チョッパーバイクって?スタイルの意味や歴史、種類やカスタムの特徴、おすすめまで徹底解説!

チョッパーバイクって、どんなバイクか知っていますか?
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チョッパーバイクと聞いてどんなバイクを思い浮かべるでしょうか?
長く伸びたフロントフォークや、頭上にあるようなハンドルの付いたアメリカンバイクをチョッパーと思う方も多いかもしれません。
度の過ぎたような改造が施されたアメリカンをイメージする方もいらっしゃるかもしれませんが、チョッパーバイクとは、元々ついているハンドルなどのパーツを切って加工したり、取り除いたりしたバイクのことを言います。
このことから、チョッパーはフロントフォークやハンドル周りの改造に限らず、もっと広い範囲を指しているのです。
「チョッパー」の意味
チョッパーの由来は英語のChop(チョップ)からとされています。
日本語に訳すと、「オノやなたなどでぶった切る・取り除く」という意味です。
自作したフロントフォークを取り付けるため、フレームの一部を切断してネック位置を調整し、取り付けるなど文字通りぶった切った加工を施していたことがチョッパーの由来とされています。
一般的なチョッパーのイメージは、長く伸びたフロントフォークや、頭上にあるような高い位置にあるハンドルが付いたアメリカンになるかも知れません。
ですが、チョッパーに定義されるのは、Chop=Chopperという言葉の由来に該当するような、元々付いているパーツを外したり切ったりして加工したりと、様々な外観のカスタムが施されたバイクを指します。
シートが後ろに下がっているのも特徴
チョッパーバイクの特徴のひとつに、シートが後ろに向かって下がる尻下がりになっている点も挙げられます。
シート位置が下がることでハンドルとの高さの対比ができ、より重心も低くなって見えるワイルドさと重厚感が増すのです。
シート高も低くなるので足つき性がよくなり、小柄な女性でも乗りやすくなります。
チョッパーバイクの歴史を知る
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チョッパーバイクは1940年代のアメリカで、ハーレーなどのアメリカンのカスタムから始まったとされています。
ハーレーに元々付いていたフェンダーを切ったり、ガソリンタンクを小型化したりと、パーツを簡素に加工するカスタマイズをして乗っていたのが起源です。
第2次世界大戦後に、アメリカの兵士たちが軍用バイクの軽量化を図るべく、フェンダーを除去したりガソリンタンクを小型化したりしていました。
車体を軽量化し、見た目を簡素にカスタマイズしたり、燃費をよくしたりしていたのが後にチョッパースタイルとして認知されるに至ります。
アメリカ国内で若者を中心に楽しまれていたチョッパースタイルですが、映画の公開を期にチョッパースタイルが一躍世界に知られるようになりました。
1960年代の映画により一気にアメリカン人気に
アメリカで生まれたチョッパースタイルが世界に広まって認知されるきかっけになったのが、1968年公開の映画「イージーライダー」でした。
CMなどでも多用されてきたイージーライダーの主題歌である、「BORN TO BE WILD」を耳にしたことある方も多いのではないでしょうか。
イージーライダーは、世間の体制に同調しない若者2人が、コカインの密売で手にした大金をハーレーのガソリンタンクに隠し、カリフォルニアからルイジアナまで自由気ままに旅する映画です。
登場するハーレーは、1965年型の通称:パンヘッドと呼ばれるエンジンのモデルで、チョッパースタイルにフルカスタマイズされ、当時としてはまだまだ斬新だったフルメッキが施されるなど、世間に大きな存在感を示しました。
時代の価値観や常識に縛られない若者の象徴として、世界で多くの若者を中心に共感を呼び、チョッパースタイルが一気に広まる役割を果たした映画です。
1940年代のアメリカで簡素に改造をし始めたのがチョッパーの起源で、イージーライダーをきっかけに世界中にチョッパースタイルが知られることとなりましたが、現在ではチョッパーはスタイル別にいくつかの種類に分けられます。
チョッパーバイクの種類
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元々付いているパーツを切ったり、外したりして改造していくスタイルがチョッパーですが、デンバースタイルを始め幾つかの種類に分類されます。
チョッパーの種類は厳密な定義があやふやな面がありますが、それぞれの特徴を中心にご紹介です。
デンバースタイル
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デンバースタイルは、リジットフレームに長く伸びたフロントフォーク、プリズミックタンクが装着されたスタイルのアメリカンです。
パーツ類の取り外しも積極的に行われ、よりエンジンを際立たせる外観になっており、1970年代にロサンゼルス(LA)のショップ「Denvers」によって生み出されたスタイルだったことから、デンバースタイルと呼ばれています。
フロントフォークをタイヤ幅ギリギリに迫るまでに狭め、フロントブレーキを装着しないのがデンバースタイルでは主流です。
LAスタイル
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LAスタイルは、アメリカではシンプルにチョッパーと呼ばれているスタイルです。
ネック角を寝かしたリジッドフレームに長めのフロントフォークを装着し、外装のパーツを取り外してシンプルな外観に仕上げたスタイルを日本ではLAスタイルと呼んでいます。
ストリートドラッグ
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ストリートドラッグは、400mの距離を走りタイムを競うドラッグレーサーのスタイルをイメージにカスタムされるアメリカンです。
フレームやスイングアームなどより重心が低くなるようロング&ローなカスタムがされています。
必要部品以外は取り外したり加工して軽量化したりするなど、より直線を早く走るために作り上げられたスタイルです。
ディガースタイル
引用元:http://www.harley-w.com/Chopper.html
ディガースタイルは、400mを競うドラッグレーサーを元ネタに、カスタムされるアメリカンバイクです。
ネックを寝かし、前へ伸びるように角度を緩めて取り付けられた長めのフロントフォークが特徴的で、やや猫背になったシートポジションになります。
ドラッグレースの際にリアタイヤを激しく空転させ、タイヤを熱で溶かすことでグリップ力の向上を生み出していましたが、その様子がまるで墓掘り人(ディガー)が穴を掘る姿に似ていることから、ディガースタイルと名付けられました。
チョッパーバイクの特徴
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チョッパーバイクは長く伸びたフロントフォークのスタイルが多いですが、他にも様々特徴があります。
主にチョッパーバイクで施されるカスタムの特徴についてご紹介です。
ロングフォークのカスタム
フロントフォークが長く伸びているのが、多くのチョッパースタイルバイクの大きな特徴です。
ネック角を寝かしたリジッドフレームに、ロングフォークが装着されていればチョッパーと思って間違いないでしょう。
中には2mにも及ぶようなロングフォークが装着されたものもあり、強いインパクトを与えます。
チョッパーに乗り始めの方の多くはロングフォークから始めると言われるくらい、チョッパースタイルでは定番なのがロングフォークのカスタムです。
ハンドルのカスタム
チョッパースタイルでは、ハンドルが手前までに伸びたものや、やや前傾姿勢となるもの、頭上よりも上にあるものなど位置が様々です。
高い位置にあるハンドルは、チョッパーを構成する上で欠かすことのできない大事な要素と言えます。
チョッパースタイルは、世界に広まるきっかけとなった映画・イージーライダーで表現された自由さがポイントなので、人よりも長く・高くするなど個性を主張しやすい部分でもあるでしょう。
ジョッキーシフトのカスタム
ジョッキーシフトは、操作する時がまるで馬にまたがって走るジョッキーが鞭打つ様子みたいなことから名付けられました。
ハンドルに取り付く一般的なクラッチと違い、シート左側に付くシフトレバーを操作してギアチェンジを行う特徴的なスタイルです。
ハンドルの左側にレバーが無くなるため、見た目にスッキリ仕上がります。
シフト操作を手で行うため、クラッチはハンドクラッチではなく足で操作し、ロッカークラッチや、離した時に繋がるスーサイドクラッチに組み合わせられるのが一般的です。
マフラーのカスタム
チョッパーのマフラーも特徴的なものが多いです。
エンジン部に繋がる排気管(エキパイ)が何度か角度を付け、パイプのエンド部が斜め上を向いていたりして自由な形状をしています。
自由にバイクのパーツを切ったり取り除いたりするスタイルがチョッパーなので、マフラーも形状が自由です。
エキパイが並行を保ちながら何度か折れ、排気口が跳ね上がって空を向いているスタイルのマフラーを取り付ければ、一気にチョッパーらしさが出てくるでしょう。
シートのカスタム
チョッパーのシートは、座り心地の良い純正シートを取り外し、薄くて形状の良いもの、小さいものに交換されることもしばしばです。
目線や頭上にまで伸びたハンドルを装着している場合は、ハンドルを握りやすいよう尻下がりのシートが定番になっています。
タンデムシートを1人乗り用に交換したり、バイクのテールを短く加工したりして完全な1人乗り用にするスタイルも人気です。
リアフェンダーのカスタム
リアフェンダーを最低限の長さに加工したり、もともと短い社外品のアフターパーツに交換したりと、チョッパースタイルではリアフェンダーを加工するのが一般的です。
リアタイヤが跳ね上げる泥や水などから体が汚れるのを防いでくれるリアフェンダーですが、そのような機能よりも見た目を重視し、大胆に短くしたり、1人乗り用のシートへの交換に合わせて形状を変えたりと、リアフェンダーのカスタムも重要になっています。
ヘッドライトのカスタム
ヘッドライトも自由な発想のチョッパースタイルでは様々な形状やレンズ色のものが選ばれています。
一般的な丸形もあれば、角型や上下に2つついた小さめの角型など取り付けられている種類も豊富です。
オールドスタイルを求めるチョッパーでは丸形で、モダンになるに従い小さい角型が装着されるケースが多くなっています。
ガソリンタンクのカスタム
ガソリンタンクのカスタムも、チョッパースタイルには重要です。
元々はバイクの燃費を考慮し、ある程度の距離が巡航できるだけの燃料容量のタンクが装着されていますが、チョッパーではより小ぶりで軽いものに交換されます。
タンクを小さくすることで給油できるガソリン量も減り、より頻繁にスタンドへと足を運ばなければならなくなるでしょう。
しかし、そこはスタイル重視で自由なチョッパー、見た目にクールになるよう実用性を後回しにしてタンクが選ばれます。
さらにお気に入りの色にカラーリングしたり、ファイアーパターンなどを描いたりすればより個性的なチョッパーとなるでしょう。
イージーライダーでは、タンクにアメリカ国旗がペイントされた「キャプテン・アメリカ」が見る人に強い印象を残しました。
チョッパーバイクは新車・中古で手に入る?
チョッパースタイルのバイクは、ベースとなる車両を買ってカスタムしていく形です。
新車で販売されているチョッパーのベースとして選ばれるモデルや、すでにカスタムされてチョッパーとなっている事例をご紹介していきます。
自分の気に入ったチョッパースタイルになるよう、参考にしてみてください。
1.ハーレーダビッドソン Softail
引用元:https://www.harley-davidson.com/jp/ja/motorcycles/softail-standard.html
チョッパーのベースモデルとして外せない存在が、ハーレーダビッドソンの「Softail(ソフテイル)」です。
無駄なものを装着していないシンプルなボバー・スタイルで、本場アメリカでも日本でもチョッパーのベースとして高い人気があります。
一見するとリジッド・リアサスペンションに見えますが、エンジン下に水平方向に動くリアサスペンションが装着されているモデルです。
2021年6月現在も新車で買える、チョッパースタイルに最適なアメリカンとなっています。
- エンジン:Milwaukee-Eight 107
- 排気量:1,746cc
- 車重:297kg
- 販売価格:(新車)1,754,500円
1.ハーレー
チョッパーが仕上がりつつある。
楽しみだ。#ハーレー #カスタム#チョッパー#ショベルヘッド pic.twitter.com/FalKAEJfMu— マフィア梶田 (@mafia_kajita) June 19, 2020
階段の様になったシートや、斜め上に跳ね上がるマフラーが印象的なハーレーです。
全体的に簡素化されてシンプルな仕上がりになっています。
1.ハーレー Softail
ご意見をお聞かせください🤲
当方のバイクはFX系でフリスコスタイルチョッパーを目指してます。
前輪19 後輪16インチ ですが前後とも同じパターン(縦溝)のタイヤを履くのはアリだと思いますか?ナシだと感じますか?
フロント21インチなら悩まないんですけどね😅#ハーレー #チョッパー pic.twitter.com/iHasiby6aq
— ゑっちゃん (@evisyah) November 21, 2019
フリスコスタイルチョッパーを目指してカスタムされたハーレーです。
前輪19インチ、後輪16インチの異経で、インパクトのある仕上がりになっていますね。
1.ハーレー
引用元:https://www.instagram.com/p/CHcKG5TJ0XB/
スラリと前に伸びたロングフロントフォークが印象的なハーレーです。
特にシートやリア周りが、コントラストもあってうまくまとまっていますね。
1.カワサキ バルカン400
引用元:https://www.instagram.com/p/CQW9UKXhQ1x/
カワサキ・バルカン400がベースのチョッパースタイルです。
ボディーカラーが黒なので、ガソリンタンクのファイアーパターンとリアホイールの赤がよいコントラストになっていますね。
まとめ
引用元:https://www.instagram.com/p/CQVuQkWnK3Q/
チョッパースタイルのバイクについて、どのようなバイクなのかその特徴とチョッパーの由来、歴史についても含めてご紹介してきました。
本来自由な発想で自分好みにバイクを作り上げていくことでもあるので、チョッパーの種類も多く存在します。
チョッパー似興味のある方、これから乗ってみようと思う方は記事を参考に、お気に入りの1台に仕上げていくヒントにしてみてください。
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