バイクヘルメットの寿命・耐用年数は3年って嘘なの？寿命の見極めと交換目安について

バイクヘルメットの寿命や耐用年数、交換したほうがいい状況について徹底的に解説しています。
「長い間バイクヘルメットを使い続けているけど、まだ使えるの？」「バイクヘルメットをぶつけてしまったけど、買い換えたほうがいい？」
そんな疑問が解決できるよう書かれていますので、記事を読むことで命を守るバイクヘルメットについて正しい知識が身に付きます。
記事を読まれ、あなたの命を守るバイクヘルメットを使う際の判断材料に利用してみてください。

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バイクヘルメットの寿命・耐用年数は？3年っていうのは嘘なの？

バイクヘルメットにも耐用年数・寿命があり、ずっと使えるわけではありません。
バイクヘルメットはなかなか高額で頻繁に買い換えるのが難しいので、できればずっと使い続けたいですよね。
しかし、バイクヘルメットは頭、ひいては命を守ってくれるものなので、定期的に交換して性能を保っておく必要があり、その期間は購入時より3年とよく言われています。
バイクヘルメットの耐用年数・寿命の3年というのは何を根拠に言われているのでしょうか。

バイクヘルメットの寿命・耐用年数は5～7年

バイクヘルメットの寿命・耐用年数が3年という話の元は、国産の有名バイクヘルメットメーカーが出している耐用年数です。
国産大手バイクヘルメットメーカーのアライとSHOEIではバイクヘルメットの耐用年数について、メーカーホームページに次のように表記されています。

アライが設定するバイクヘルメット耐用年数

アライヘルメットでは、バイクヘルメットの耐用年数が次のように定められています。

アライヘルメットでは、SGマークの有効期限（ヘルメット着用開始から3年）を目安に、お買い替えをお勧めしています。
出典：株式会社アライヘルメット FAQ

アライでは、SGマークを根拠に耐用年数はバイクヘルメットを初めて着用したときから3年間と定めています。

SHOEIが設定するバイクヘルメット耐用年数

SHOEIでは、バイクヘルメットの耐用年数が次のように定められています。

ヘルメットは、使用に伴う経時変化によって新品の時と同じ性能を維持できなくなることがあります。このため、SGマークではその有効期間を「購入後3年」と定めています。弊社では、正常に使用して異常が認められなくても、使用後3年以内を目安として交換することをお勧めします。
出典：株式会社SHOEI ヘルメットのご使用にあたって

SHOEIでもアライ同様にSGマークを根拠に、バイクヘルメットの耐用年数を3年と定めてあるとしています。
では両者の耐用年数の基準となっているSGマークとは、どういったことを定めたマークなのでしょうか？

SGマークとは？

SGマークは、主に生活の身の回りの製品で一定基準以上の安全性が認められた製品のこと。
SGマークのSGは「Safe Goods（安全な製品）」の略で、「一般財団法人製品安全協会」の定めた安全基準をクリアした製品に付けるのが認められているマークです。
SGマークの対象はバイクヘルメットに限らず、レジャー用品や授幼児用製品、福祉用品や家庭用品など100品目以上があり、製品ごとに安全基準が違います。
バイクヘルメットの場合はSGマークが定めた基準に則り、耐用年数を3年としているわけです。

各メーカーの提唱している寿命・耐用年数まとめ

アライやSHOEIなどのバイクヘルメットメーカーが推奨する耐用年数は、購入後または、初めて着用したときから3年間です。
バイクヘルメットの耐用年数は、生活の身の回りの製品の安全性を認定する「SGマーク」の耐用年数に則り、3年間としています。

有名メーカーが提唱している3年って嘘？

バイクヘルメットの寿命・耐用年数が3年という話が広まった背景には、バイクヘルメットメーカーの定めた基準が元にあります。
バイクヘルメットメーカーが3年と定めるのは、SGマークの定めた耐用年数を採用しているためで、嘘でもありません。

また、3年経ったらすぐに使えなくなるというわけではなく、強い衝撃などを与えることなく使用していたら、バイクヘルメットは5年から7年ほどは持ちます（使用環境により期間が変わります）。
「より確実にバイクヘルメットの品質・性能を発揮できる期間」としてアライとSHOEIではSGマークの基準に合わせ、3年と定めているのです。

すぐに売れないことも想定されている

バイクヘルメットが店頭に並べばすぐに売れるとは限りません。中には1年や2年、それ以上に店頭に並んだままの状態ということも考えられるでしょう。

バイクヘルメットによって売れる時期は様々ですので、製造日から3年間とすると、購入のタイミングによっては短い間しか使えなくなるバイクヘルメットも出てきます。
そこでヘルメットメーカーは売れるまで時間がかかることも考慮し、最低でも「購入した時から3年間は使える」よう作っています。

店頭在庫として2年間あった後購入されたなら5年、4年間在庫としてあったなら7年間は使えるようにしないとならないので、メーカーが定める3年以上にバイクヘルメットの耐用年数があることが分かります。
このことに加え、もともと国産のバイクヘルメットは品質も高いので、内部の衝撃緩衝材の劣化が進むのも遅く、5～7年がバイクヘルメットの耐用年数・寿命とするのが一般的です。

落としたヘルメットは使えない？寿命の見極めと交換目安について

よくバイクヘルメットに衝撃を与えてしまったら、安全を考えて交換したほうが良いと言われます。
また、ヘルメットに耐用年数が定められていますが、使っていくうちにいつ購入したのかが分からなくなることもあるでしょう。

バイクヘルメットの交換時期を見定めるにはどうすればよいのでしょうか。
まずはバイクヘルメットに衝撃を与えてしまった場合について、アライではホームページにて次のようなお知らせがなされています。

ヘルメットは衝撃を受けると、その一部が壊れることで衝撃を吸収して頭を守るように作られています。したがって、かぶった状態で衝撃を受けたヘルメットは、例え表面に大きなキズ等が見られなくても衝撃吸収のプロセスによって内部構造が破壊されています。
一度でも大きな衝撃を受けたヘルメットは継続して使用せず、弊社品質管理課まで事故の状況説明と共にヘルメットをお送り頂き、再使用可能かどうか検査を依頼されるか、新しいヘルメットをご購入ください。
出典：株式会社アライヘルメット FAQ

事故などで強い衝撃をヘルメットが受けると、ヘルメット内部の衝撃吸収材が破壊されている可能性があります。
そのまま使用するのは危険なので、新しいヘルメットに交換が望ましいです。
アライ製品ならアライへ検査依頼をすることでまだ使えるかを検査して教えてくれます。（検査無料・往復送料は自己負担）

命を守るヘルメットなので、身の安全を考えて一度強い衝撃を受けたなら交換したほうが良いですね。
数万円をケチって命が危険となっては本末転倒です。
続いては強い衝撃を与えず使用していた場合の寿命について、見極め方を見てみましょう。

寿命の見極めポイント1：耐用年数3年を基準にする

バイクヘルメットの寿命の見極め方として、メーカーの推奨する耐用年数3年を基準にするというポイントがあります。
少なくともヘルメットメーカーの耐用年数3年間はヘルメット素材の劣化などがほとんどなく、ヘルメットの安全性が維持できている状態です。
より高い安全性を維持した状態でヘルメットを着用したい方は、メーカーの定める耐用年数を基準とすると良いでしょう。

寿命の見極めポイント2：ヘルメット内部のクッションの具合で見定める

バイクヘルメット内部のクッション（インナー）の具合で見定める方法も見極め方の1つです。
バイクヘルメットは被った際にインナーが顔に密着する形で機能しますので、インナーがへたってくるとすきまができてヘルメットが動きやすくなります。
ヘルメットが動く状態では事故などの際にヘルメットがずれることによる怪我を負うこともあるので、ヘルメットのインナーがへたってきたら寿命と考えると良いでしょう。

寿命の見極めポイント3：メーカーで調査依頼する

アライ製品を使っている方は、事故などで強い衝撃を与えた場合にまだ使えるのかどうなのかを検査して知ることもできます。
検査費用は無料で、ヘルメットを送る際の往復の送料のみ自己負担です。

一度でも大きな衝撃を受けたヘルメットは継続して使用せず、弊社品質管理課まで事故の状況説明と共にヘルメットをお送り頂き、再使用可能かどうか検査を依頼されるか、新しいヘルメットをご購入ください。
出典：株式会社アライヘルメット FAQ

新しいヘルメット代のねん出が厳しい方にとって、往復の送料だけで検査してくれるのはうれしいですね。
ヘルメットに愛着がある場合も事故に遭ったら少しでも長く安全に使えるよう、検査に出すと良いでしょう。

被って臭いが気になってきたとき

バイクヘルメットを被って臭いが気になってきたら洗濯をするか、交換を考えると良いでしょう。
ヘルメットのインナーは、汗を吸収しやすいようになっています。
そのため、夏場など汗をかきやすい時期であっても汗が顔を流れ落ちるということを防いでくれる面がありますが、洗濯をまめにしないと吸収汗の臭いがヘルメット内に充満することも。

また、インナーを選択しても乾燥が十分でなかった場合も生乾きの臭いがすることがあります。
長く使っていくうちに臭いが発生しやすくなり、洗濯しても臭いがなかなか消えなかったり、臭いが気になってきたりしたらヘルメットの交換を考えても良いでしょう。

落としたヘルメットは使えない？

不注意でバイクヘルメットを地面に落下させてしまった場合なら、まだそのヘルメットは使えます。
アライでは次のように説明されています。

オートバイのシートから、または、手に持っていた程度の高さから、不注意で落としたくらいでは、たとえ地面がコンクリートであっても大丈夫です。外観の塗装がはがれる程度なら、安全性能に問題はありません。
出典：株式会社アライヘルメット FAQ

バイクのシートや手に持った高さ（70～80cm前後）から地面に落下させても、ヘルメットの安全性は確保されているとなっています。

その際にヘルメットの外装に傷やはがれなど起きても問題なく使用できる、とありますね。
ただし、事故などで強くヘルメットを打ち付けた場合などはそのまま使用すると危険です。

事故をしたヘルメットは即交換！

事故に遭った場合、バイクヘルメットは即交換しましょう。
ヘルメットは事故で強い衝撃を受けると、内部のクッションなど衝撃級数材がつぶれる形で頭を守ってくれます。

ヘルメットが一度強い衝撃を受けると、内部の衝撃級数材はもう復元しないのでヘルメットとしての機能を失った状態です。
そのままかぶり続けても次の事故では頭を守ってくれません。
また、事故で頭を打った自覚がなくても打ち付けている場合がありますので、大事を見て事故に遭ったヘルメットは交換したほうが良いでしょう。
ヘルメットの代わりはききますが、命の代わりは利かないのです。

未使用で10年前のヘルメットが出てきたけど使える？

たとえ未使用であっても、10年前のヘルメットはおすすめできません。
理由は内部の衝撃吸収材やヘルメット表面に経年劣化が発生している可能性があるからです。
特にヘルメット内部の衝撃吸収材は劣化によって固くなって衝撃を上手く吸収できなくなります。
安全性を第一に考えるなら、未使用であっても古いヘルメットは使わないほうが良いです。

バイク用ヘルメットを長持ちさせる方法！

引用元：https://pixabay.com/ja/photos/

バイクヘルメットの耐用年数・寿命はメーカー推奨が3年、実際には5～7年ほどとなっていますが、扱いによっては寿命が長くも短くもなります。
ヘルメットの寿命を左右する扱い方について、より長持ちさせる方法を3つご紹介していきます。

1．できるだけ直射日光を避ける

バイクヘルメットの外装はFRPなどのプラスチック樹脂でできているので、直射日光によって劣化が進みます。
ヘルメットを被っての走行中は直射日光を避けられませんが、ヘルメットを使っていない時は直射日光の当たらない場所で保管しましょう。
直射日光を避けるのに加え、ヘルメットのインナーは湿気に強くないので、湿気が少なく風通しの良い場所での保管が適しています。
できるだけ直射日光を避け、保管場所に気を配ることでヘルメットの寿命は延びます。

2．こまめに綺麗にする

バイクヘルメットの外装は埃や虫、雨などで常に汚れやすい状況にありますので、こまめに綺麗にしておくと寿命も延びます。
また、ヘルメットのインナーは汗を吸い込んだりしていますので、汚れをそのままにしておくとヘルメットの劣化が進む原因にもつながります。

外装は布などで優しく拭き上げたり、撥水（はっすい）効果のあるワックスなどでコーティングをしてあげたりすることで、汚れの付着を避けることができるので使用すると良いでしょう。
ヘルメット内部のインナーは取り外しができるなら、たまにインナーを取り外して風通しの良い場所に陰干しすることで、ヘルメット内部を乾燥させることができます。
ヘルメットを常に綺麗に保っておくことが長持ちさせる秘訣です。

3．特に夏場はインナーをしっかり洗う

バイクヘルメットは特に夏場など汗をかきやすい季節は内部のインナーが大量の汗を吸収するので、インナーが取り外せるなら取り外してまめに洗濯をするようにしましょう。
汗を吸収したままでいると臭いの原因になるなど、インナーの劣化を進めることにもなります。
汗をかきやすい時期はまめにインナーを取り外し、手洗いで優しく洗濯を行うと良いです。
洗濯機にインナーを入れて洗濯すると型崩れの原因ともなるので、洗濯機で洗うのは避けましょう。

買い替え・交換におすすめな「高コスパ」ヘルメット5選！

引用元：https://bikeman.jp/products/gt-750

一度でも強い衝撃を受けたバイクヘルメットは、安全性が損なわれているので速やかな交換が必要です。
また、内部のインナーがへたってきたなど寿命と判断したヘルメットも交換が必要になります。
かといって、ヘルメットはそこそこ値段が高いのでなかなか交換が進まない・・ということもあるでしょう。
そこでおすすめなのが、安全性が認められた製品に表示できるSGマーク付きのコスパのよいヘルメットをご紹介します。
ご紹介するどのバイクヘルメットは、安全性と価格面から手の出しやすいお手軽さです。

VERTEX 族ヘル ヘルメット GT750 シールドおまけ付き ノスタルジック

引用元：https://bikeman.jp/products/gt-750

シンプルでどこか懐かしい雰囲気の大人気族ヘルが「VERTEX 族ヘル ヘルメット GT750」です。
SG/PSC規格品で、あごひもがグローブをしたままでも脱着しやすいワンタッチ・バックル仕様が特徴。
サイズはフリーサイス（57cm～60cm）で、多くの方にフィットするインナー設計で取り外しも可能になっています。
カラーは、ホワイト・ブラック・マットブラック（艶無し黒）・アイボリー・レッド・イエローの6色展開なので、バイクや好みに合わせやすくなっているのも嬉しいところ。
クリアシールドがおまけとして標準装備されています。

VERTEX GT751 ヘルメット 族ヘル シールドおまけ付き ノスタルジック

引用元：https://bikeman.jp/products/gt

「VERTEX GT751 ヘルメット 族ヘル」は、上部とあごの位置に開けられた穴のデザインが特徴的なヘルメットです。
SG/PSC規格品でクリアシールドが標準装備、サイズはフリーサイズ（57～60cm）となっています。
グローブを着用したままでもあご紐を脱着しやすいよう、ワンタッチ・バックル採用でインナーの取り外しも可能。
カラーはホワイト・ブラック・マットブラック・アイボリーの4色です。

VERTEX ビンテージ ヘルメット オフロード GT503

引用元：https://bikeman.jp/products/gt503

VERTEXGT750 ヘルメット 族ヘル CBX シールドおまけ付き

引用元：https://bikeman.jp/products/gt-750

レトロで懐かしい飽きのこないデザインの族ヘルに、青と赤のカラーリングを施したのが「VERTEXGT750 ヘルメット 族ヘル CBX」です。
安全面でのSG/PSC規格品で、夏場などに洗濯しやすいようインナーの脱着が可能です。
カラーはヘルメット頭頂部がブルーとレッドの2色で、あご紐がワンタッチで脱着できるバックル採用になっています。
サイズは57～60cmのフリーサイスです。

VERTEX GT750 ヘルメット 族ヘル Z2 シールドおまけ付き

引用元：https://bikeman.jp/products/gt-750

レトロな形状の族ヘルに、目を引く鮮やかなカラーリングを施したのが「VERTEX GT750 ヘルメット 族ヘル Z2」です。
シンプルな雰囲気の族ヘルの形状に合わせたカラーリングで、古き良き時代の懐かしさが漂うヘルメットになっています。
カラーはナックルライン赤・ナックルライン白・Z400FX E4カラー・Z2 オレンジ・Z2 イエローの5色展開です。
SG/PSC規格品でインナーの脱着が可能、あご紐はグローブをしたままでも簡単に脱着できるワンタッチ・バックル仕様になっています。

ヘルメットの寿命で買い替えの際は安全規格付きの高コスパを選ぼう！

今回ヘルメットの寿命や耐用年数、見極め方から、おすすめの高品質ヘルメットを紹介しました。
もし買い替えを検討するなら、紹介したような安全面でも安心のSG/PSC規格品で、飽きの来ないシンプルなデザインが特徴のヘルメットを選ぶとよいでしょう。。
どれも旧車やネイキッドバイクに乗っている方に特におすすめのヘルメットですよ。
もちろん、バイクとの組み合わせは個人の自由なので、旧車やネイキッドバイクどんなバイクに使っても大丈夫です。シンプルなヘルメットは、いろいろなバイクに合わせやすいのが利点でもあります。
命を守る大切なものなので、ヘルメットの寿命についてはきちんと理解することが大切です。