからの電力で動くので、バッテリーが上がっているとセルが回らなくなります。
長期間バイクに乗っていない場合や、バッテリーを3年以上使い続けている場合、多くの電装品を取り付けている場合はバッテリーが上がっていないか、確認してみましょう。
また、気温が低い冬場もバッテリーの力が弱くなるため、古いバッテリーの場合はセルモーターを回すだけの電力を供給できないことがあります。
セルモーターが回らなくなった場合は、まずバッテリーが上がっていないか、ちゃんと電力を供給できているか電圧(12.5V以上あるか)の確認をしましょう。
パーツの故障
セルモーター自体や、関連しているパーツの故障により、セルモーターが回らなくなることがあります。
セルモーターは消耗品のブラシが使われており、経年によりブラシがすり減ったり劣化したりすることで、モーターが正常作動しなくなることも。
バッテリー上がりが起きておらず、セルが回らない場合は信頼のおける整備工場やバイクショップに持ち込み、点検してもらうとよいでしょう。
電装系の故障
電装系が故障していると、セルモーターまで電力が行き届かなくなり、セルモーターが回らなくなることがあります。
旧車に多いですが、セルボタン周りの電極の接点不良が起きていたり、リレー関連が故障していたりすることがあり、セルモーターが回らない原因に。
接点不良は接点復活剤を使うことで、一時的に通電してセルが回るようになることがありますが、後々を考えて部品を交換するのがおすすめで、リレー系統の故障はパーツ交換が必要になります。
安全機能が働いている
特に最近のバイクは、ギアが入っていたりサイドスタンドが出ていたりすると、安全面からセルモーターが回らなくなる安全機能が付いています。
MT車ならギアがニュートラルになっているかを確認し、サイドスタンドがちゃんと収納されているか、セルを回す際にブレーキまたはクラッチを握っているか、などを確認してみてください。
安全機能の接触不良
サイドスタンドが収納されているか、ギアはニュートラルになっているかなど全てを確認し、それでもセルが回らないなら、安全機能が何らかの原因で接触不良となっていることも。
安全機能が接触不良になることで、本来なら安全機能が働かなくてもよいのに、誤作動となってセルが回らないケースもあります。
バイクのセルモーターの場所は?

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バイクのセルモーターの場所を知るには、セルモータースイッチから伸びる配線をたどっていくよいです。
多くの場合はガソリンタンクの下にあり、車種にもよりますが、多くの場合はエアークリーナーボックスを外したら見えてきます。
スクータータイプなら、ステップを取り外すか、シート下のメットインスペースのカバーを取り外すと確認できることが多いです。
バイクのセルが回らないのにライトがつく原因は?

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バイクのセルが回らないのに、ライトが付く場合、セルが回らなくなる原因として多く発生しているバッテリー上がりではない可能性が高いです。
その場合は、次のような原因が考えられます。
• ヒューズ切れ
• 故障
• 配線系の不良
ヒューズ切れ
セルのヒューズが切れていると、ほかの電飾系は作動しますが、セルだけ回らないということもあります。
ヒューズボックスにあるセルのヒューズが切れていないか確認をし、ヒューズが切れていたら新しいものに交換しましょう。
しかし、ヒューズが切れた原因がショートなど過電圧によるものなら、原因そのものを解決しない限り、新品のヒューズに交換してもまたすぐに切れることも。
新品のヒューズに交換してもまたすぐに切れる場合は、バイクショップなどで点検してもらうとよいでしょう。
故障
セル自体が故障している場合は、ライトなどほかの電飾は作動します。
外から見ただけでは故障しているかどうかの判断は難しいので、バッテリー上がりやジューズ切れなどを確認し、原因が分からない場合は故障の可能性もあるので、プロに点検してもらいましょう。
配線系の不良
セルに関わる配線系のトラブルによってセルが回らなくなっている場合も、ライト類が点灯します。
セルの配線とライト類などの配線が別になっているため、セルの配線にトラブルが起きてもライトに影響を与えないためです。
バイクのセルモーターの修理費用はどれくらいかかる?

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バイクのセルモーターが回らなくなった場合、バッテリー上がりなど比較的自分で確認しやすい原因を除き、プロに依頼して点検や修理をしてもらうのがおすすめです。
プロにセルモーターの点検や修理を依頼する場合、確認できる症状ごとに費用の目安をまとめてみました。
セルボタンを押すと「カチッ」など弱々しい音がする場合
セルボタンを押してもセルが回らず、サイドカバー付近から「カチッ」「ジジジ」など音がする場合は、バッテリー上がりかバッテリーの劣化による電圧不足が考えられます。
上がったバッテリーが比較的新しいバッテリーなら、充電すれば機能を取り戻す可能性が高く、その際の費用は1,000円前後(点検費用込み)です。
バッテリーが古く、交換が必要な場合は交換工賃込みで8,000円~15,000円前後となります。
セルボタンを押してもセルが反応しない
セルボタンを押しても全く反応しない場合は、バッテリー上がりかセルモーターの故障、セルの配線が断線するなど接触不良が起きている可能性があります。
バッテリー上がりの場合は、充電で済むなら1,000円程度、バッテリー自体の交換になると、交換工賃込みで8,000円~15,000円程度が相場です。
セルモーター自体が故障していた場合、モーターのブラシ交換で済むなら5,000円~10,000円程度、セルモーターごとの交換になると、10,000円~35,000円前後(車種による)の費用がかかります。
セルモーター周りの配線に原因がある場合
セルモーターに電力を供給する配線に原因があった場合、どの位置の配線をどの程度交換するかにもよりますが、5,000円~20,000円程度の費用がかかるでしょう。
セルモーターの周囲には常時電気が流れている配線もあり、それらとショートしている場合は交換する配線も増え、配線の脱着のために取り外すパーツも増えることから、費用も高くなります。
バイクのセルが回らない時に関するFAQ

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バイクのセルが回らなくなった場合によくある質問と、その回答をまとめてみました。セルが回らなくなってしまった場合の参考や、点検のヒントになれば幸いです。
カチカチと異音がする場合の原因と対処法は?
セルボタンを押すと「カチカチ」という音が発生する場合、スターターリレーから出ている音である可能性があります。
スターターリレーはセルモーターを回すためのパーツで、セルボタンを押すと離れていた接点がつながり、セルモーターに電気が流れてセルが回る仕組みです。
接点がつながる際に「カチッ」と音が出てセルモーターが回りますが、電力不足などによりセルが回らない場合、何度も接点がくっついたり離れたりすることで、「カチカチ」と音が発生します。
バッテリーの電圧が低い場合に多く見られますので、バッテリーが上がっていないか、電圧が正常なのかを点検してみるとよいでしょう。
ジジジ・ガリガリ・ガガガと異音がする場合の原因と対処法は?
「ジジジ」や「ガリガリ」、「ガガガ・・」などといったイオンがする場合は、バッテリーの劣化などによる電力不足の可能性があります。
一度テスターでバッテリーの電圧を測るか、ガソリンスタンドやバイクショップなどでバッテリーの点検を行ってもらうとよいでしょう。
バッテリーが正常ならば、12.5V以上の電圧があり、10V以下になるとセルを回せるだけの電圧がないため、セルを回そうとして回らず、異音の発生につながります。
バイクのセルが回らないけどライトはつく…対処法は?
セルを回そうとしても無反応で、ライト類が点灯する場合は、セル関連の故障や電気系統のトラブルが考えられます。
セルモーターのヒューズが切れていないかを確認し、切れていないならセルモーターの故障か、配線に異常が見られる可能性が高いです。
セルモーターも消耗品で、一般的には5万キロでの交換が目安とされていますが、乗り方やバイクの保管状況によって10万キロ以上問題なく使える場合もあります。
ヒューズに問題がなくセルモーターが故障している場合は、セルモーターの交換が必要です。
原付バイクでセルを使うとガガガと音がする場合の原因と対処法は?
セルを回し、クランクシャフトを動かしてエンジンを始動する際、ギアが噛み合うときに何らかの異常が生じて出ている音の可能性があります。
エンジン内部のトラブルである可能性があるので、早めにバイクショップなどで点検してもらいましょう。
バイクのセルが回らないけど無音…原因と対処法は?
バイクのセルが回らず無音の場合、考えられる原因としては「セルモーターの故障」「セルモーターのヒューズ切れ」「セルモーターの配線不良」が考えられます。
原因の特定が難しいのと、修理にはパーツ交換を必要とする場合が多いので、バイクショップなどで点検してもらいましょう。
バイクのセルがたまに回らない…いつもは回るのになぜ?
バイクのセルが回ったり回らなかったりする場合は、「電気系統が接触不良を起こしている」「セルモーター回りやセルモーター内部のパーツに問題がある」可能性があります。
セルモーターの回転によって発生するブラシなどのカスがモーター内部に蓄積している場合にも、接触不良のような症状が出ることも。
セルモーターのブラシ交換で済む場合の費用は、車種により5,000円~10,000円前後です。
バッテリーがあるのにセルが回らない…原因と対処法は?
バッテリーの電圧が正常(12.5V以上ある)でセルが回らない場合、考えられる原因は次の通りです。
• セルモーターの故障
• セルモーターのヒューズ切れ
• セルモーター回りの配線に問題がある
• イグニッション系に問題がある
様々な原因があり特定が難しいので、プロに依頼して点検してもらうとよいでしょう。
バイクのセルモーターが故障する前兆はある?
バイクのセルモーターが故障する前兆がある場合があり、次のような症状が見られたら速やかに点検しましょう。
• エンジン始動まで時間がかかるようになった
• セルモーターの回りが弱い
• バッテリーは正常なのにエンジンが始動しにくくなった
• セルを回そうとすると、これまでしなかった異音がするようになった
プラグ交換とセルが回らない場合は関係あるの?
セルはバッテリーの電力を使ってエンジンを始動させるパーツで、プラグはエンジンに点火させるパーツなので、プラグ交換とセルが変わるかどうかは関係ありません。
バッテリーが劣化していると、セルを回すだけの電力が供給できず、セルが回らなくなることがあるので、バッテリーとセルは相関関係があります。
まとめ

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バイクのセルモーターが回らない場合の解決方法について、解説してきました。セルモーターが回らない原因はいくつかあり、原因として多いのがバッテリー上がりや接触不良によって電力が供給されない、旧車ならモーターのブラシが消耗しているなどです。
自分でチェックできる範囲で原因を探り、分からない場合は信頼のおけるバイクショップや整備工場で点検・修理してもらうとよいでしょう。
接触不良の場合は、何度かセルを回そうとすると突然回り出すこともありますが、またいつ回らなくなるかわからないので、早めに点検してもらうのがおすすめです。
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