JBA(ジャパンバイクオークション)の特徴やバイク業者オークションの取引の流れを解説!

JBA(ジャパンバイクオークション)の特徴やバイク業者オークションの取引の流れを解説!

バイク業者用オークションJBAの特徴・システム

バイクを中古車購入する際は、多くの方はバイクの販売店を利用するかと思います。

他にも、Yahoo!オークションやメルカリなど、個人間で取引ができるサイトなどを利用してバイクを求める方もいるでしょう。
バイクの販売店などの業者が個人に販売する場合と、オークションなどで個人間で取引をする場合のほかに、業者同士でも取引を行っています。

その中でJBAは、業者同士でバイクの取引をしているオークションで、Yahoo!オークションなどと違う点は「業者のみが参加できる点」です。

中古バイク販売店は販売するバイクがないことには商売が始まりませので、お客さんから買い取ったり、業者から仕入れたりして販売用のバイクを確保しています。

また、買い取ったバイクを他の業者に譲りたい場合もあるでしょう。

バイクを売りたい、買いたいと思っている業者の間を受け持つのがJBAなどの業者用バイクオークションです。

 

JBAは日本最大規模のバイクオークション

 

日本にはバイクの取引が行われているオークション会場が10ヶ所ほどありますが、それらの中で大手に当たるのがJBAです。

JBAは、兵庫県の神戸市にJBA神戸、神奈川県の横浜市にJBA横浜と2つのオークション会場があり、毎週開催されています。

1台の出品されたバイクに対し、「外観」「検査」「総合」と3名でそれぞれを受け持ち、公平中立な立場で検査し評価する体制は業界唯一です。

取り扱われるバイクの台数が多く、国産・外国産問わず最新モデルから市場ではなかなか見かけない希少車まで、様々なモデルが出揃っています。

出品されたバイクは8割から9割落札されており、非常に落札率が高いのもJBAの特徴です。

徹底したバイクの評価システムやバックアップ体制が信用につながり、高い落札率となっていると見てとれます。

 

ネットでも実際に会場に足を運んでも参加できる

 

JBAの2つの会場に直接出向いてオークションに参加ができるほか、インターネットからも参加できます。

JBA神戸では毎週火曜日、JBA横浜では毎週金曜日にオークションが開催され、ネットはいつでも閲覧や参加可能です。

ネットからは現車を確認できないので、より細部まで状態が確認できるシステムもあります。

画質を落とすことなく見たい場所が確認できる「スーパーズーム機能」や、電話を通じて無料で検査員が気になるバイクの状態やエンジン音を伝えてくれる「無料下見代行ホットライン」と、バックアップ体制も充実です。

JBAの目玉「リアルネットオークション」とは?

 

出典元:https://pixabay.com/ja/photos/%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%ac%e3%83%bc-%e6%90%ba%e5%b8%af%e9%9b%bb%e8%a9%b1-%e3%82%aa%e3%83%95%e3%82%a3%e3%82%b9-336371/

 

JBA注目のオークションがネット空間のオークション「リアルネットオークション」です。

パソコンでサイトにアクセスし事前登録をすることで、ネットのオークション会場でバイクを探して入札することができるようになります。

注意点として、JBAが業者のみ参加可能なオークションなので残念ながら個人は参加できません。

リアルネットオークションでは現車を確認するのはパソコンのモニターでしかできないため、より正確な情報が伝わるようスーパーズーム機能や無料下見代行ホットラインが利用できます。

 

スーパーズーム機能で詳しく確認できる

 

スーパーズーム機能は、出品されているバイクの画像をよりズーム(拡大)して見られる機能です。

バイクの気になった部分を任意でズームして見ることができ、ズームしても画質が荒くならないよう最新技術が使われています。

さすがに現車を自分の目で見るまでには及びませんが、この機能があるおかげでより細部まで、実際に目で見ているのに近い確認が可能です。

ガソリンタンクに表記されている注意書きの文字など、細部までハッキリ読み取れるまでに鮮明なズームできるので、かなり利便性の高い機能になっています。

一般的な個人が利用できるオークションなどでは、出品されているものの中には画像がぼやけていたり、画質が良くないものもあるでしょう。

対してJBAの出品画像は、すべてスタッフにより特殊なカメラで鮮明に撮影されていますので、スーパーズームをしてもしっかりと細部まで確認ができるのです。

 参照元:JBA スーパーズーム

 

下見代行ホットラインでバイクの状態を電話確認できる

 

下見代行ホットラインは、気になるバイクの状態を電話で確認できる仕組みです。

Webオークションでは現車を見て確認ができませんが、下見代行ホットラインを使うことでエンジン音やサスペンションのヘタリ具合、オイル漏れの後がないかなど気になる部分の情報が聞けます。

 

JBAオークションのメリットは?

 

出典元:https://unsplash.com/photos/S5peW7KRyYM

 

JBAオークションのメリットは、

  • 比較的安くバイクを落札できる
  • 落札後のクレームが少ない」
  • 全国への輸送コストが安い

点です。

 

比較的安くバイクが落札できる

 

JBAには大手バイク買取業者が大量に買い取ったバイクが出品されていることもあり、タマ数の多いバイクは安価で落札できる傾向にあります。

JBAのようなオークションは他にも、国内最大級の取り扱い台数のBDSや荒井商事が運営するアライなどがありますが、それらのオークションに比べ、落札価格が安価となっていることも多いです。

 

落札後のクレームが少ない

 

JBAは出品されるバイクを外観と検査、総合とそれぞれに担当者が付く3人体制で評価しています。

評価の内容も細かくそれぞれが10段階で細かく評価されるので、落札後に多い「評価と現車に開きがある」というようなクレームも少ないです。

Webで参加するリアルネットオークションも、スーパーズーム機能や、下見代行ホットラインなど、現車を目視で確認できない人への体制もしっかりしていることがクレームの少なさにつながっていると予測できます。

 

全国への輸送コストが安い

 

JBAでは、落札したバイクを地方へ発送する際の輸送ネットワークが確立されており、利用すると一般的なバイク配送便に比べ費用がかなり安いです。

JBA横浜で1,000ccのバイクを落札し、大阪まで輸送を頼む場合の費用は9,100円となっています。

同様に横浜からから大阪までバイク発送の専門業者を使うと、2万~3万円ほどの輸送費用が必要となり、JBAは半額か3分の1程度の輸送費用です。

落札した後の輸送の手配もできて安心ですし、加えて輸送費用が一般的な発送業者よりもかなりお得になっています。

 

JBAオークションのデメリットは?

 

出典元:https://unsplash.com/photos/_o75JSokOgs

 

JBAオークションのデメリットは、

  • 個人では参加できない
  • 業者でも参加条件がある
  • 参加前に費用が必要

です。

個別に見ていきましょう。

 

個人ではバイクオークションの参加ができない

 

JBAオークションは個人では参加できません。

個人とは、法人登記をしていない、または開業届を出していない人を指します。

バイクを安く手に入れられるものの、業者しかJBAには参加できないのが、個人にとってはデメリットになります。

 

業者でもバイクオークションへの参加条件がある

 

業者であってもJBAに参加できないことがあります。たとえ法人登記を行い、バイクに関わる業務を行っていたとしても、設立してすぐには参加できないので、開業したての方にとってはデメリットです。

JBAの参加条件として、バイクを取り扱う業として開業して1年以上経過していないといけない、バイクを取り扱う店舗を持っていないといけないなどがあります。

特に個人事業として開業や法人として設立したばかりの方にとっては、やや参加の敷居が高いです。

これらの条件があるお陰で、JBAに参加する業者の質をある程度維持できるようになっていますが、開業したての方は参加できない点がデメリットになるでしょう。

 

バイクオークション参加前に費用が必要

 

他の大手バイクオークションについても同じですが、JBAに参加するには参加費用と月会費が必要です。

JBAのオークション会場まで足を運んで参加する場合と、ネットオークションのみでの参加の場合と若干必要な費用が異なりますが、どちらも14万前後が参加前に必要となります。

資金が潤沢な企業などは問題ないでしょうが、個人事業などでは大きな負担と感じることもあるかもしれません。

個人でも参加できるYahoo!などのオークションに比べると、参加するのに結構大きな費用が必要な点もデメリットと言えるでしょう。

 

JBAは個人で参加できる?

 

出典元:https://pixabay.com/ja/photos/%e8%b5%b7%e6%a5%ad%e5%ae%b6-%e8%b5%b7%e5%8b%95-%e7%94%b7-%e8%a8%88%e7%94%bb-593358/

 

先ほどの解説と重複しますが、JBAは残念ながら個人はバイクオークションに参加できません。

業者であることや、業者であっても業務を1年以上行っていないといけないなど、参加するための条件もあります。

加えて、オークションに参加するための初期費用や利用の際の費用も必要なため、個人では負担も大きいでしょう。

 

バイクオークション参加に必要な費用

 

JBAに参加するには、申込みの際の入会費用と月会費が必要となります。

参加するのあたっての費用は以下の通りです。

 

JBA参加費用(2021年6月現在)

費用項目

費用

入会金

33,000円(税込)

保証金

100,000円(非課税)

収入印紙代

4,000円(非課税)

月会費

現車会員

5,280円(税込)

Web会員

8,580円(税込)

JBAの2つの会場まで足を運んでオークションに参加するのが現車会員で、初月の月会費を含めると142,280円が参加に必要な費用になります。

リアルネットオークションで参加するWeb会員は、145,580円が初期に必要な費用です。

これだけの費用が開始前に必要なため、個人での参加ができたとしても、なかなか敷居が高くなっています。

それでもどうしてもJBAに参加してみたい場合はどうすればよいのでしょうか。

 

業者としてJBAのバイクオークションに参加するには?

 

出典元:https://pixabay.com/ja/photos/%e5%8f%97%e4%bb%98%e4%bf%82-%e9%9b%bb%e8%a9%b1%e3%81%ae%e5%91%bc%e3%81%b3%e5%87%ba%e3%81%97-%e3%83%9b%e3%83%86%e3%83%ab-5975962/

 

個人はJBAに参加することができませんので業者として参加する必要がありますが、他にも参加条件があります。

JBAに参加するための条件は、まずはJBAの運営方針に賛同できないといけません。

具体的には、JBAの利用規約に書いてある内容を認め、禁止事項を行わないといったことです。

他にも

  • バイクに関わる業を行っていること(個人商店、法人)
  • バイクに関わる業を始めて1年以上経過していること
  • バイクの販売店と認識できる店舗を有する者
  • 古物商を有していること

がJBAに参加する条件として必要です。

バイクの販売店を営んでおり、開業から1年以上経過している場合は問題なく参加できるでしょうが、駐車場を借りるなどしてネット上でのみ売買を行っている方は条件に合致しない可能性があります。

また、中古バイクの取引を行うので古物商許可証も必要です。

 

古物商許可証とは?

 

バイクオークションへの参加に限らず、個人であっても業者であっても中古品を売買する際には必ず古物商許可証が必要となります。

JBAはバイクの売買となるので、古物許可証が必要です。

中古品(古物)の売買を行うためには、業務を行う地域の公安委員会から許可が必要(申請窓口は警察署)となり、その許可が降りた証が古物許可証になります。

古物許可証なくして古物の売買を行うのは、古物営業法に基づいて罰せられる違法行為です。

オークションへの参加に限らず、中古品を取り扱う場合は必ず必要になります。

古物商許可証は、営業所の置いてある都道府県ごとに申請が必要なので、例えば東京と大阪で中古車販売を行っている場合は、それぞれの公安委員会から古物許可を出してもらわなくてはなりません。

個人ではなく、会社として法人設立または個人事業主として開業届を出し、古物商許可を得てバイクの業を行う店舗を確保でき、1年以上続ければJBAに参加できるようになるでしょう。

 

JBA出品のバイクの品質は?

 

出典元:https://unsplash.com/photos/BuAuuEI2ubM

 

JBAで出品されているバイクの品質は個々のバイクによって変わります。

同じ年式や走行距離であったとしても、保管されていた環境や雨天時の走行の有無、こまめに洗車を行っていたかなど、バイクの扱われ方によって状態に差が出るでしょう。

そこでJBAでは、出品されているバイクの状態をより正確に伝えるため、バイクごとに外観担当、機能担当、総合担当の3名の検査員がチェックを行って評価しています。

 

出品バイク全てに検査員が3名

 

JBAの出品バイクにはすべて、外観、機能、総合に分けて3名の検査員が付き評価しています。

評価ポイントはカウルやタンクの傷、ヘコミなど外観のチェック、各部の駆動状態やヘタリ具合、シリンダーのペイント状態など、およそ100項目に及び、10段階に分けて評価されるシステムです。

徹底した検査評価をすることで、落札してみたけど思っていた状態と違った、というような思い違いを防いでいます。

その結果が、過去5年間で1%未満という落札後のクレーム率の低さにもつながっているのです。

 

JBAでのバイク取引の流れについて

 

出典元:https://unsplash.com/photos/yksAuBJOMII

 

JBAで取引のおおまかな流れは

  1. 出品者がオークション会場にバイクを搬入
  2. 検査員がバイクを検査し評価を出す
  3. 出品者が最低落札価格を設定する
  4. 購入者がバイクを決めて入札する
  5. 落札となったら期日までに落札代金と利用手数料を支払う
  6. バイクを購入者が搬出、または輸送してもらう
  7. JBAより落札代金から手数料が差し引かれ出品者に入金される

となっており、落札後は北海フォウから沖縄まで、全国発送にも対応してくれます。

輸送費用も一般的なバイク輸送に比べ半額ほどとかなり安価です。

 

JBA以外のバイクオークション業者はある?

 

出典元:https://pixabay.com/ja/photos/%e4%bc%9a%e8%ad%b0%e5%ae%a4-%e3%83%86%e3%83%bc%e3%83%96%e3%83%ab-%e3%82%aa%e3%83%95%e3%82%a3%e3%82%b9-768441/

 

日本国内にはJBA以外にもオークション業者があります。

2021年6月現在、

  • BDS
  • アライオートオークション
  • i-moto-auc
  • AJ

の4つが参加者の多いオークションになっており、どれも業者のみが参加可能です。

それぞれが異なる特徴で、参加者は好みに合わせて参加していますが、複数入会している所もあります。

 

BDS

 

BDSは日本国内最大級のオークションで、千葉県柏市、大阪府堺市、福岡県太宰府市の3会場でオークションを開催しています。

会員数は約5000店で、毎週4,000前後の出品が行われ、「定例オークション」の他に部品取り車のみ出品される「蚤の市オークション」、パーツのオークションである「サイバーオークション」と、バイク全般を網羅した幅広い展開です。

参加条件は設立後2年以上となっており、JBAよりもやや基準が厳しくなっています。

 

アライオートオークション(荒井商事)

 

アライオートオークションは、神奈川県川崎市のベイサイド会場と、福岡県古賀市の福岡会場の2拠点で開催されているオークションで、二輪と四輪を取り扱っています。

神戸と愛知にヤードがあり、オークション会場の2拠点で出品状況を確認できるシステムです。

 

i-moto-auc(オークネット)

 

i-moto-auc(オークネット)はオークション会場を持たず、ネットでの開催のみになっています。

各販売店が画像や出品車の詳細なそを掲載するようになっており、ネットのみで出品を確認する点でYahoo!オークションにも似たシステムです。

毎週木曜にオークションが開催され、1,000台前後のバイクが出品されています。

 

AJ(全国オートバイ協同組合連合会)

 

AJ(全国オートバイ協同組合連合会)は全国にバイク販売店の会員がおり、AJ大阪や愛知など地域ごとにオークションが開催されています。

AJはバイク環境の向上を目指す連合会で、AJをはじめバイク関連業界団体の働きかけにより、バイクの高速道路の制限速度が車と同じ100km/hにまで引き上げられた力のある連合会です。

オークションでは毎回数百台程度のバイクが出品されています。

 

まとめ

 

出典元:https://unsplash.com/photos/2BowacMvjZw

 

JBAのバイクオークションは個人での参加はできず、参加者は業者に限られます。

設立より1年以上など参加する条件もあり、新たにバイク業界で設立した方は参加がやや厳しいです。

しかし、毎回出品されるバイクの数も数千台規模で大きく、検査員による状態評価システムもしっかりしているので、仕入れたいバイクに巡り会える可能性も高いでしょう。

参加するには初期費用や月会費が必要となりますが、積極的にバイクを仕入れたい方、手持ちのバイクを売りたい方はぜひチェックしてみてください。

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