バイクのセパハンとは?メリットデメリットや交換方法・カスタム事例・おすすめまで解説

バイクのセパハンとは?メリットデメリットや交換方法・カスタム事例・おすすめまで解説
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セパハンとは?

出典元:https://bikeman.jp/

セパハンとは「セパレートハンドル」の略で、ハンドルが左右で分かれている(セパレートになっている)タイプのハンドルを差します。
左右のハンドルが1本のバーでつながり1本化しているバーハンドルに対し、セパハンは左右のハンドルがそれぞれ独立しておりつながっていません。
ネイキッドやオフロードモデルではバーハンドルが一般的で、走りを重視するレーサータイプなどスポーツバイクはセパハンが装着されていることが多いです。
セパハンを装着することで姿勢が前傾姿勢となり、体に当たる風の抵抗を減らすことにもつながるので、スポーツタイプのバイクはセパハンを装着するのが一般的になっています。

カフェレーサースタイルはセパハン装着

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バイクをカフェレーサースタイルにカスタマイズするときは、ハンドルはほぼセパハンが装着されます。
市販のバイクで公道をより速く走れるようレーサーバイクを参考に改造していたのがカフェレーサーの始まりです。
カフェレーサーとはイギリス発祥のカスタマイズで、1960年代に人気のカフェに集っていたロッカーたちが「誰がより速く公道を走れるか」を勝負したり、自分のバイクを自慢したりしていました。
ハンドルもより空気抵抗を減らし、見た目にも引き締まってかっこよくなるセパハンが用いられるのが一般的で、今もカフェレーサーと言えばセパハンを装着したスタイルが引き継がれています。
カフェレーサー以外にもセパハンを装着するメリットへどのようなものなのでしょうか。
デメリットと合わせてご紹介します。

セパハンにハンドル交換するメリット・デメリット

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セパハン装着のメリットは主に見た目とライディングポジションの面にあります。
まずはメリットを細かく見ていきましょう。

【メリット】見た目がよい

セパハンを装着することで、ハンドルの位置が下がって絞り込まれるようになるので、見た目が良くなります。
フロント周りの重心が下がったかのような印象を与えることができ、バイクの見た目をスポーティにしてくれるのが装着のメリットです。
絞りなど角度をきつくし乗り心地を犠牲にしてまで見た目にこだわる層も一定数いるほど、見た目の印象変化に効果があります。

【メリット】ハンドルの位置を調整できる

バーハンドルをセパハンに交換することで、ハンドルの角度の調整ができるようになります。
バーハンドルは一体化しているので、全体で高さを少し変えるくらいの調整しかできませんが、セパハンは左右のハンドルが独立しているので、より細かく角度や高さの調整が可能です。
バイクのハンドルは平均的な体格に合わせて角度や高さなどが調節されており、万人が乗りやすいようになっているので全ての人にピッタリのポジションにはなりません。
そこで、セパハンで角度や高さを調節することでより自分に合ったポジションにすることができます。

【メリット】スポーツ性能が向上する

セパハンによりハンドルの位置が低くなるので、スポーツ性が向上します。
ライディングポジションが前傾となるため重心も下がり、体に当たる風も抑えることができるので安定感が増すのもメリットです。
ハンドルの角度調整で自分の体格にあったポジションになるようにすれば、上半身にかかるストレスを抑えることにもつながるでしょう。
セパハンは見た目の印象を引き上げ、スポーツ性能も高めてくれるメリットがありますが、逆にデメリットはどんな点なのでしょうか。
次いでデメリットをご紹介していきます。

【デメリット】疲労感が増す

セパハンを装着した際のデメリットとして、疲労感が増しやすい点があります。
バーハンドルはハンドルの位置が高いため、シートに座った自然なままのポジションで乗れますが、セパハンは背中を丸めた前傾姿勢になりやすいです。
そのため、体を背筋で支える形となり疲労が増しやすい傾向にあります。
また前掲姿勢によって視界も低くなり、上目遣いになるなど視点の移動範囲も大きくなりやすいです。
バーハンドルの自然なポジションに比べ、ポジションと視界の面からセパハンは疲労が募りやすくなります。
特にツーリングなど長距離移動の際はより疲労がたまりやすくなるでしょう。

【デメリット】取り回ししにくくなる

セパハンとなることでハンドルの位置が低くなり、バイクから押して歩く際など取り回しがしにくくなります。
一般的に車重が軽い方がバイクの取り回しはしやすいですが、重量の軽いセパハン付きバイクのほうが、重量の重いネイキッドなどのバーハンドルタイプのバイクに比べ取り回しが厳しく感じることもあるのです。
角度の調整によっては、ハンドルを切ろうとしたら手を挟んでしまうこともあるので、取り回し面も考えて角度など調節する必要があります。

【デメリット】転倒の際にタンクをへこませることも

セパハンを装着したバイクで転倒してしまった場合、取り付け角度によってはハンドルがガソリンタンクやフレームなどに接触し、傷つけたり、へこませたりする場合があります。
転倒の際にタンクや車体を傷つけたり、ハンドル自体が回ってしまったりしやすいのもセパハンのデメリットの1つです。
特に古いタイプのセパハンは、フロントフォークに巻き付ける形で固定しているタイプもあり、転倒の衝撃でセパハンが回ったりしてタンクを傷つけることがあります。
絞り角度など見た目を重視して極端な取り付けを行っている場合も転倒の衝撃でタンクを傷つけやすいので、ハンドルを切った際に少しゆとりが出るように取り付けると良いでしょう。

セパハンに交換するのは違法なの?車検は通るの?

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セパハンを装着するのは違法なのか、また車検は通るのか、セパハンを取り巻く法令についてご紹介します。
過去にはセパハンの装着は違法とされていたこともありましたが、2021年2月現在ではどのようになっているのでしょうか。

セパハンに交換するのは違法?

セパハンに交換するのは違反ではありませんが、取り付けに際しルールを守る必要があります。
現在販売されているセパハンは、転倒時に回ってしまわないようトップブリッジに固定するものが一般的ですが、一昔前のセパハンはフロントフォークに巻き付けてボルトで固定するだけのタイプも多く、保安基準違反とされることも。
フロントフォークに巻き付けて固定するタイプは転倒時に簡単にハンドルが回ってしまうこともあり、安全面の観点から違法とされ切符を切られることもあります。
また、トップブリッジに固定するタイプでも、ハンドルをフルに切った際に手が入らずスイッチ類の操作ができないなどの場合は、違反で切符を切られることもあるので極端な角度で取り付けないことが重要です。
どの程度の角度が違法になるのかはグレーゾーンで、見る警察官の裁量にゆだねられている面があります。
見た目を重視しすぎ、ハンドルを切った際にタンクにくっつくかのような極端な取り付けは違法になる可能性が高い、と認識しておくとよいでしょう。

セパハンだと車検は通らないの?

セパハンは取り付け角度やタイプによっては違反となることがありますが、セパハンに交換しても車検は通ります。
しかし、取り付け方によっては車検に通らないこともありますので、セパハンを取り付けて車検に通る場合と通らない場合について抑えておきましょう。

セパハンにカスタムしたバイクで車検に通る場合

車検は各部が問題なく動くのかという動作検査のほか、車検証に記載されている寸法(全長や全幅、定員など)がしっかり維持されているのかも調べられます。
幅と高さはそれぞれ、
・幅が車検証に記載されている幅と比べ±2センチ以内である
・高さが車検証に記載されている高さと比べ±4センチ以内である
という条件を満たす必要があり、この条件の範囲の中にセパハンが収まっていれば何の申請もすることなく車検が通ります。
しかし、アップハンドルからセパハンにした場合など、特に高さは4センチ以上の差異がでてくるでしょう。
許容幅や高さを超える場合はそのままでは車検には通りませんので、別の手続きが必要となります。

セパハンにカスタムしたバイクで車検に通らない場合

セパハンに交換した際、車検証に記載されている幅と比べ±2センチ、高さは±4センチを超える場合「構造等変更検査」が必要です。
構造等変更検査は、「車検証に記載されている内容(寸法や排気量、定員など)に変更があった場合に行う手続き」で、管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所へバイクを持ち込んで行います。
車検の残り日数に関わらず、申請日から2年後が車検満了日となりますので注意が必要です。
車検の残りを有効に使うため、多くの場合は車検と同時に構造等変更検査を行いますが、構造変更の手続きが必要となるようなカスタムを行った場合は原則15日以内に変更手続きを行わなければならないとされています。
また、車検日の満了日以前に構造等変更検査を行った場合、自賠責保険などの有効期限に注意が必要です。
車検を受けようとする日の15日以内にセパハンに交換すると、届け出の日数もクリアでき通常の車検サイクルも守れます。

セパハンにハンドル交換する方法・付け方

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バーハンドルからセパハンに交換する際の大まかな手順は
ミラーやスイッチ類、ブレーキマスターシリンダーなどハンドルにとりついているパーツを取り外す
バーハンドルを取り外す
トップブリッジを取り外す
セパハンを取り付ける
トップブリッジを取り付け、スイッチ類の取り付け、ブレーキワイヤーの位置調節を行う
ハンドルにガタがないか、切った際に異音がしないかを確認する
(バイクや交換するセパハンによって手順が若干異なります。)
1.まずはハンドル周りに付いているミラーなどのパーツの取り外しから始まりますが、ミラーは車種によっては逆ネジになっていることもあるので、逆方向に回して破損しないよう注意が必要です。
3.トップブリッジの取り外しはボルト類を外したのち、トップブリッジの下から軽くゴムハンマーで叩いて徐々に外していきます。
4.のセパハンの主な取り付け方は、トップブリッジに固定するタイプとフロントフォークにクランプして固定するタイプの2種類です。
車種や取り付けるセパハンによって異なりますが、スイッチ類を取り付けるためにセパハンに穴開けが必要となります。

交換する際に必要な主な工具類

セパハンの交換には主に次のような工具が必要となります。
プラス・マイナスドライバー
ソケットレンチ、メガネレンチなどレンチ類
ステムナット用レンチ(30mm前後が多い)
六角レンチ
ゴムハンマー(トップブリッジ取り外し用)
パーツクリーナー
穴開け用ドリル(汎用性セパハンにスイッチを取り付ける際に必要)
カッターナイフ
パーツクリーナー、潤滑スプレーなど
ラジオペンチ
これら工具とセパハン本体、新しいグリップも必要となります。

交換する際の注意点

セパハンの交換は、必要工具さえあればそれほど難しい作業ではなく自分でできます。
ハンドル交換の際に誤ってガソリンタンクに接触しタンクに傷が付くこともあるので、タンクを外してしまうかタンクに厚手のタオルを被せるなどして保護しておきましょう。
ひと手間増えますが、傷の保護や作業性が上がることからタンクを外してしまうのがおすすめです。
交換の作業自体はそれほど難しくありませんが、汎用性セパハンに交換する場合はスイッチ類を取り付ける穴開けが必要となり、誤ると取り返しのつかない作業になります。
作業に不安のある方やボルトが固くて取り外しが困難な場合は無理して作業を進めず、バイク店などに交換依頼をしたほうが良いでしょう。
無理して部品を外そうとすると、場合によってはパーツの破損にもつながり思わぬ出費につながることもあります。
交換や組み立てに不安がある方はバイク店などに相談しましょう。

業者に頼むと取り付け工賃はいくらくらい?

セパハン交換をバイク店などの業者に依頼した場合の相場は、5,000円から15,000円前後となります。
高賃に幅がありますが、工賃は作業にかかる時間によって変わるので、バイクの車種や取り付けるセパハンによって作業時間が異なり、工賃にも幅が出てくるのです。

セパハンのカスタムバイク事例

出典元:https://pixabay.com/ja/photos/1149389/

こちらでは実際にセパハンを取り付けたバイクをご紹介します。
セパハン交換後のイメージにもなるかと思いますので、交換を考えている方はぜひご参考ください。

アメリカン×セパハン


出典元:https://twitter.com/steedgoodlife/status/1018915216183050240

人気のアメリカン・Steed400にセパハンの組み合わせです。
ハンドルの位置が下がることで、バイク全体の重心も下がったかのような印象になっています。

ハーレー×セパハン


出典元:https://twitter.com/siwitake/status/336662873579331584

アメリカンの代表格・ハーレーにセパハンを組んだのがこちらの2例です。


出典元:https://twitter.com/hiroronRR/status/1150885967538077696

直線をゆったり走るイメージのハーレーも、セパハンを組むことでスポーティで機敏な印象を与えてくれますね。
どちらもセパハンを組み込んだことでハンドル周りがスッキリまとまって見えます。

SR400×セパハン


出典元:https://twitter.com/CASCADASR/status/1137603667916275713

SR400にセパハンを組み込んだ例です。
カフェレーサーに必須のセパハンと言われますが、SR400に組み込めば一気にカフェレーサーへ近づく印象ですね。
SR40おのクラシカルな外観にセパハンがよく似合います。

CB400SF×セパハン


出典元:https://twitter.com/yatosaan__/status/1320691155411988480

CB400SFにセパハンの例です。
教習所などでも使われるほど乗りやすいCB400SFですが、あえてセパハンを組むことで個性の主張と、自分の体格に合ったポジションを得ることができますね。
ネイキッドでもセパハンが付いているだけでスポーティに見える不思議があります。
ハンドルはボディーの面積に対してわずかな部分ですが、交換することで見た目の印象がグッと変わるパーツです。

Z900RS×セパハン


出典元:https://twitter.com/imanishi_mt/status/1210049813057720320

Z900RSにセパハンを組んだ例ですが、投稿された方は実際に乗ってみて、予想以上に乗りやすかったと感想を述べられています。
ポジションが前傾でタイトな印象のセパハンですが、自分に合ったポジションならそれほど乗りづらいことはないとのことです。
セパハンは自分の体格や好みに合わせて角度などの調節ができるので、自分に合わせたポジションを探し出すのも楽しみの1つでしょう。

ZRX400×セパハン


出典元:https://twitter.com/_____ZRX__CROWN/status/1072300035138830336

ZRX400にセパハンの組み合わせですが、結構角度が下がって絞られている印象です。
セパハンが上手く車体にマッチして、セパハンのメリットでもある見た目のカッコよさが強調されますね。
硬派なイメージのZRX400です。

Z250×セパハン


出典元:https://twitter.com/z250vtr1000f/status/1050297425833877505

Z250にセパハンを組み込んだのがこちらです。
重心が下がったかのようにスポーティで上手くまとまった印象を与えますね。
絞りもいい感じになっている例ではないでしょうか。

【高コスパ】おすすめの人気セパハン5選!

こちらではおすすめのセパハンをご紹介します。
お気に入りのセパハンを見つけ、ぜひ愛車に組み込んでみてください。

1.POSH Faith (ポッシュフェイス):マシンド 35mm シルバー 汎用/SR400/SR500

URL:https://bikeman.jp/
SR400/500用の35mmセパハンです。
アルミ削り出し、アルマイト仕上げで高級感のある仕上がりになっています。
垂れ角は15度、25度選択から選べ、フォーク体格は0度、10度から選択が可能です。

2.HURRICANE (ハリケーン):セパレートハンドル ゴールド タイプI GB250クラブマン

URL:https://bikeman.jp/products/hr-hs3302

長らくセパハンの定番メーカーとして知られるハリケーンのGB250クラブマン用です。
ゴールドタイプの高級感のあるセパハンで、ドレスアップとしてもより高い効果が生まれます。

3.HURRICANE (ハリケーン):セパレートハンドル クロームメッキ タイプI SR400/500.CB400SS

URL:https://bikeman.jp/

ハリケーンのクロームメッキ タイプI で、SR400/500、CB400SS用になります。
仕上がりの美しいクロームメッキで、ハンドルバーとホルダーの接合部は高度な技術のセレーション加工です。
衝撃時に起こる接合部のズレを完全に抑えることができる見た目も機能性も高いセパハンになっています。

4.POSH Faith (ポッシュフェイス):マシンド 39mm シルバー ZEPHYR400

URL:https://bikeman.jp/
POSH Faith (ポッシュフェイス)のゼファー400用 マシンドセパハン 39mmになります。
アルミ削り出しで、垂れ角は15度、25度から選べ、フォーク体格は0度、10度から選択が可能です。
垂れ角は六角レンチ1本で調節ができます。

5.HURRICANE (ハリケーン):ブラック タイプ3 レブル250(MC49) レブル500(PC60)

URL:https://bikeman.jp/products/hr-hs4121b

ハリケーンのレブル250(MC49)、レブル500(PC60)用になります。
取り付けφ1インチ(25.4mm)の角度調整が自在のタイプです。
より自分にあったハンドル角に調整ができます。

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